ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX   作:日加利有亮

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ネビユ編 第一章⑳

「ところで『イルカ像』って、バンガードを動かすための装置ですよね?何でこんな所にあったのですか?」

 

アタシは暗い気持ちを何とかしようと思い、尋ねてみた。

 

「あ~・・それはねえ・・。色々な事が立て続けに起きてね・・。まず、バンガードのパブのマスターがイルカ像を盗んだ。それからドフォーレ商会に売った。ドフォーレ商会が『海賊ブラック』に奪われた。で、最後に海賊ブラックがここに隠した・・と言う訳」

「海賊ブラック?」

「そ。海賊ブラック。名前通り海賊だよ。今も船でどこかに行ってるんじゃないかな?」

「海賊と知り合いなのですか・・」

「海賊なんて名乗ってるけど、悪い奴じゃ無いよ?どんな奴か聞きたい?」

「聞きたいです!」

「よし!あっ、この分岐も右ね」

「はい!」

 

エレンさんと話をする事で、アタシは落ち着きを取り戻した。

ブラックさんの事を話すエレンさんは、とても楽しそうに見えた。

おかげで、アタシも楽しかった。

 

分岐を右に進んでしばらく先に行くと、下への階段があった。

これを下りると、また分岐があった。

 

「ここもまた右ね」

「あっ!待ってください!!」

「どうしたの?」

「左側に式神の力を感じます」

「えっ?本当?」

「はい」

「左の部屋は罠の宝箱があるだけで・・。ああ!その宝箱に・・」

「おそらくそうです」

「じゃあもうすぐだね」

 

アタシ達は左の部屋に入り、さらに奥へと進んだ。

でも、何で今回だけ式神の力を感じたんだろう・・?

 

「セイマさん」

「何だい?」

「最後のモンスターは何だと思いますか?」

「何故僕に訊くの?」

「セイマさんはかなりモンスターに詳しいみたいですので。何故そんなに詳しいのですか?」

「それは当然だよ。僕はモンスターに育てられた事もあったからね。この世界のモンスターについては、全て知り尽くしているよ」

「そうだったのですか・・」

「うん。で、最後のモンスターだけど、今までのモンスターは全て『火』の術技を使うだけじゃなく、見た目も『火』を連想させる奴ばかりだった。それと、『トーチャー』よりも強い奴だと考えると、『フェーン』(精霊LV8)、『ケルベロス』(獣LV9)、『仁王』(亡霊LV10)、『レッドドラゴン』のどれかって所かな」

「レッドドラゴン・・。ドラゴンと一対一で戦うのとかありますかね・・?」

「普通は無いけど、『ツヴァイク武闘会』でも用意された事があるからね」

「ああ・・。『ドラゴンズ』か・・。あれは強敵だったよね」

 

サラさんがため息を吐いた。

 

「まあ、レッドドラゴンじゃ無いにしても、どれも強い奴ばかりだよ。正直、僕は一人じゃ倒せないな」

「そうですか・・」

「そんな暗くならないで!私達も応援するから」

「そうそう!あたしもね。手を出せない代わりに、声を出すから」

「僕も頑張るよ」

「皆さん・・。ありがとうございます」

 

嬉しくて泣きそうになった。

 

そして、行き止まりの部屋にたどり着いた。

 

「あれは・・?」

 

一番奥に、向こう側を見ている人がいる。

どうやら長い髪の女性のようだが、何となく人の形の気体にも見える。

まさか、アタシが感じたのはこの人の力・・?

 

「あの人も、『秘女の儀』の関係者?」

「いえ・・。そのはずはありませんが・・」

「それで、どうするのネビユ?」

 

エレンさんがアタシに尋ねた。

 

「とりあえず、いつも通り皆さんはここで待機していてください」

「分かったわ」

 

今回の場所も上り階段があり、その上にステージみたいな場所がある。

で、そこに宝箱があるんだけど、今回はその宝箱の前に人がいる状態だ。

 

アタシは階段を上り、恐る恐る女性に近づいた。

さっきまでのやり取りも聞こえてるはずだけど、その女性は一回もこちらを振り返らなかった。

 

「あの・・。あなたは・・?」

 

アタシが尋ねると、その人がようやく振り返った。

その姿は・・。

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