左遷提督は今日も元気です   作:僻地勤務の兵士

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第42話 反撃

「ミサイル2発撃墜!もう2本来るぞ!」

 

遠距離迎撃用のミサイルを躱した2本が突っ込んでくる

中距離ミサイル発射すると、1本は迎撃できたがもう1本は取りこぼしてしう

 

「ECM作動!全デコイ展開!!」

 

キティに1番近いピーターはそう叫び、装備されているデコイを全て駆使する

ECMによる妨害も展開するが、ミサイルはその軌道を逸らさない

 

「近接防御!!」

 

ピーターとキティに装備されたCIWSが一斉に火を吹く

ヴゥゥゥゥゥゥゥ!!と、辺りを埋め尽くす轟音が鳴り響く

時間にすればほんの一瞬の出来事だったが、とても長い一瞬だった

 

 

本当に僅差だった

爆炎と煙がキティの体を包み、見えなくさせる

 

「キティ!?」

 

ピーターは急いで駆け寄ると、ゴホゴホとむせながら煤で顔を汚したキティが姿を現す

 

「僕は大丈夫。損傷もないよ」

 

その返答に艦隊に安堵の空気が広がる

そして、すぐにアメリカ流の報復が始まる

 

『見つけましたよ。敵対艦ミサイル陣地です』

 

ウォルトからの報告に、レイとロイの目がギラリと光る

 

『やられたからにはやり返さないとな』

 

レイの声を聞いたピーターはその後の惨劇を想像してこめかみに手を置く

 

「やり過ぎないようにね」

 

そんな注意も聞いていないかのように、レイとロイはトマホークの発射準備を整えつつある

そして

 

『お返しだ!!トマホーク1番から6番発射!!』

 

『了解。1番から6番……発射』

 

無線からそう聞こえたかと思えば、白い煙を吐きながら合計12本のミサイルが飛び立った

数分間の間があったあとに、陸上での派手な爆発が目視でも確認できた

 

『目標完全撃破。熱源に反応なし』

 

UAVを飛ばして着弾観測を行っていてウォルトからの報告に、艦隊の空気は緩んだ

 

「了解。警戒態勢は維持のまま北上を続けようか」

 

キティはそう指示を出し、艦隊はさらに北を目指す

 

 

「提督、艦隊からの定時連絡でしてよ」

 

ドラゴンがそう言って報告内容の書かれた紙を渡してきた

 

「ありがとう。……向こうは結構な激戦みたいだな」

 

報告書の内容に目を通し、艦隊の位置が表示された画面を確認する

順調に行けばあと数時間で目的地に到着する位置まで来ていた

 

「よし、ここからは俺が引き継ごう。ドラゴンは」

 

休んでくれと言葉を続けようとした時、無線機が通信を知らせた

内容は暗号化されたモールスで、俺はすぐに確認する

 

「お客さんが来たようだ。出迎えてくるよ」

 

ドラゴンにそう伝え、部屋を出た

 

 

「長旅ご苦労さま。疲れただろ?」

 

そう声をかけたのは横須賀から派遣されてきた赤城を中心とした艦隊だった

欧州への派遣で防備が手薄になるんじゃないかと、横須賀の五十嵐大佐が派遣してくれたのだ

 

「いえ、これくらい何ともありません。それより、これは」

 

旗艦である赤城が辺りを見渡す

あの加賀に至っては、初めて見る驚愕の表情をしていた

まぁ無理もない

本土以上に近代的に改装され、要塞と化したトラック泊地は誰が見ても同じ反応をするだろう

 

「妖精さんの改築によってな。皆も知ってると思うけど、ここの妖精さんはほかとちょっと違ってな」

 

俺がそう説明すると

 

「ちょっと所ではないと思うけれど」

 

と加賀に突っ込まれてしまう

まぁなと返しつつ、俺は艤装を片付け休むようにと指示を出した

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