左遷提督は今日も元気です   作:僻地勤務の兵士

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第43話 泊地襲撃

「さて、来てもらったのはいいが……」

 

俺はブリーフィングルームに集まった横須賀艦隊の面々を見渡す

前列に座る赤城、加賀、足柄、川内、涼月、陽炎が真剣な眼差しでこちらを見ている

そんな6人に現実を告げるのは少し心が痛むが、沈ませる訳にはいかない

俺は包み隠さず、全てを話すことにした

 

「最近、この基地周辺に出ている敵。と言っても航空機は、以前うちの艦隊と演習を行った際に戦った航空機より格上だ」

 

その発言に赤城、加賀、陽炎の顔に緊張が走った

 

「これを見てくれ」

 

部屋の電気を消し、スクリーンに1枚の写真を投影した

 

「これはキティの艦載機が撮影した敵機だ。この機体は、最新のうちの艦隊のレーダーでも捕捉が難しい。まず、君たちの電探では補足することも叶わずやられるだろう」

 

「質問いいでしょうか」

 

赤城が手を挙げる

 

「いいぞ」

 

「ありがとうございます。まず、そもそもこの機体もそうですが一体何なのですか?」

 

赤城の疑問もごもっともだ

彼女達の記憶にはない、何十年後もあとの機体なのだから

 

「そうだな……その回答は俺よりドラゴンから」

 

ウゥゥゥゥゥゥ!!!

俺の言葉を遮るようにけたたましいサイレンが泊地中に響き渡る

 

「空襲警報!!」

 

陽炎がガタンと音を立てて、椅子から慌てて立ち上がる

 

「チッ、またか。最近しょっちゅうなんだ。悪いが地下に移動しよう」

 

 

防空壕も兼ねた地下の作戦司令室へ移動するため、ブリーフィングルームを出て廊下を歩く俺たち

その時、外からけたたましいジェットエンジンの音を響かせ迎撃機が飛び立っていく

その光景に釘付けになる皆を、ドラゴンと共に急かして地下へと移動する

 

「お疲れ様です」

 

司令室へ入室すると、あたご が律儀に敬礼をしてきた

 

「お疲れ様。状況は?」

 

俺は近くまで行き、レーダー画面を覗き込む

 

「反応からいつもの爆撃機でしょう。ただ爆撃機の数もそうですが、護衛機も多いので何機かは抜けてくると思います」

 

「そうか」

 

「そうかって...迎撃しなきゃ!」

 

陽炎が食ってかかってくるが、俺は手で制す

 

「まぁまぁ。見てれば大丈夫」

 

俺は外の状況が確認できる高精度カメラの画面を指さした

 

「地下なのに外の状況が確認できるのですか!?」

 

「なにこれ!どうなってんの!」

 

赤城が驚きの声を上げ、川内は興味津々と言ったような声をあげる

 

「カメラだよ。しかも静止映像じゃない」

 

そんな風に説明をしている間に、迎撃機を抜けた爆撃機が第2防衛ラインを超えた

 

「面白いものが見れるぞ」

 

もう一度画面を指さすと、全員の視線が釘つけになる

それと当時に鬱蒼としたジャングルの隙間から、白煙が立ち上りミサイルが発射された

横須賀組が驚愕の表情をする中、島内に配備された迎撃用SAMが次々と発射される

そして、レーダー上の光点が1つまた1つと消えていき、画面上にはIFFの光点だけが残っていた

室内の照明も赤から白へと戻った

 

 

「よし、アラート4に以降、以後12時間以内に再攻撃が無ければ1に以降だ。妖精さんには弾薬の補給を指示しておいてくれ」

 

あたご へとテキパキと指示を出す提督

その背後に控える私《わたくし》はその横顔をチラリと見る

あぁなんてかっこいいのかしら…そのキリッとした顔、部下に迷いなく指示する姿

惚れ惚れしてしまいますわ

やはりこの方こそ、私の伴侶として相応しいと・の・が・た❤

そのお姿にうっとりしていると、横から何やら不穏な視線を感じますわ

 

「一体何かしら。言いたいとがあるのでしたら仰って下さい」

 

私がそう言いつつ顔を向けた先には、ジト目でこちらを凝視する...加賀、足柄と言ったかしら?

お2人が居た

 

「べっつに〜」

 

「...」

 

足柄はおどけてみせ、加賀に至っては無言で視線を戻しましたわ

全く、人が提督のかっこよさに酔いしれている至福の時間を返しやがれですわ!

そんな状況に一切気付かない提督は、指示を終えたらキョトンとしておられました

カワイイ!

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