GHOST IN THE SHELL Blue Archive   作:H2O(hojo)

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dual episodes
皆さんお久しぶりです。本日から2ndGIG編開始になります。

1stSAC編との相違点
プロローグ終了後シッテムの箱と同時にタチコマが加入。アビドス編では1機、パヴァーヌ1章で8機建造され、合計9機。機体にニューロチップが搭載されているのでエージェント機能は失われている。
また、オリジナルとの違いとしてタチコマの後部ポッドの両側面に連邦捜査部S.C.H.A.L.Eのマークが入っている。
機体は1期の頃のもの。

要するにプロローグから1stSACと2ndGIGにルート分岐してる感じです。
それ以外は特に変更ありません。


2ndGIG
出会い ENCOUNTER


あらゆるネットが眼根を巡らせ

光や電子となった意思を

ある一方向に向かわせたとしても

"孤人"が

複合体としての"個"となる程には

情報化されていない世界キヴォトス…

 

 

 

 

内務務省公安9課から連邦捜査部S.C.H.A.L.Eの先生となった草薙素子は、アビドス高等学校の奥空アヤネという人物から助けて欲しいという内容の手紙を貰い、アビドス高等学校を目指していた。

 

「噂に聞いてはいたけれど、見渡す限り砂ばかりね…」

 

「しょうさ~、砂に脚が取られそうです~」

 

「そうなったら車で引っ張ってあげるわよ」

 

素子は連邦生徒会から出ているシャーレの予算で購入した車と、思考戦車であるタチコマと共にアビドスの放棄された市街を走っていた。砂地に慣れないタチコマは、ジタバタと藻掻いていた。

 

『アロナ、アビドス高等学校の旧校舎まで後どれくらいだ?』

 

『ここからだと後10分程度でしょうか…』

 

『ありがとう』

 

素子はシッテムの箱の中でアビドス高校への道案内をしているアロナに、ここから高校の旧校舎までの所要時間を尋ねる。アロナはそれに後10分と答え、目的地に近づいていることを素子は実感した。

 

「お…!!おぉぉぉ…!!うわぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

「タチコマ!」

 

だがアビドス高校へ向かおうとしていると、後方からタチコマの悲鳴が聞こえる。素子が振り返ると、タチコマが砂に4本の脚が埋もれてしまっていた。

 

「しょうさー!!脚がハマって動けません~!!助けてくださいぃぃぃ!!」

 

「やれやれ…目的地を前にしてとんだアクシデントね」

 

『物理的身体を保持していると大変ですね…』

 

タチコマはその場でもがきながら、素子に助けを求める。アロナは実際に躯体を持つタチコマに同情していた。

 

「アンタの前に車を着けるから、ワイヤーを車に接着させなさい」

 

「すみません、少佐…」

 

素子はタチコマを救出するべく、彼の前に車を寄せる。タチコマは気まずそうに車に粘着性のワイヤーを引っ付けた。

 

「いくわよ」

 

「はい!!」

 

素子はアクセルを目いっぱい押して、タチコマを引っ張る。

 

「ふぐぐぐぐ…!!」

 

『タチコマさん頑張ってください!!』

 

「こうなるんだったらもう少しパワーの出るヤツを選んでおけば良かったわ」

 

タチコマは砂から抜け出そうと脚を藻掻いていた。だがタチコマが砂地獄から抜け出す気配はなく、素子は車選びを失敗したと感じていた。

 

「ん…」

 

タチコマの救出に四苦八苦していると、そこに狼の耳が付いた銀髪の少女が自転車に乗って通りかかる。

 

「そろそろロードサービスに連絡したほうがいいかしら?」

 

『こんな場所だと来てくれるまで結構時間がかかっちゃいますね』

 

「大丈夫?」

 

素子がロードサービスを頼もうかと考えていると、異変を察知した少女が声をかけてきた。

 

「おぉー!!そこのお嬢さん、ボクをここから出してくれない?」

 

「ん…何コレ」

 

「ボクの名前はタチコマ。ここからハマって動けないんだ~」

 

思わぬ援軍の到着にタチコマは両手を挙げて喜ぶ。一方少女は謎の機械が砂に脚が埋まっているのを見て困惑していた。

 

「悪いけど、コイツを後ろから押し上げてもらえる?私が車で引っ張るから」

 

「うん。分かった」

 

こうして2人はタチコマを救出するのであった。

 

 

 

 

 

「助けてくれてありがとう!!」

 

「どういたしまして」

 

タチコマは無事砂地獄から脱出し、少女に礼を言う。

 

「アナタ、アビドス高校の生徒?」

 

「ん、そう。私は砂狼シロコ。アビドス高校の2年生」

 

タチコマを助けてくれた少女が学校の制服らしきものを着ていたため、素子は彼女がアビドスの生徒か尋ねる。彼女の予想通り、少女は砂狼シロコと名乗り、アビドス高校の2年生であった。

 

「私は連邦捜査部S.C.H.A.L.Eの教員草薙素子よ。巷じゃ『シャーレの先生』なんて呼ばれてるそうね」

 

「シャーレの先生…」

 

(何か思ってたのと違う…)

 

シロコに続いて素子も自分の素性を明かす。シロコは目の前にいる彼女がシャーレの先生だということに実感が湧いていない様子である。

なぜならば、先生といえばスーツを着て授業をする姿がキヴォトスでも常識であり、シロコも教育用BDで見た教師という姿はそのようなものであったと記憶している。しかし、目の前の人物はおおよそそれには当てはまらない格好と態度であり、彼女がシャーレの先生だとは容易く信じられなかった。

 

「先生はこんな所に何しに来たの?ここは砂ばかりで大したものもないけど…」

 

「アナタ、奥空アヤネって娘知ってるかしら?その娘に補給を求められてアビドス高校へ向かっていたんだけど、その途中でタチコマが動けなくなってね」

 

「ん、アヤネは私の後輩。そう言えばアヤネがそんな事言ってた気がする…」

 

そしてそんなシャーレの先生がアビドスに何しに来たのか、シロコは疑問に感じていた。素子はシロコにアビドスに来た理由を話すと、シロコはアヤネの過去の発言を思い返した。

 

「ん…」

 

「なになに?どうしたの?」

 

次にシロコはタチコマのほうに顔を向ける。シロコは初めて見るタチコマに興味を持っていた。

 

「タチコマって何…?先生のペット?」

 

「タチコマは攻撃型装甲外骨殻タイプの自律式思考戦車よ。キヴォトスは物騒だから、サポートと護衛も兼ねてね」

 

タチコマのことが気になるシロコに、素子は彼の正体と役割を説明する。

 

「タチコマって戦車なんだ…」

 

「そうだよ~」

 

(可愛い…)

 

タチコマが戦車だと聞いたシロコは、そうは見えず少し驚いていた。だがタチコマが右手を左右に振る姿を見て、彼女は彼に魅了され始めていた。

 

「何なら学校まで乗ってってもいいわよ?」

 

「でも自転車が…」

 

「私の車の上に載せればいいわ」

 

シロコがタチコマに興味を持っているのを見た素子は、彼女にタチコマに乗るかと提案する。自転車の心配をするシロコに素子は車の上を親指で指さした。

 

「そ、それじゃあ…」

 

「どうぞ~」

 

「後ろ、そうなってるんだね…」

 

自転車の心配がなくなったシロコはタチコマを搭乗することにした。タチコマは後ろの搭乗ハッチを開き、シロコを操縦席に乗せた。

 

 

 

 

 

『先生の首の後ろに付いているのは何?大人ってみんなそうなの?』

 

『ここの大人連中がどうかは知らないけど、私の身体は脳と脊髄の一部以外は全て機械よ。全身義体化したサイボーグ人間』

 

『そうなんだ』

 

 

 

 

 

アビドス高等学校旧校舎

 

「とうちゃく~」

 

「ん、ありがとう。楽しかった」

 

「いやいや~、こちらこそ助けてくれたお礼ができて良かったよ」

 

シロコはタチコマに乗ってアビドス高校の校舎へとたどり着く。シロコはタチコマに乗るという未知の体験ができたようで満足気であった。

 

「それじゃあ、校舎の中を案内してもらえるかしら?」

 

「ん、分かった」

 

そして素子はシロコと共に校舎の中へ入っていった。

 

『タチコマ。熱光学迷彩を使用して屋上で待機しておけ』

 

『了解です!!』

 

 

 

 

 

校舎屋上

 

「・・・・・・」

 

屋上ではアビドス高校の生徒らしき、ピンク髪の小柄な少女が昼寝をしていた。

 

「誰…!?」

 

だがその少女は屋上で物音が聞こえたため、起き上がり銃を手にする。

 

「ごめーん、起こしちゃったかな?」

 

「う、うへ…」

 

しかしタチコマがすぐに熱光学迷彩を解いて姿を現したことで、その少女は驚いて唖然としてしまった。

 

「君は一体誰…?いやなんなのかな?」

 

「ボクの名前はタチコマ。一応戦車…かな」

 

「随分と変わった戦車がいるもんだね…」

 

少女はシロコと同じく初めて見るタチコマに驚いていた。戦車と名乗る彼に少女は目を丸くしていた。

 

「シロコちゃんと同じ制服を着てるって事は、君はアビドス高校の生徒かな?」

 

「へぇ~タチコマちゃんって結構賢いんだね。私は小鳥遊ホシノ。アビドス高校の3年生で、シロコちゃんは私の後輩だよ」

 

そしてピンク髪の少女は小鳥遊ホシノと名乗る。彼女はシロコと同じくアビドス高校の生徒であり、シロコの先輩であった。

 

 

 

 

 

アビドス高校旧校舎・2階

 

「「「・・・・・・」」」

 

「連邦捜査部S.C.H.A.L.Eの草薙素子よ。よろしく」

 

(((怪しい…)))

 

校舎の中に入った素子とシロコはホシノ以外の生徒たちと対面する。彼女は掛けていたサングラスを外して自己紹介をするが、その奇抜な恰好ゆえ生徒たちに怪しまれていた。

 

「最近、都会ではああいう服装が流行ってるのかな…?」

 

「だとしても先生のする恰好じゃないでしょ…」

 

「凄いですね…色々と」

 

彼女たちの目の前にいる素子はジャケットを羽織っているものの下はハイレグであり、彼女たちが本当に先生なのかと疑うのも当然の恰好であった。3人は素子に聞こえないように、端に集まって小声で話し合っていた。

 

「身分証を見せたほうがいいかしら?」

 

「い、いえ…大丈夫です」

 

自分の事を怪しむ3人に素子は首に掛けている身分証を見せようとする。だが眼鏡を掛けた少女がそれを遠慮してしまい、気まずい空気がその場に漂った。

 

「ん、先生はいい人。タチコマに乗せてくれた」

 

「いやシロコ先輩タチコマって何よ?」

 

「先生のペット」

 

(((ペット…?)))

 

素子を警戒する3人に、シロコは彼女が怪しい人物ではないと示そうとする。しかしタチコマを素子のペットと説明したため、3人はさらに彼女を怪しむのであった。

 

「うへ~、タチコマって先生のペットだったんだね~」

 

「違うわよ」

 

「「「ホシノ先輩…!?」」」

 

丁度そこへホシノが教室へ入って来る。彼女もタチコマを素子のペットと言い出したため、素子はそれを否定した。

 

「おっとっと、自己紹介がまだだったね。私はアビドス高校3年の小鳥遊ホシノ。先生よろしく~。それとも『少佐』って呼んだほうがいいかな?」

 

「少佐は私の昔の呼び名よ。今は先生でいいわ」

 

素子と初対面であるホシノは、彼女に自己紹介する。タチコマから聞いたのかホシノは彼女のことを『少佐』と呼ぶべきかと尋ねるが、今は公安9課の少佐ではなくシャーレの先生のため先生でいいと答えた。

 

「ほらほら~みんなご挨拶しな~」

 

教室内の空気を察したホシノは、他の生徒たちに挨拶をするよう促した。

 

「私は2年の十六夜ノノミと申します!」

 

「1年の黒見セリカよ」

 

「改めまして、1年の奥空アヤネです」

 

「そう。よろしく」

 

シロコとホシノ以外の3人は、素子に自己紹介する。素子はそれにいつも通り素っ気なく返した。

 

「それで、補給が欲しいんだったかしらね?」

 

「は、はい…!!」

 

「車の中にあるわ。行きましょう」

 

自己紹介を終えたところで、素子は当初の目的である弾薬等の補給をするべくアヤネと共に自身が運転してきた車の元へと向かおうとする。

 

「アビドス廃校対策委員会、出て来い!!」

 

「「「「「!?」」」」」

 

だがその時、銃声と共に誰かの大声が校舎に響き渡る。その声を聞いた一同はすぐに自分の銃を持ち、戦闘態勢に入った。

 

『タチコマ。外の様子は?』

 

『ヘルメットを被った女子生徒らしき集団が銃を手にして騒いでます。数は大体10人くらいですかね?』

 

『ここの治安は相変わらずね』

 

素子はすぐさまタチコマに外の様子を聞くと、外ではヘルメットを被った女子生徒が騒いでいるとタチコマは報告する。

 

「さて、まずはお手並み拝見といきましょうかね」

 

素子は彼女たちの戦いぶりを静観することに決めた。

 

 

 

 

 

「わーはっはっ!!今日こそアビドス高校は我々カタカタヘルメット団が占拠してやるぞー!!」

 

「もう少しで補給が受けられるのに…」

 

(アサルトライフルが2人、ショットガンが1人、ガトリングが1人とサポート役が1人。まぁ練度次第ってところかしらね)

 

素子は窓から外の様子を見つつ、シロコたちの武装を確認し彼女たちがカタカタヘルメット団に勝てるかどうか考えていた。

 

「返り討ちにしてやるわ!!」

 

「セリカちゃん!!」

 

「ん、叩き潰す!!」

 

「シロコ先輩まで…」

 

(獣耳付き2人が前に出たか。補給が尽きかけているゆえの焦りか、そもそも元来の性格なのか…)

 

校庭に作られたバリケードに潜み、カタカタヘルメット団の攻撃を凌いでいた彼女たちであったが、ここで痺れを切らしたセリカとシロコが前に出る。

 

「よーし、シロコちゃんの援護だ!!」

 

「はい…!!」

 

シロコとセリカが前に出たのを契機に、ホシノとノノミも2人を援護すべく動く。

 

「オラオラァ!!お前らの補給が尽きかけているのは知ってるんだぜ!!」

 

「そんな…カタカタヘルメット団が何でそれを…!?」

 

(チンピラ風情には知り得ない情報を知っている…コイツらは誰かに指示されて動いているようだな)

 

カタカタヘルメット団は彼女たちの補給が尽きかけていることをいいことに、手榴弾を使って責め立てる。アヤネはその情報を彼女たちが知っていることに驚いていたが、素子は彼女たちに指示を出している存在がいると感づいていた。

 

「んっ…しつこい!!」

 

「シロコちゃん!?」

 

「あっ!!」 「んっ!!」

 

シロコは敵に目を向けていたため、進行方向にいるノノミに気付かず2人は衝突してしまった。

 

「シロコ先輩!!ノノミ先輩!!」

 

「セリカちゃん危ない!!」

 

「きゃあ!!」

 

さらにシロコとノノミがぶつかったのを見て、セリカが敵から目を離すと彼女の近くに手榴弾が飛んでくる。ホシノはセリカに声を掛けるが、セリカは手榴弾の爆発で尻もちをついてしまった。

 

「何だよ、コイツら全然連携取れてねーじゃん!!これなら楽勝だぜぇ!!」

 

「このままじゃ学校が…」

 

「くっ…!」

 

(小鳥遊は実力を隠しているようだが、細かい動きが訓練された兵士のソレね。けどそれを見せる素振りはなし…)

 

カタカタヘルメット団はシロコたちが連携をまともに取れていないことに気付く。素子はこの戦いでホシノが何らかの理由で本来の実力を隠していることに気付いていた。

 

『少佐、このままだと皆さんが…』

 

『そうねアロナ。そろそろ彼女たちを助けてあげましょうか。このために連邦生徒会の予算も相当使ったし、給料分の仕事はしないとね』

 

『リンさんとアオイさん、少佐の要求した金額を見て目を見開いてましたもんね…』

 

どんどん戦況が押されていく様子を見て、アロナは素子に声をかける。アロナに促され、素子は先ほどまで窓で頬杖をついて呑気そうに眺めていたのを止め、シッテムの箱をジャケットの内ポケットにしまいホルスターから銃を抜いた。

 

「ハハハハハッ!!押せ押せぇー!!このままアイツらを追い出して…ぐおっ!?」

 

「何!?何が起きたの…?」

 

そして素子は校舎の3階からヘルメット団の1人をハンドガンで撃ち抜く。ヘルメットのバイザー部分を正確に撃ち抜いた弾丸は団員を恐れさせるのに十分であった。

 

「まさかあの場所から銃でアイツのヘルメットを狙ったの?」

 

「嘘でしょ…先生が持ってるのハンドガンよ?」

 

「どうやって当ててるんでしょうか…?」

 

素子の射撃精度を見て驚いたのはヘルメット団だけではない。シロコやセリカ、ノノミたちも彼女の射撃に驚いていた。

 

『わぁー凄いですね!どうやって当てたんですか?』

 

『射撃ソフトを使っただけよ。止まった相手にならこの程度の距離でもピンヘッドは余裕ね』

 

素子は窓から校庭に飛び降りつつアロナと会話していた。電脳化と義体化を施した彼女であれば、この程度の精密射撃は可能なのである。

 

「今度は3階から飛び降りてます…!!」

 

「うへ…ヘイローのない人間って3階から飛び降りても無傷で済むんだっけ?」

 

「ど、どうなんでしょう?」

 

さらっと3階から飛び降りた素子を見て、アヤネたちは再び驚いていた。ある意味自分とは違う人種である彼女がどの程度の身体能力なのか、彼女たちは分かりかねていた。

 

「タチコマ!!」

 

「はーい!!」

 

そして校庭に降りた素子は、屋上にいるタチコマを呼び出す。彼は熱光学迷彩を解き、屋上から校庭へと滑り落ちた。

 

「あれがシロコ先輩とホシノ先輩が言ってたタチコマ?」

 

「そうだよー!!これからよろしくね~」

 

(((カワイイ…)))

 

ノノミとセリカとアヤネはタチコマとは初対面である。初対面の3人に手を振るタチコマに、彼女たちは既に魅了されていた。

 

「タチコマ、少しこいつらと遊んでやれ」

 

「了解しました、少佐!!」

 

素子はタチコマにそう指示を出す。タチコマはそれに喜んで従った。

 

「よーし、頑張るぞー!!」

 

「あぁん?」 「何だぁ?」

 

「おりゃぁぁぁ!!」

 

「うぉっ!!」 「マジかよぉ!?」

 

タチコマは右腕の7.62mmチェーンガンをカタカタヘルメット団に向けて掃射する。まさかタチコマが攻撃してくるとは思わなかった彼女たちは、突然の発砲に驚いていた。

 

「あれは…思考戦車!?」

 

「知っているの、アヤネちゃん?」

 

「うん。戦車にAIを搭載して無人でも動かせる技術だって本に書いてあった。でもあそこまで高度なAIは今の技術じゃ搭載できなかったはずだけど…」

 

タチコマがヘルメット団に銃弾を浴びせているのを見て、アヤネは彼が思考戦車というタイプの兵器であると気づく。しかしキヴォトスではニューロチップはまだ開発されていないため、あそこまでの高度なAIを搭載した思考戦車はいないようである。

 

「こんなものでいいかしら?」

 

「は、はい!ありがとうございます」

 

自分とタチコマの行動に呆然としている彼女たちに、素子は声をかける。その声にアヤネはハッとして、彼女に礼を言った。

 

「戦術指揮も必要?欲しいなら指示出すわよ」

 

「ん、大丈夫。後は私たちで何とかなる」

 

「そう」

 

そして素子は彼女たちに自分が指揮を執る必要があるか尋ねる。しかし、素子とタチコマがあらかたヘルメット団を倒してしまったので、シロコは大丈夫だと返した。

 

 

 

 

 

「覚えてろー!!」

 

「二度と来んな!!」

 

その後シロコたちは残りのヘルメット団を倒し、彼女たちを学校の敷地から追い出す。ヘルメット団のリーダーは捨て台詞を吐いて一目散に逃げていった。

 

「タチコマ、良くやった」

 

「ありがとうございまーす!!」

 

素子はタチコマを労うと、彼は素直に彼女の言葉に喜んでいた。

 

「校舎に戻って話を続けましょう」

 

「「「「「・・・・・・」」」」」

 

そして彼女は何事もなかったかのように校舎へと戻っていく。その後ろ姿を見ていた彼女たちは、これから何かが変わりそうな予感、「ゴースト」の囁きを感じていた。




やっぱマスコットキャラは大事だなって思いました。
射撃制御ソフトはカイザーPMCとかもインストールできるので、命中精度だけは生徒たちより上という解釈です。まぁ少佐と違って当たったところでなんですが

それではまた来週。
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