GHOST IN THE SHELL Blue Archive   作:H2O(hojo)

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風紀委員会が便利屋を捕まえるためにアビドスに侵攻してきたときの話です。

攻殻機動隊にハマったのは本当に最近です。タチコマのことはANIMAXでCM流れてたんで朧気ながら憶えていたんですが、最近You TubeでShort動画上げてるのを見て興味を持ちました。


領土侵犯

アビドス市街

 

「いきなり砲撃とは随分な挨拶ね、火宮?」

 

「申し訳ありません、先生…何とか止めようとしたのですが…」

 

柴関ラーメンを爆破した便利屋を追ってアビドス市街に来た素子とホシノ以外の対策委員会のメンバーは、いきなり砲撃に遭う。その直後「風紀委員」という腕章を付けた集団が、彼女たちの前に現れた。

 

「アビドスの制服を着た生徒が4人と…あの人誰?」

 

「連邦捜査部シャーレの草薙素子先生ですよ、イオリ」

 

「あぁ、そう言えば前話してたね」

 

風紀委員会の銀鏡イオリは、彼女たちのことを視認すると一人異質な人間が混ざっていることに気づく。素子の正体が気になるイオリにチナツが説明をすると、彼女はチナツが素子について話していたことを思い出した。

 

「アル様ー!!」

 

「あらら…こりゃまずいね…」

 

「アイツら…こんな所にまで…」

 

(表の目的は自分たちの学園の生徒である便利屋を確保しにきたといったところだろうな…。さて、ヤツらの裏の目的は一体何なのか…)

 

素子は便利屋のほうを横目で見ると、彼女たちは焦った様子であった。彼女は風紀委員会の表の目的が便利屋の確保だとすぐに理解し、裏の目的を探ろうとしていた。

 

「管轄外の土地までパトロールとは精が出るな。それとも大勢を引き連れて砂漠でピクニックか?」

 

「アイツ、ムカつくな…」

 

「ダメです、イオリ!!先生と敵対するのは下策です!!」

 

「気にしすぎじゃない?いくら強いって言っても所詮はヘイローのない人間じゃん」

 

素子は風紀委員会に対し皮肉を述べると、イオリが彼女の言葉に苛立ちを感じる。ゲヘナ側で唯一素子の実力を知るチナツは、慌ててイオリに忠告するが彼女には響いていなかった。

 

「ん…!!」

 

「待て砂狼」

 

シロコが照準を風紀委員会に向けたため、素子は彼女を制止する。

 

「でも先生…」

 

「いきなり実力行使に出るのは、頑丈なお前たちの悪い癖だ。まずは相手の出方を伺い、交渉することを覚えろ」

 

「ん…」

 

不満そうな目で静かに抗議するシロコに、素子は交渉をすることを覚えるよう諭すのであった。

 

「私たち風紀委員会は校則違反者である便利屋68を逮捕しにここまで来た。大人しく彼女たちを渡してもらおうか」

 

「あなた達の要求に従わない場合はどうなるのでしょうか?」

 

「そんなもの…決まっているだろう?」

 

「力ずくってわけね…!」

 

イオリはシロコたちに自分たちの目的を話し、便利屋の引き渡しを要求する。アヤネがそれを拒否した際の対応を問うと、イオリは笑いながら後ろに控えている風紀委員たちを指さした。

 

「お前たちはどうする?」

 

「正直我々だけで風紀委員会と衝突したら大怪我するかもしれません…」

 

「それにゲヘナとの外交問題になる懸念も…」

 

ノノミとアヤネは現状を鑑みて、風紀委員会と衝突するのには消極的な姿勢を見せる。

 

「アタシは反対。いくら数が多いからってここはアビドスよ。アイツらがここで好き勝手していい理由にはならないわ」

 

「ん。私もセリカと同じ」

 

一方セリカとシロコは風紀委員会の要求に従うことに反対の姿勢を見せた。

 

「2対2だな。奥空、あの若年寄との連絡はついたか?」

 

「いえ…まったくつきません。これほど連絡がつかないことは今まで無かったのですが…」

 

「一体どこで油を売っているのやら…」

 

((((若年寄…))))

 

対策委員会が同数で割れたので、素子はホシノの意見を聞こうとアヤネに彼女の所在を尋ねる。しかし、ホシノは連絡がつかず、呆れるのであった。

 

「ではこうしましょう。便利屋の身柄を一度こちらで預かり、現場検証のうえ柴関ラーメンへの賠償額を決める。その後、ゲヘナに身柄を引き渡す。そうすれば少なくとも黒見のバイト先は潰れずに済むだろう」

 

「なるほど…それなら」

 

「まぁ、それも奴らの出方次第だがな」

 

「ん、とりあえずそれで手を打つ」

 

素子は一度こちらで身柄を預かり、後ほど風紀委員会に引き渡す案を提案する。話を聞いた彼女たちは、ひとまず素子の提案を受け入れた。

 

「話はまとまったか?」

 

「コイツらの身柄はアビドス市街の店舗爆破の賠償金額が確定するまで一度こちらで預かる。その後、お前たちに引き渡してやる。これが我々が出した結論だ」

 

「へぇ…」

 

イオリに対し素子は先ほどの考えを伝える。だがイオリは彼女を前にして、小馬鹿にするように笑うのであった。

 

「イオリ、ここは先生の提案を受け入れましょう」

 

「はぁ?何であたしたちがアイツの言う事を聞かなきゃならないのさ?同じ立場だと思われてるみたいで不愉快なんだけど。私たちが上で、アイツらのほうが下でしょ?」

 

「イオリ!!まったくもう…」

 

チナツはイオリに先生の提案を受け入れるよう促すが、彼女はチナツの聞く耳を持たない。イオリは自分と素子が同格である前提で話を進めていることが気に食わない様子であった。

 

「残念だがその要求を受け入れることはできない!」

 

「その理由は?」

 

「アンタの言う事を聞く理由がない」

 

「アイツッ…!!」

 

イオリは素子たちを前にしてその提案は受け入れないと答える。素子は彼女にその理由を尋ねると、素子の言う事に従う理由はないと返答され、セリカが思わず銃口を向けていた。

 

「ふざけるなッ!!」

 

「おっと…」

 

そして遂にセリカはイオリに発砲してしまう。イオリはそれを華麗に避けると、勝利を確信したのか不敵な笑みを浮かべた。

 

「交渉決裂だな」

 

「もーあったまきたッ!!アンタたち許さないんだから!!」

 

「セリカちゃん…」

 

「お前が気に病むことはない、奥空。どっちみち向こうがあの態度では交渉決裂は時間の問題だった。もう少し時間を稼ぐつもりだったが…」

 

セリカが発砲したことにより交渉は決裂する。セリカを止められなかったことを気に病むアヤネに、素子は気にするなと述べた。

 

『アロナ、ゲヘナ学園の風紀委員会のデータベースに潜入し、今回の一連の行動の目的を探れ』

 

『承知しました、少佐!!』

 

「とりあえずお前たちは時間を稼げ。その間に私がヤツらを止める方法を考える」

 

「ん」 「はい」 「やってやるわ!!」 「分かりました」

 

素子はアロナに風紀委員会のデータベースにアクセスするよう命じる。そして解決法を考えるため、シロコたちに風紀委員会に対する時間稼ぎを命じた。

 

「お前たちはどうする?このまま大人しくヤツらに蹂躙されるか、それとも私たちと共に戦うか…」

 

「「「「・・・・・・」」」」

 

そして素子は便利屋のほうを向き、彼女たちに決断を迫る。

 

「戦うわ」

 

「社長!?」 「アル様!?」 「アルちゃん!?」

 

社長のアルはすぐさま戦うと答え、周りの社員たちを驚かせた。

 

「先生が私たちのことを守ってくれたんだもの、その借りを返さないのはアウトローじゃないわ!!」

 

「ちゃんと建物の修繕代、被害者の治療費、諸々の慰謝料は払ってもらうわよ?」

 

「ウグッ…!!で、でもこのままアイツらに捕まるのはゴメンだわ!!」

 

アルは素子が自分たちのことを守ってくれているのだと思い、その借りを返すために戦うと宣言した。素子が柴関ラーメン爆破の賠償の支払いを迫ると狼狽えていたが。

 

「先生。ゲヘナの生徒としての意見だけど、風紀委員会がアビドスまで私たちを捕まえるためにこれだけの人員を派遣するのはおかしい。何か裏があると思う」

 

「私も同意見よ。今それを探っているわ」

 

カヨコは素子に風紀委員会がアビドスにこれほどの人員を派遣するのはおかしいと告げる。カヨコの指摘に素子も同意見だと答えた。

 

「その手際の良さ…先生になる前は何をしていたの?」

 

「あなたたちにも分かりやすく言うと、学園直属の特殊部隊ってところかしらね」

 

「へぇ~カヨコちゃんと似たようなもんか〜」

 

「確かに情報部時代は潜入捜査とかしたけど…」

 

素子の手際の良さを見て、カヨコは彼女の前職が気になっていた。素子が特殊部隊と答えたのを聞いたムツキは、前ゲヘナ情報部員であるカヨコと同じだと口にした。

 

『この事態の裏で糸を引いているであろう人物を見つけました』

 

『ご苦労だったな』

 

『彼女たちをアビドスに派遣するよう指示したのは、風紀委員会の行政官である天雨アコさんです』

 

ゲヘナのデータベースを解析したアロナは、風紀委員会の一連の行動を指示した人物を見つけ出す。その名は天雨アコ。風紀委員会のNo,2にあたる人物であった。

 

『ソイツの目的は?』

 

『彼女の所有している業務用PCに入り込んだところ、彼女の目的は少佐のようです』

 

『私か…とりあえずもう少し詳しく教えてもらおうか』

 

『はい。ゲヘナとトリニティによる平和条約である「エデン条約」。その締結の前に余計な混乱を招く事態を避けるため、少佐をゲヘナで飼い殺しにするのが目的のようです』

 

アロナはアコの業務用PCに潜り込み、彼女の計画書を閲覧する。そして計画書には先生をこちらで確保するとの記載があったのである。

 

『鬼方。今しがたこの事態の首謀者が判明した。行政官の天雨アコだ』

 

『やっぱりアコか。となると本当の目的は先生の確保…ってとこかな?』

 

『察しがいいな。どうやらエデン条約とやらの締結を前に、私がこうやってうろちょろされると困るらしいわ』

 

『はぁ…だから風紀委員会を派遣して、数の暴力で先生を拉致しようとしてるってことね。相変わらず強引…』

 

アロナから聞いた報告をカヨコに伝えると、彼女はアコの目的も言い当てる。カヨコとアコは古い仲のため、彼女の思惑を推測できたのである。

 

「何をコソコソやっているんだ?」

 

「・・・・・・」

 

『ゴメン先生。風紀委員会の2人に突破された』

 

「イオリ、待ってください!!無茶です!!あなたでは先生には敵いません!!」

 

素子がカヨコと通話していると、アビドスと便利屋の壁を突破したイオリとチナツが彼女の前に現れる。チナツはイオリに必死に追いつき、何とか素子と戦わないよう説得を続けていた。

 

『お初にお目にかかります、先生。私風紀委員会の天雨アコと申します』

 

「連邦捜査部S.C.H.A.L.Eの草薙素子だ」

 

『このような結果となってしまい誠に申し訳ございません。まずはこの場で謝罪させていただきます』

 

「・・・・・・」

 

素子のもとにイオリとチナツがついたところで、アコがホログラム越しに彼女の前に姿を現す。アコはまず素子にこの事態を謝罪するが、彼女は無反応であった。

 

『そして再度のお願いです。大人しく便利屋68をこちらに渡してください。さもないと…』

 

「白々しいぞ、天雨アコ。お前の目的はこの私だろう。私がキヴォトスで行動を起こすことがそれほど心配か?」

 

「「・・・?」」

 

「なっ…何故先生がそれを!?イオリやチナツにも言ってないのに!」

 

「アコちゃん…」 「アコ行政官…」

 

アコは便利屋68をこちらに渡すよう指示するが、素子は彼女の真の目的を本人の前で暴露する。どうやら真の目的はイオリとチナツも知らないようで、動揺したアコを見て2人は呆れてしまった。

 

『バレてしまっては仕方ありません…イオリ、チナツ、先生を確保しなさい!!』

 

「はぁ…そういう大事な話は先にしといて欲しかったなぁ」

 

アコは開き直ってイオリとチナツに素子を確保するよう指示した。

 

「・・・・・・」

 

『チナツ、あなたも先生を…』

 

「嫌です。私は先生と戦いたくありません」

 

『…命令違反は厳重な処罰を受けることになりますよ?』

 

「構いません。先生と戦うより断然マシです」

 

その場から動かないチナツにアコは不思議に感じていると、彼女は素子とは戦わないと言い出す。素子の実力を知る彼女は、素子と戦うよりも命令違反の処罰を受けたほうがマシだと思っていた。

 

『はぁ…仕方ありませんね…。イオリ、あとはお願いします』

 

「オッケー、アコちゃん!!」

 

結局アコはイオリ一人に素子を任せることにした。

 

「謝るなら今のうちだぞ、先生」

 

『そうですよ、先生。チナツの報告書には目を通しましたが、いくら強いと言ってもヘイローのない貴女では、私たちには敵いません』

 

「生憎今はあの娘たちの肩を持つことにしているの。そういうお誘いならまた今度にしてくれる?」

 

イオリとアコは素子に最後通告を行うが、彼女は涼しい顔で彼女たちの通告を躱した。

 

「そう言えば聞きたいのだけれど、その服は私に対する視線誘導が目的なのかしら?私、貴女みたいなタイプは趣味じゃないんだけど」

 

「プッ…!!」 「ブフゥ!!」

 

『はぁ!?違いますよ!!これはこういうファッションです!!』

 

「あらそう」

 

イオリと対峙している最中、素子はどうしても彼女の服装が気になりそのことについて尋ねる。イオリとチナツは彼女のそのおかしな服装について素子が指摘すると、思わず吹き出してしまった。

 

「さて、では少しお灸を据えてやろう」

 

「さっきからエラソーに…ボコボコにされて泣いても知らないからな!!」

 

「生意気な小娘を大人しくさせるのも教師の仕事ってところかしらね」

 

素子とイオリの戦いが始まった。

 

「殲滅してやる!!」

 

イオリは走って距離を縮めていく。だが…

 

「・・・」

 

「なっ…!?消えた…!?」

 

素子は熱光学迷彩をオンにしてその場から姿を消す。

 

「卑怯だぞ!出てこい!!」

 

「お前たちが言うように、私は貧弱なんでな」

 

「クソッ!どこだ!!このッ!!」

 

熱光学迷彩を使って息を潜める素子に、イオリは出てこいと叫ぶ。彼女は自身の銃を逆に持ち、柄を振り回して素子を見つけようとしていた。

 

「・・・・・・」

 

「そこかッ!!」

 

イオリは自分の背後に物音がしたのを感じると、振り向いて銃を撃つ。だが銃弾は空を切り、着弾することはなかった。

 

「それで終わりか?」

 

「うっ!!」

 

その直後、イオリは素子に腕を掴まれる。

 

「うわぁぁぁぁぁ!!」

 

『い、イオリ!!』

 

そしてイオリは宙を舞い、背中を地面に叩きつけられる。アコから見ればイオリが勝手に空中に舞ったため、その異様な光景に驚いていた。

 

「ぐッ…うぅ…」

 

「まだやるか?」

 

地面に叩きつけられたイオリは、鋭い痛みに苦悶の表情を浮かべる。勝負が決まったので素子は光学迷彩を切り、姿を現しイオリの額に銃口を突き付けた。

 

「そこまでにしてちょうだい」

 

「ひ、ヒナ委員会…!!」

 

「ようやくまともに話ができそうなのが来たわね」

 

素子がイオリに銃を向けていると、彼女たちの上司である空崎ヒナが唐突に現れた。ヒナの姿を見て、素子は大人しくイオリから離れた。

 

『ど、どうしてこちらに?』

 

「匿名のタレコミがあったわ。アコ…私たちは風紀委員会であって万魔殿じゃない。そういう事はタヌキたちに任せておけばいいの」

 

『し、しかし…!!』

 

「私が戻るまで部屋で謹慎していなさい」

 

『はい…』

 

アコがヒナがこの場にいることに驚いていると、彼女はアコの目的を把握してそういう政治的なことは風紀委員会の仕事ではないと釘を刺す。さらには、アコに部屋で謹慎を言い渡し、彼女は大人しく引き下がるのであった。

 

「お前がコイツらの上司の空崎ヒナだな?」

 

「そうよ。シャーレの草薙素子先生。一応匿名だったとはいえ、まさか私に直接メッセージを送るとは思っても見なかったけど」

 

「飼い犬の躾は飼い主の仕事だろう?私も危うく噛みつかれそうになったぞ」

 

「そうは見えないけど…」

 

ヒナに匿名のメッセージを送ったのは素子自身である。素子はイオリにやられそうになったと暗に伝えるが、地面に大の字で倒れているのを見て、彼女の言う事に疑問を感じていた。

 

「総員、撤退」

 

「で、でも…!!」

 

「イオリ、先生は元特殊部隊のスーパーエージェントよ。あなたが敵うような相手ではないわ」

 

「はい…」

 

ヒナはイオリたちに撤退の指示を出す。不服そうな反応をするイオリに、ヒナは彼女の素性を明かし納得させる。

 

「うへ〜、何だか凄いことになってるね〜」

 

「小鳥遊ホシノ…!!」

 

「遅参とは良いご身分ね。それとも重役出勤は副会長様の特権かしら?」

 

「「「「「・・・・・・」」」」」

 

「みんなの視線が痛いよぉ〜!!」

 

さらに、その場に今まで行方の分からなかったホシノが現れる。遅れてやってきた彼女に、素子は皮肉を述べ、対策委員会のメンバーは冷たい視線を送った。

 

「小鳥遊ホシノ…1年生の時とは随分変わった。見違えるくらいに」

 

「もしかしておじさん有名人?いや〜サインとか考えないとかなぁ〜」

 

「いらないわ」

 

「そんなぁ~」

 

ヒナは今のホシノを見て、1年生の時とは見違えたと感想を漏らす。一方のホシノは相変わらずのおどけた態度であった。

 

「まぁいいわ。帰るわよ」

 

「は、はいッ!!」

 

「先生。カイザーグループがアビドス砂漠で何かを企んでいるわ。気をつけて」

 

「ご忠告ありがとう。後で個人的に連絡するわ。聞きたいことがあるの」

 

「分かった。待ってる」

 

ヒナは風紀委員会を連れ、ゲヘナに帰っていった。

 

 

 

 

 

その後

 

『先生、今日はありがとう。お陰で大きな問題にならずに済んだわ』

 

『組織のリーダーなんかやってると苦労が絶えないでしょう?ここの連中は特に手が出るのが早いし…』

 

『そうね。でもそれが私のやらなきゃいけないことだから』

 

『立派ね。少しは見習って欲しいヤツらが沢山いるわ』

 

素子は約束通りヒナに連絡すると、彼女は先ほどの礼を述べた。素子は彼女の精神性を立派だと褒め、他の者たちにも見習って欲しいと思った。

 

『それで、話というのは何?カイザーの件ならこれ以上は私は知らないけど…』

 

『そっちの件なら自分で何とかするわ。ある意味アイツらとは同族みたいなものだし』

 

『チナツの報告書を読んだわ。義体化と電脳化…キヴォトスではあまり馴染みのない話で新鮮だった』

 

ヒナは早速素子の話したいことを尋ねる。彼女は例のカイザーの件かと思ったようだが、素子はそれは自分で何とかすると返した。

 

『話というのは小鳥遊のことよ。彼女、あまり自分の生い立ちを話さないし』

 

『その前に一つ。小鳥遊ホシノっていつもあんな感じなの?』

 

『少なくとも私や後輩の前ではああだ。私もあれが彼女の本来の性格とは思ってないがな』

 

『そう…』

 

素子がヒナに聞きたかったこととは、ホシノの過去についてである。素子は先ほどヒナがホシノを見て、変わったと口にしたことに気づいていたのだ。

 

『いいわ。今日の借りもあるし、小鳥遊ホシノについて私の知りうる情報を先生に話すわ』

 

ヒナはホシノの過去について話し始めた。そして素子は彼女の過去を知ったのである。




まぁ少佐も正直アコの恰好のことは言えないよね...。

それではまた来週。
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