IS転生記録 作:⊂((・x・))⊃
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!
16歳になりました。
バイトが許される年頃。女子なら結婚もOK!な年頃になった。
さて、まずはここ一年であった事を纏めてみようか。俺がナターシャに告白された所までは知っているな?
ナターシャに告白された日は受験の2日前。そして俺は受験の1日前に交通事故にあって受験の日は1日中気絶したままだった。
………うん、いや、あそこまで余裕ぶっこいてて落ちた時ってどんな反応とればいいのかな……。
分かってる。受験の1日前に出掛けてた俺が悪いのは分かってる。でも、さ……なんでそういう日に限って俺の近くにいた女の子が飛び出したりするのかな……。気が付いたら女の子を庇って事故っていた。俺の運の無さには驚愕だ。
まあ、庇った女の子とその両親が見舞いに来てくれたので良しとしよう。女の子は黒髪で日本人では無かった。名前も言われたけど、その時は酷く眠くて余り聞いてなかったんだよね。確か…ラリッサ?みたいな名前。
話がずれた。続けよう。
まあ、そんなこんなで俺は公立試験は失敗。私立に行く余裕も無いので高校には行かない事に。その後約1年間は鍛錬やらアルバイトやらをして過ごしていた。
1年の努力の末、俺は遂に師匠や篠ノ之師範代相手に勝率8割まで持って行く事に成功した。俺スゲえ。
お金の方もアルバイトで大分貯まり、俺は前に考えていた世界を旅するというのを実行することにした。まあ、それを家族に言った時は止められたが。特に千冬ちゃんがヤバかった。涙が溜まった瞳で上目遣い気味に「行かないでくれ…」と頼まれた。悶えた。
なんとか千冬ちゃんを説得させ、他の親しい人にも報告。師匠やら篠ノ之一家やらだ。まあ、刀奈ちゃんや束ちゃんにも止められたんだけどね!2人して「やだ」の一言で終わりだったからね!刀奈ちゃんは背中に張り付いて離れなくなり、束ちゃんは俺が乗ろうとしてた空港会社を倒産させようとしてた。勿論全力で阻止したが。
此方の2人にも必ず戻ると誓う事で納得してもらった。
一夏君や簪ちゃんや箒ちゃんはまだ余り理解していないらしく、笑顔で「いってらしゃーい!!」と言われた。萌えた。
そして現在。俺はイギリスの列車に乗っている。いるのだが…。
「ふふふ…あなた……」
「なんだい…?愛しき妻よ…」
「うふふふ、呼んでみただけよ…」
「ハハハ」「うふふ」
………砂糖を吐きそうで仕方ない。
いや、俺の乗った列車は、席が決められているタイプの奴だったんだが…。運悪く目の前に座ったのは夫婦で、自重もせずに俺の目の前でイチャラブしている。
なに?なんなの?見せ付けてんの?新手のイジメか何か?
そんな負の感情が篭った視線を送っていると、それに気付いたのか2人は苦笑いしながら此方に話掛けてきた。
「ハハハ…いや、済まない。仕事が忙しくて、中々2人の時間が取れなくてね。年甲斐も無くはしゃいでしまったよ」
「はぁ…そうなんですか」
「まあ、ここで会ったのも何かの縁だ。お互い自己紹介と行かないかい?私はセシラス・オルコット。此方は私の妻で、ハネリア・オルコットだ」
あぁ、オルコットさん夫妻…………………。
え?マジで?
オルコットさん夫妻と出会いました。
まさかまさかの遭遇。原作に名前すら出てなかった2人がここで登場してきよったでぇ……。驚き過ぎて思わず思考の海へとダイブしてしまった。気絶とも言う。
「ど、どうしたのかね?」
「………あぁ、いえ、なんでもないです。俺は織斑万秋と言います」
「そ、そうか…目的地までの短い間だが宜しく頼む、万秋君」
「ええ…宜しくお願いします…」
恐らく俺の目は死んでいただろう。
いや、だって……確かこの2人ってさ……列車事故で死んじゃうんだぜ…?
と、いうことはだ…………。
この列車、多分事故る。いや、ほぼ確実に事故る。やってくれた。本当にやってくれたぜ…。俺はまだ死にたく無いし、この2人を見殺しにも出来ない。うーむ…。
Q:列車事故を防ぐには?
A:頑張る。
俺の脳内ではこれくらいの答えしか出てこなかった。何が原因で事故ったのかは分からないし、そもそも列車の事なんぞ俺は分からない。
「(どうすれば…)」
「ふむ…何か悩みがあるようだね?」
「あら、何かあったの?」
「…あぁ、いえ、大丈夫です…すみません」
俺がなんとか解決策はないか模索していると、ふいに声をかけられた。
どうやら難しい顔をしている俺を心配してくれているらしい。
…ううむ。この2人には言えないしなぁ…。どうしようか、ホント。
「……そうだな、私達の娘の話をしようか」
「…え?」
娘って、セシリア・オルコットの事?何故に?
……あぁ、俺が悩んでいるように見えたからか。何か申し訳ない気持ちになってきた。
「私達の娘は、セシリア・オルコットというのだが、セシリアはどうやら私の事を嫌っているらしくてね。セシリアの目には私がハネリアに頭ばかり下げてる卑屈な男に見えているらしく、情けないのだそうだ」
…そういえば、セシリアが男嫌いになったのってこの人を見ていたからなんだっけ。けど、先程のやり取りを見ていたらそうには映らない。この夫婦は両方が両方を理解している理想の夫婦のように俺には見える。
「ふふ、そうは見えないでしょう?でも、セシリアにはそう見えてるらしいのよ…」
言っていて、悲しそうな表情をするハネリアさん。……つまり、原作での男嫌いはセシリアの勘違いが原因だったのか。
「まあ、つまり、何が言いたいのかと言うとだね。そんな暗そうな顔をしていると、それだけで他の人に『暗い奴』と勘違いされるかもしれないぞ?ということだよ。私達には君の悩みは分からないからね」
…これはこの人達なりの気遣いなのだろう。俺の悩みにはあえて触れず、その事で余り頭を悩ませないように仕向けてくれているのだ。
「…そうですね。ありがとうございます」
「お礼を言われる事はしてないよ。私達は娘の話がしたくてしただけだからね。寧ろ此方がお礼をしたいくらいだ」
……成る程、この人のこの態度、確かに見る人によれば自分を卑下しているように見える。これがセシリアの誤解なんだろう。この人の気遣いや優しさが、セシリアには卑屈に見えてしまっているのだ。
……報われねえなぁ、この人。
「さて、そろそろ目的ーー「動くんじゃねえ!!」ーーッ!?」
オルコットさん夫妻が立ち上がろうとした瞬間、列車内に大きな声が響き渡る。
その声の方向に顔を向けると、武装をした集団が俺達客の方に向かって銃を向けていた。
…いわゆる、テロリストという奴なのだろう。普段の俺なら、テンパってアタフタしている所だ。しかし、今はそれより気になる事があった。
…え?列車事故じゃなくて列車テロ?
ということである。目をこすってみるが現状は変わらない。
俺は現実逃避をやめ、心の中で思い切り叫んだ。
…………原作と違うじゃねえかぁぁぁァァァ!!!
ホントごめんなさい。
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