天草四郎になった私のテイワット旅行記 作:通りすがりの希望厨
「...片手の使えない状況でよくもまぁそう啖呵がきれたものだ。」
とロノヴァは先ほどの驚いた様子はなかったかのようにそう発言する。そんなロノヴァの発言をわたしは特に気にすることもなく初めての試みであった再臨変えがしっかりとうまくいっていることを確認していた。先ほどと比べて体が軽いような気がします...それに感覚も鋭くやっているようですね。呼吸をするたびに細胞が喜んでいるようです。これがこの体の最高の形態...と私が体の変化を確認し、調子も右手を使えないこと以外は絶好調だと言っていいほどのものになった。
「ああ、気分がいい...」
と俺がそう呟くと目の前まで光線が迫ってきていた。どうやらロノヴァが攻撃してきたらしい。その攻撃に俺は黒鍵で弾こうとするが力加減がうまくいかず俺の体に直撃した。その攻撃を受けた俺は壁まで勢いよく吹き飛ばされるが壁に当たる直前に体制を立て直し壁に着地した後壁を蹴ることで一気にロノヴァの目前まで接近し、黒鍵を投げるがその俺の行動はロノヴァの予想の範囲内だったらしく何かバリアのような物で弾かれる。それを確認した俺は自分でも殴ってみるが先ほど投げた黒鍵と同じ当たる前にバリアのような物に防がれてしまい、ロノヴァは直接俺の首を掴んでくる。そして、
「あまり図にのるな、過去の偉人の紛い物風情が。」
とそう頭に血が昇っている様子で首を絞める強さを強めていく。ぐっ...流石に力が強い...このままではやられてしまう...だが...とそう俺は首を絞められながら思考し、
「そう...ですね。ですが...げほっ...直接掴んでくれたのなら...好都合と...言うもの...」
とそうロノヴァに言った後、俺はロノヴァの腕を掴む。かなりの強さで首を絞めていたロノヴァはまさか動いてくるとは思っていなかったらしく俺を振り解こうとするが振り解かれる前に俺はロノヴァの腕を筋力増強の魔術をかけて折る勢いで握りしめる。それにロノヴァは顔を歪めるが空いている方の手で俺の腹部を貫こうとする。それを俺はロノヴァを掴んでいる手を離し防ごうとしたその瞬間、
「そこまでにしておけ、ロノヴァ。」
とそのロノヴァの腕を後ろから掴む人影が現れた。その静止の声を聞いたロノヴァはその人物へ目線を向け、そして俺の首から手を離す。手を離された俺はそのまま地面に激突し、再臨も元々のものに戻された。
「げほ...げほ...」
と俺....私は首へのダメージを確認しながらロノヴァのいる方へ目線を向けた。そしてロノヴァの隣にいた者は金髪の髪に全体的に白を基調とした服、そして背中には輪っかのような物がある。その姿を見た私はテイワットで目覚めて以降1番の警戒心を剥き出しにした。その私の様子に現れた方の者が、
「見ろ、ロノヴァ。彼にとっては君より私の方がずっと警戒の対象のようだ。彼の行動理念からして仕方ない部分はあるがな。」
とその人物は面白がっているようだ。こいつ...っ!?
「がっ...!?」
と私が思考した瞬間、急に喉から血が溢れ出し、私はそれを地面に撒き散らしてしまう。な、何が起きた...!?ロノヴァに首を絞められたからといって時間差で吐血するなど仮にロノヴァに出来るとしてもそんなことやる意味がない。ならこれは一体...!?
「それは君がそのような状態で力を解放した時の副作用、と言ったところか。本調子なら吐血するまでには至らなかっただろうが君は今片腕が動かせず、シャドウサーヴァントとの戦いで疲労もしている。そんな条件下であの姿になり、ロノヴァと争った。体に限界が来ない方がおかしいだろう。」
と私が戸惑っていると現れた人物...レインドットがそう言ってくる。くっそがぁ...手足に力が入らない...!この程度で限界がくるとは想定外だ...!となんとか立ち上がろうとするが私の体は動いてはくれなかった。その様子を確認しながらレインドットは、
「とは言えロノヴァ、時間切れだ。不意をついてあれを処理できたのならよかったがまぁ今はよしとしていいと私は思う。彼に警戒されたのは損と言えばそうなるが彼が記憶を取り戻すことを考えれば遅かれ早かれだ。気を負う必要もない。最後にあれを攻撃しようがそれは彼が自分の体がどうなろうと阻止するだろう。」
とそうロノヴァに言っている。そのレインドットの発言にロノヴァは本当に面倒そうな表情を浮かべた後、
「...仕方ないな。わたしとしてはあれを生かしておくリスクは早々に消しておきたかったが私の不手際と認めよう。」
とそう発言し、空間の裂け目のようなものを顕現させ姿を消した。そしてそれを確認したレインドットも最後に私に目線を向けた後、ロノヴァのように裂け目のようなものを顕現させ姿を消した。その瞬間周りの人や景色は何事もなかったかのように動き始める。違う部分は、私の位置と様子、そして...地面にぶちまけた血の跡であった。それに周りの人の何人かが私に駆け寄ってくるのが見えるが体の限界が来たようで最後にティレルさんがこちらにやってきている様子を確認した後、私は意識を手放すのであった....