天草四郎になった私のテイワット旅行記 作:通りすがりの希望厨
「ちょっと待ちなさい!」
とその場を去ろうとした私にシトラリさんがそう言葉を投げかけてくる。その言葉を聞いた私は歩む足を止めた後、
「おや、まだ何か御用でしょうか?」
とそうわざとらしく聞く。その質問にシトラリさんは、
「貴方、一体何をしたの!?アビスの呪いを自身に移すなら出来る人物がいる可能性はあるとは夜神が教えてくれたけど呪いを根本から無くすなんて聞いたこともないわよ!」
とそう問いを投げる。それに他の実力者の皆さんも同意する様な視線を私に向ける。....皆さんの視線が「説明をしろ」と私に言っていますね。しかし私の事をどこまで教えていいものか....そもそも私自身もあまりわかっていない事をどう説明すればいいのでしょうか?困りましたね....と内心どうするべきか悩んでいると、
「皆、落ち着いてほしい。」
とその様な声がその場に響く。その場にいた全員が声のした方向を向き、
「炎神様!?」
とその場にいた男性の一人がそう言い他のギャラリーも、
「どうして炎神様が!?」
「先ほどの事をもうお知りになったのか!?」
などなど騒がしくなってくる。うるさくなってきたのでこの場から離れたいのですが....流石にそう言うわけにはいきませんよね。とそう考えた私は、
「おや、予想より到着は速かったですね。」
とそうマーヴィカさんの方に足を進めながら言う。その言葉にマーヴィカさんは、
「君がティレルに私を連れてくる様にと言ったおかげでここまで速く駆けつけれたのだ。彼女は今混乱していた様だったので部屋に戻したが.....それで、今はどう言う状況だ?」
とそう答えながら私に問う。それを聞かれた私は、
「簡潔に言えばそこにいる男性がアビスの呪いによって倒れてしまったので私が呪いを解きました。」
とそう簡潔に言う。少し端折り過ぎましたでしょうか.....と少々不安になっていると、
「なるほど....確かに君なら出来るだろうな。」
とそう納得した様に言う。おや、信頼が厚いですね。過去の私はかなりの大立ち回りでもしたのでしょうか....と内心思っていると、
「炎神様、彼は一体何者なんですか?」
とそうムアラニさんがマーヴィカさんに聞いている。マーヴィカさん....わかっていますね?と私はそう目線でマーヴィカさんに訴えかける。マーヴィカさんはその目線を確認した後、
「.....彼は、アビスの呪いを含めたどの様な呪いをも解ける技術を持った人物だ。」
とそう説明する。おやおや、何やらだいぶすごい評価を受けている様な気がしますが.....気のせいでしょうか?と他人ごとの様に能天気に考えていると、
「彼が....?」
とシトラリさんがそう呟きながら私に目線を向け、そしてギャラリーや他の実力者達を含めて私に視線が集まっているのを感じる。やれやれ、目立つのはもう少し先にするつもりだったのですが....とそう私は考えながらも、
「もう少しのんびりとした生活を楽しみたかったのですが....そうも言ってられませんね。」
と言いながらマーヴィカさんに歩きながら近づく。そして、
「マーヴィカさん、少しお話したいことがあるので二人で話せる空間に行けないでしょうか?」
とそう提案する。その提案にマーヴィカさんは、
「わかった、すぐに場を用意しよう。.....彼については今夜ここ、聖火闘技場で正式に発表する。それまで彼についての情報は喋る事は出来ないが許して欲しい。」
とそう了承しながらこの場にいる人たちにそう言う。その言葉を聞いたギャラリーは、炎神様が言うなら.....と言った様子で徐々に散り散りになっていく。しかしムアラニさん達はまだこの場に残っている。それを見たマーヴィカさんが、
「すまない、君たちとて例外ではないんだ。彼については今夜教えるから君たちも一度休むといい。」
と言う。その言葉にムアラニさんが、
「でも....」
と食い下がろうとし、他のみなさんも引こうとはしない。やれやれ....面倒ですね。そう考えた後、
「申し訳ないのですが、本当に色々なことが絡み合っているので一度話を整理しないとあなた方まで危険に晒す事になってしまうのですよ。理解していただけないでしょうか?」
とそう私からも説得する。その言葉を聞いたムアラニさん達はあまり納得してくれていないようでしたが、
「わかった。」
とキィニチくんだけはそう言い去っていく。彼は私が本気であの様な事を言ったと理解してくれたのでしょうね....とそう解釈していると、
「ばあちゃん、僕は先に戻るよ。野菜達の世話をしないといけないし、シロウは信用できると思う。」
とオロルンくんもそうシトラリさんに言う。その言葉にシトラリさんは、
「.....はぁ、わかったわ。私ももう少ししたら戻るから。」
とオロルンくんの判断を信じたのかそう言いながら去っていく。後はムアラニさんとカチーナさんですが....
「....私たちがいても邪魔でしかないんだろうね。」
とそうムアラニさんは私に言う。その言葉に私は、
「邪魔と言うわけではありません。しかし先ほども言った通り、今ここで喋ることも出来ません。」
とそう返す。その返しを聞いたムアラニさんは、
「....うん、わかった。」
とそう納得した様に言う。そのムアラニさんの様子にカチーナさんが、
「納得できた?」
とそう問う。おや、カチーナさんはもう納得していたのですか。まぁ考えてみればカチーナさんはそこまで聞き分けの悪い人ではなかったですけど....などと考えていると、
「うん、行こっかカチーナちゃん。」
とムアラニさんはそう返しカチーナさんと共に何処かへ歩いていく。それを見送った後マーヴィカさんが、
「さて...では行こうか。」
とそう私に言ってくる。その言葉に私は、
「ええ、そうするとしましょうか。」
とそう返すのであった.....