天草四郎になった私のテイワット旅行記   作:通りすがりの希望厨

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今回は第三次聖杯戦争についての設定を捏造した話が出てくる.....まぁそこまで本当の第三次聖杯戦争とはかけ離れていないはずなので許してほしい....


ある物語

 「ある物語?」

 

とそうティレルさんは私にそう問う。その問いに私は、

 

 「ええ、私がテイワットに来る前のお話です。」

 

とそう答える。その言葉を聞いたティレルさんは、

 

 「テイワットに来る前の....?」

 

とあまり要領を得れていないようだ。ふむ....この様子からして過去の私は聖杯大戦や第3次聖杯戦争については話したことはないようですね。それとも「この天草四郎」は知らなかったか....いえ、それは考えにくいですね。知らなかったと言うのであれば私の頭の中に鮮明に浮かぶこの記憶に説明がつきません。....まぁどちらでもいいでしょう。

 

 「少し長くなりますが....貴方は知っておいて損はないでしょう。」

 

と私はそう言った後、一呼吸おき

 

 「.....と、その前に聞いておく事があります。ティレルさん、貴方は『サーヴァント』と言うものは知っていますか?」

 

とそうティレルさんに聞く。これについて知っているのであればスムーズに話すことが出来ますが....とそう内心考えていると、

 

 「はい。偉い人たちが言うには、『別の世界で偉業を成し遂げた偉人をこの世界に呼び寄せたようなもの。』って聞きましたけど....」

 

とそうティレルさんは答える。やはり...天草がテイワットにいる理由など、『テイワットで聖杯戦争が起きた。』それしか考えれませんでしたが本当に聖杯戦争が起きていたようですね。まぁそこの話を詳しく聞くと過去を思い出してしまいそうですし....

 

 「ええ、正確には違いますがそのような認識で大丈夫ですよ。しかし、サーヴァントを知っているとなると聖杯戦争についても知っていますね?」

 

と確認するだけにとどめる。そしてその確認にティレルさんは、

 

 「ええ。でも500年前に起きたのは聖杯大戦って言うもので聖杯戦争の亜種みたいなやつらしく本当の聖杯戦争をこの身で体験したわけではありませんけど....」

 

とそう答える。聖杯大戦....ここテイワットでも起きていたのですか。少々興味はありますがその内容は私の記憶に直接関係していそうですしやめておきますか。とそう考えた後、

 

 「なるほど....では説明はあまり詳しくする必要はありませんね。」

 

とそう言い、その物語を語り出す。

 

 「今から私が話す物語....それは過去の聖杯戦争についてのお話です。とある一族が聖杯戦争に勝つ為にルーラーのサーヴァントを呼び出したのが始まりでした。その一族は聖杯戦争に必ず勝たなければならない理由があり、ルールを破ってあるルーラーのサーヴァントを呼びました。その呼ばれたものの名前は、『天草四郎時貞』....つまり私です。」

 

とそこまで話した時に、

 

 「待ってください。」

 

とそうティレルさんは言う。おや、なんでしょうか....今の時点でもう引っかかるところあるとは。などと私が考えていると、

 

 「私の知っている限りだとサーヴァントは例外を除き過去に召喚された際の記憶はないと聞いていました。ですけど今のシロウさんの言い方はまるで経験してきた様ですよ。」

 

とそうティレルさんが言う。それを聞いた私は、

 

 「ああ、なるほど。貴方はルーラーのサーヴァントの特権を知らないのですね。」

 

とそう合点があった様に言う。確かにそれを知らなかったら疑問に思いますね。とそう私は考えなら、

 

 「通常のサーヴァント達とは違いルーラーのサーヴァントは過去に呼ばれた際の記憶を持ち越す事が出来るのですよ。まぁ通常のサーヴァントでも霊....とそこはどうでもいいですね。とにかく、私が過去の記憶を持っているのはそう言った理由ですよ。」

 

とそう答える。その答えにティレルさんは、

 

 「なるほど....ところで前から気になっていたんですけどルーラーってなんなんですか?前の戦いでは7騎対7騎の争いでしたけどサーヴァントのクラスは、セイバー(剣士)ランサー(槍兵)アーチャー(弓使い)ライダー(騎手)アサシン(暗殺者)キャスター(術者)バーサーカー(狂戦士)って聞いてたんですけど....」

 

とそう新たな疑問を口にする。おやおや....この調子ですとまるでFateを多少齧った人に詳しく解説しているような絵面になりますね。....まぁいいでしょう。とそう考えた私は、

 

 「なるほど、そこは教えてもらっていなかったのですか。ルーラーとは、聖杯戦争が正しく進行できる様に調整するサーヴァント『裁定者』の役割を担います。故にサーヴァントの身でありながら令呪を使用する事ができ、他のサーヴァントを無理やり命令を聞かせることもできます。まぁ大層なふうに説明しましたが....ぶっちゃけルーラークラスは真面目な人に課される罰ゲームですね。」

 

と最後は苦笑まじりにそう説明する。その説明を聞いたティレルさんは、

 

 「なるほど....要するにルーラーって言うのは試合の審判みたいなものって認識で大丈夫ですか?」

 

とそう確認する。その確認に私は、

 

 「ええ、的を得ている認識かと。では物語に戻りますね。ルーラーとして呼ばれた私はその私を呼んだ者達....アインツベルンと言う一族と協力して聖杯戦争に臨みました。その時に私共に戦った者.....名を『エイリスフィール・フォン・アインツベルン』。彼女はホムンクルスと呼ばれる人工的に作られた人間でした。」

 

と答えながらそう説明を再開していると、

 

 「ホムンクルス.....」

 

とその言葉に引っ掛かりを覚えたのかそう呟く。そう言えばホムンクルスを作る技術はテイワットにもありましたね。確か....レインドット的な名前の人の技術でしたかね?まぁそれは後で思い出すとして、

 

 「ええ。彼女は魔力量が多く尚且つ純粋で好奇心旺盛な女性....言うならば無垢で無表情な人でした。それは彼女がアインツベルンによって所謂箱入り娘というやつになっていたのが原因ですね。そして私はそんな彼女に好感を抱きました。人類全体がこの様になってくれれば争うはなくなるのだろうか....とも考えた事もありました。まぁ表情をまったく出さないのはどうかと思いましたが。」

 

と苦笑をしながらそう語る。その私の話す様子にティレルさんは、

 

 「....その人のこと、どう思っていたんですか?」

 

と少しジト目になりながらそう私に聞く。.....ああ、なるほど。なんとなくティレルさんの考えている事が分かりましたよ。とそう内心思った後、

 

 「異性としては認識していませんでしたね。あくまでも好感が持てる、と言う感じでした。」

 

とそう答える。その答えにティレルさんは頷きながら、

 

 「なるほど。」

 

とそう満足そうに言う。やれやれ、嫉妬深いですね。まぁ天草はともかく私は感情が重い女性の方が好きなのでいいのですけど。と言うかここは天草準拠ではなく元の私準拠なんですね?などと考えながら、

 

 「続けますよ。その時の聖杯戦争はまさに混沌と言って良かった。サーヴァントとマスター達だけには留まらずルール違反は当たり前、さらには最終的にはナチス軍....と言っても分かりませんね。簡単に言えば国の軍隊までもが聖杯戦争に関与して....そのような状況でしたのでアインツベルン含めほとんどのマスターとサーヴァントが死に、生き残ったのはサーヴァントは私のみ、そしてマスターはダーニックと言う男でした。」

 

とそうその聖杯戦争を語る。その語りにティレルさんは、

 

 「待ってください。と言うことはそのエイリスフィールって人は....」

 

とそう躊躇いながら聞く。その言葉に私は、

 

 「....ええ、私の力量不足により守り切れませんでした。彼女は最後に『そんなに自分を恨む様な顔をしないでください、ルーラー。貴方は役目を十分すぎるほどに果たしてくれました。これは私の過失です。それに、貴方は私にも人間として関わってくれた。それは何よりも嬉しく感じたんです。ですから....その様に思っている人を...私ごときの存在に...縛られてほしくは...ない....』と最後に言い残し亡くなりました。それによりアインツベルンの血筋は途絶え、魔力の提供が途絶えた為私も消えるはず....でした。」

 

とそう答えながら、

 

 「私は偶然聖杯戦争の時に聖杯を触ったことにより現世に留まることが出来ました。....まぁしばらくは無力感と自己嫌悪に打ちのめされて動けませんでしたけどね。」

 

と自嘲する様に言う。今ならマイルームの天草のセリフの意味がわかる....『己が力量の不足を痛感させられる』まさにその通りですね。などと考えていると、

 

 「シロウさん.....」

 

とそう心配そうな様子で私を見ている。おや、心配させてしまいましたね。と思った私は、

 

 「ああ、大丈夫ですよ。彼女についてはもう割り切っているつもりなので。」

 

とそう思ってもいない事を言いながら、

 

 「それよりも、この物語にはまだ続きがあります。続きが気になると言うのであればこのまま語りますが....どうなさいますか?」

 

とそうティレルさんに問いかける。その問いかけにティレルさんは、

 

 「.....お願いします。」

 

とそう私に言うのであった.....

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