天草四郎になった私のテイワット旅行記 作:通りすがりの希望厨
「....買い物?」
と急な私の提案にティレルさんはそう疑問の声を漏らす。まぁ当然の反応ですね....ですけど、
「先ほどの謝罪を込めて何か贈り物をしようかと考えたんですよ。ムアラニさんからそれなりの量のモラを貰いましたし、私の考えている物くらいなら余裕を持って買えるはずです。」
とそう私はティレルさんに言う。その私の言葉にティレルさんは、
「謝罪なんてそんな!さっきのは私を思って怒ったのは分かりましたし、そんなに気にしなくても....」
とそう言ってくる。やはりそう言われますか....なら、
「では私からのお願いという形で行きましょう。どうか私と共に買い物をしてくれませんか?貴方が喜ぶ物を贈ると約束しますので。」
と少し頭を下げてそうお願いする。その私の行動にティレルさんは、
「そこまで言うなら行きますけど....さっきのことは気に負わなくていいですからね?」
とそう言う。その言葉に私は、
「善処します。では行きましょうか。」
と言いティレルさんに向けて手を差し出す。その差し出された手をティレルさんは少し取るか迷った後、躊躇いながら私の手を握る。それを確認した私は目的の物を探しに商業施設が固まっている北側の方へ向かうのであった....
—聖火闘技場 北側
「ふむ....思っていたより売り物が多いですね。」
と私はそう呟く。ゲームで聖火闘技場に来る時は大抵合成台を使うかキャサリンに報酬をもらいに行くかどっちかの用事の時にしか来なかったためあまり意識をしていなかったが大抵の物は売ってある。確かにナタには中央の街の様な物がなくここが実質的なナタの中央部と考えれば納得は出来ますね....などと一人で考えていると、
「あの....気になっていたんですけど、シロウさんが買いたいものって....?」
と手を繋いだ状態のままティレルさんがそう聞いてくる。その質問に私は、
「ああ、言っていませんでしたね。私が探しているのは服ですよ、服。」
とそう答える。その答えにティレルさんは、
「服?シロウさん、オシャレか何かをするつもりなんですか?」
とそう首を傾げながら聞く。その言葉に私は、
「ああ、私の服ではありません。貴方の服ですよ、ティレルさん。」
とそう答える。そう、私が買い物をしようと決めた理由はティレルさんに服を買おうと考えたからである。と言うものティレルさんの服を直そうにも今ティレルさんが持ち合わせている服は今現在着ている物しかないっぽいので直そうとするとほとんど裸の状態で待ってもらう必要が出てくる。それは私が理性を制御できるか怪しいですし制御できたとしてもお互いいたたまれない気持ちになるでしょうからね。などと考えていると、
「私の....?」
とティレルさんは本当に想定外だったようでその様な疑問の声を漏らす。その様子に私は、
「ええ、私のせいで服が破れてしまいましたからね。その服は私が裁縫をして直そうと考えていますがその直している間に着るものが必要でしょう。」
とそう理由を話す。その理由にティレルさんは、
「シロウさんがわざわざ....!?....それは嬉しいですけど、わざわざ新しい服を買ってもらわなくても....」
とそう返す。それに私は私は、
「.....まぁ貴方が半裸の状態でしばらくいてもいいと思えるのなら買う必要はありませんね。そんな状態では私が裁縫をしている間外には出れません。あの部屋で私と二人っきりの状態で半裸でいてもいいと考えるのなら.....」
と言っている途中で、
「すいません、買ってくださいお願いします!」
とそう懇願してくる。まぁ年頃の女の子.....いや、500歳は超えていますけど、その500年はほとんど人と関わってこなかったでしょうから実質まだ年頃と言っても差し支えないでしょう。とにかく年頃の女の子が男の前で半裸になるのは避けたいですよね。と思いながら、
「ええ、私から言ったのでもちろん構いませんよ。しかしここに服が売ってあるのかどうかもわかりませんからとりあえず回ってましょうか。服が売ってなかった場合は....申し訳ありませんが布団にくるまっててもらう必要がありますが。」
とそう言いながら歩き始める。それから数分間雑談を交えながら服を売っているところを探していると、
「あ、シロウとティレルちゃんだ。やっほ〜。」
とムアラニさんと遭遇する。ナタにいるから当たり前なんですけどよく会いますね....と思いながら、
「ええ、こんにちはムアラニさん。よく会いますね。」
とそう挨拶をしティレルさんも、
「こんにちは、ムアラニさん。」
とそう挨拶をする。するとムアラニさんは私たちが手を繋いでいるのに気づき、
「.....デート中?」
とそう聞く。その言葉に私は、
「あ〜....まぁ定義上ではそうなりますね。デートと言って差し支えないかと。」
と否定するのもおかしな話なのでそう肯定しておく。そしてティレルさんは顔を少し赤くしながらもこくんと首を縦に振る。その答えを聞いたムアラニさんは、
「私、おじゃまだった?」
とそう聞いてくる。その質問に私は、
「いえ、むしろちょうどよかった。聞きたいことがあったのですよ。」
と引き止める。その私の言葉にムアラニさんは、
「?何か探し物でもしてるの?」
と首を傾げながらそう聞く。その言葉に私は、
「ええ、実は色々ありましてティレルさんの服が少し破れてしまったのですよ。その破れた部位を裁縫するにしてもその間に着る服が必要になりますからね。」
とそう答える。あまり勝手のわからない土地については現地人に任せた方がいいでしょう。それに私は女性が好きな服など知りませんしね。と私が考えていると、
「なるほど....あ、そうだ。雑貨屋に売ってあると思うよ。場所がわからないなら案内しようか?」
と少し思い出すそぶりをした後そう言う。その提案に私は、
「ぜひお願いしたいところですが.....私は他にも買うものがあるのでティレルさんだけ連れて行ってくれないでしょうか。数十分もすれば必要な物は買い終わると思うので。それに服のデザインに私は疎いですしそれなら女性同士で行く方がいいでしょうから。」
とそう応える。解呪をし終わったらナタからは離れる事になる....そしてナタから歩いてスメールまで行くとなると途中で砂漠を確実に通過する。必要な物は揃えておかなければ....と内心そう考えていると、
「私は全然構わないよ〜。ティレルちゃんもそれでいい?」
とティレルさんにもそう確認する。その確認にティレルさんは、
「あ....はい。大丈です。」
と少し名残惜しそうにしながら手を離す。それを確認した私は、
「ではまた後で。」
と二人に手を振った後、私は買う必要のある物を頭で整理し始めるのであった....