天草四郎になった私のテイワット旅行記 作:通りすがりの希望厨
—それから数時間後
私たちはナタの景色を見ながら雑談を交えながら歩いて行くと、見える景色がナタの景色からスメールの砂漠の景色に変わっていった。それを確認した私は一度ティレルさんの方を見ると、足の進みがほんの少し遅くなっていることに気づく。それに気づいた私は一度顔をよく見ると顔には出さないようにしているが少し無茶をしている表情になっているのに気づいた。それらを確認した私は、
「....そろそろ一度休みましましょうか。」
とそう言いいい感じの場所を見つけた後バックからテントを取り出し、組み立て始める。そしてその私の行動にティレルさんは、
「いえ、私はまだ....」
とそう言おうとしてくるが、
「ダメです。貴方が不死身であると言うのは理解していますがだからと言って無理をさせる理由にはならない。私の予想ではまだ時間には少し余裕が....と、そうだ。忘れていました。」
とそう注意をしている途中であることに気づく。そうだ、後どれほどの猶予があるか確認するのにちょうどいい物があった。とそう思い出しながら懐からある物を取り出す。その私の取り出したものを見たティレルさんは、
「ぬいぐるみみたいですけど....これは?」
と興味津々な様子でそう私に聞く。その質問に私は、
「これはドドコ....と言ってもわかりませんね。簡単に言えばこれは通信機です。遠くにいる人とコミュニケーションを取るために使うものと言えばわかりやすいですね。」
と私は答えながら周波を合わせる。確かこの周波だと彼は言っていたんですけど....と思いながら私が通信を開始すると、
「....誰だい?」
と彼の声が聞こえてくる。よし、合っていましたね。とそう私は思いながら、
「ウェンティくん、私です。シロウコトミネです。少し聞きたい事があったので連絡をしました。」
とそうウェンティくんに言う。その私の言葉を聞いたティレルさんは、
「ウェンティ....?」
とウェンティくんが誰なのかを理解していないようでした。それを見た私は、
「彼についてはまた後で説明します。」
とそう言いティレルさんを一旦納得させようとすると、
「あれ、女の子の声がするね?士郎もしかしてガールフレンドかい?」
とそうウェンティくんが揶揄うような声でそう聞く。その質問に私は、
「だったら悪いですか?それよりこちらから質問をしたいのですけど....」
と少し咎める様な声で注意すると、
「あはは、ごめんごめん。それで?僕から何を聞きたいんだい?」
とそう謝りながら私に聞く。まったく....と私はそう嘆息しながらも、
「聞きたい事は一つ、トワリンの問題は解決しましたか?」
とそう質問する。その質問にウェンティくんは、
「まだ解決してないな。今日の夜、旅人と一緒に天空のライアーを盗みに行こう、って話をしてたんだけど....」
とそう答える。まだその辺りですか....少々苦戦している様ですね。とは言え私が行ってもそこまで助けにはなりそうにありませんし....
「そうですか、それならそれでいいんです。そちらも問題解決できるよう頑張ってくださいね。」
と考えた末にそう答えた後、連絡を切る。それを確認したティレルさんは、
「あの....今話してた人は....?」
とそう疑問に思ったらしくそう質問してくる。その質問に私は少し答えるか悩んだ後、
「....貴方の分かる名で呼ぶなら、バルバトス。7国の内の一つであるモンドで信仰されている風神です。」
と事実を伝えることに決め、そう答える。その答えにティレルさんは、
「風神....」
とやはり少し表情を曇らせる。その様子を見た私は、
「....これは私の認識ですけどね。今いる7神に性格的に問題がある方はほとんどいないと思いますよ。まぁ約2名は少々叱る必要もありそうですけど....」
とそう最後は苦笑気味にそうティレルさんに言う。流石に目狩り令発令した人とファデュイの暴走を放置している人には多少怒らないといけませんよね...気乗りはしませんけど...とそう私が考えていると、
「....シロウさんは信じてますけど、やっぱり少し怖いです。マーヴィカさんと話して少しはこの恐怖も和らいだかと思ったんですけど....私は臆病ですね。」
とそうティレルさんは自虐気味に苦笑する。.....ここは私がメンタルケアをしなければなりませんね、とそう考えた私は、
「そんなことありませんよ。」
とティレルさんの言葉を否定する。その私の否定にティレルさんは、
「シロウさん....?」
ともう消えてしまいそうな声で私の名を呼ぶ。その様子を見た私は、
「貴方は臆病などではない、むしろ勇気ある人だと私は思っています。だってその恐怖を持ちながら貴方はマーヴィカさんと話していたのでしょう?それはとても立派なことです。人間は誰しも恐怖を持っている。その恐怖にどう向き合うかが人生において大事なことの一つだと私は考えています。その私の考え方を理解した上で聞いてほしいのですが....私は貴方を尊敬しているんですよ。」
とそう私がティレルさんに向けていた感情を吐露する。そしてティレルさんはその私の言葉に、
「シロウさんが....私を?」
と信じられないと言った表情でそう言う。その表情に私は、
「ええ。貴方は私よりもずっと勇気のある人だと思っています。私なんて、過去から逃げてばかりですしね。」
とそう今度は私が自虐気味に笑う。その私の様子にティレルさんは、
「そんなことないです!シロウさんはいつも笑顔でみんなを助けてくれて、悩みも真摯に聞いてくれて....とにかく、臆病な人なんかじゃないんです!」
とそう否定してくる。その否定を聞いた私はティレルさんを見た後、
「....過去の私も今の私も、臆病な人間ですよ。」
とそう自身の弱さを吐露し始めるのであった....