天草四郎になった私のテイワット旅行記 作:通りすがりの希望厨
—それから数十分後テントの中にて
ぐぅ〜....と言う音がテントに響く。その腹の虫を鳴らした私は、
「まだかな....」
とシロウさんが調理を終わらせるのを楽しみに待っている。シロウさんが料理が得意なのか苦手なのかすら知らない状態であったがそんな事は私にとっては二の次。大事なのは『シロウさんが私のために料理を作ってくれる。』と言う事。その事実だけで私は内心有頂天になってしまう。そんな状態で私が待っていると、
「お待たせしましたティレルさん。料理できましたよ。」
と待ちに待った言葉が聞こえてくる。その言葉を聞いた私は、
「すぐ行きます!」
と勢いよく立ち上がり、そしてテントから出る。そこには簡易的なテーブルと椅子が置いてあった。しかし側には私の知らない4人が座っていたのだ。それを確認した私は、
「あのシロウさん....その人たちは...?」
とその5人から隠れる様にシロウさんの背中にくっつく。そして私のその様子を見たシロウさんは、
「ああ、そうでした。紹介しなければなりませんね。彼らは盗賊の方々で、私たちの持ち物を奪おうと襲いかかってきたのです。私はそれを返り討ちにした後、彼らに料理の雑用を押し付けたんですよ。」
とそうその人たちについて語る。盗賊!?と私が状況をうまく飲み込めないでいると筋骨隆々の方が、
「....ああ、そうだ。俺たちは嬢ちゃんたちを襲おうとしたんだ。だからこそ不可解だ。なぁ、シロウの旦那。何故あんたたちを襲った俺らの分まで料理を準備したんだ?雑用をさせた後俺たちを大マハラトラに突き出すなり雑に追い払うなりできたはずだろ?」
とそうシロウさんに質問する。その質問にシロウさんはきょとんとした表情になった後、
「別に特に理由はありませんよ。しかし旅は道連れ世は情け、争うことも往々にしてあるでしょうがそれが情けをかけない理由にはなりません。それに、雑用をこなした対価は支払わなければなりませんからね。」
とさも当たり前の様にそう言う。その言葉に思わず私は、
「お人好しが過ぎませんか....?」
とそう言葉を漏らす。普通襲ってきた方とご飯を一緒に食べるなんて発想にはならないですよ?と言った視線をシロウさんに飛ばすと、
「そうでしょうか?まぁいいじゃないですか、ご飯は大人数で食べた方が美味しいですし。」
とその視線に気づいたシロウさんはそう返しながら空いてる席に着く。それを見た私はシロウさんの横に座る。すると女性の方が人数分にカレーをつぎ、それぞれの席に送る。それぞれ元々希望を出していたのか量が違い、私のところには特盛のカレーが来た。そしてその後女性の方が席についたことを確認したシロウさんは、
「ではいただきましょうか。」
と言いながら手を合わせる。それを見たその場にいる者達も手を合わせてみんなで一緒に、
「「「「「「いただきます。」」」」」」
とそう挨拶をする。そして挨拶をした後私は4人への警戒を解かない様にしながら一口口に入れ....
「...!美味しい!」
すぐ警戒とかどうでもよくなってしまった。辛さは少し控えめでありながらこのカレーからはなんとも言えない風味を感じる。そしてお肉。シロウさんらしくはないが豪快に切ってあるそのお肉はよく煮込んであるせいか柔らかく、とても食べやすい。そしてそれらが白米との相性がとても良くどんどん口に運んでしまう。そんな感じで私ががつがつ食べていると、
「...豪快な切り方ですね、私は一口サイズに丁寧に切れと言ったはずですけど。」
「すいやせん!これでも丁寧にやったつもりなんや!」
「すいません、俺も手先が器用ではないもので....」
と少し怒った様子のシロウさんが何やら2人組に怒っていたり、
「なぁ、あんたたちはこれから何処に行くつもりなんだ?」
「私たちは7国を回っている最中で、今はスメールの首都にに向かっている途中です。」
とシロウさんが旅についての質問を答えたりしていた。それを横目に私は食事を続けていると、
「お嬢ちゃん、いい食べっぷりねぇ。」
と横に座っていた女性がそう話しかけてくる。急に話しかけられたことに私は内心驚きながらも、
「そうですかね?」
とそう返す。その返しにその女性は、
「ええ。とは言っても若い子はそんくらい食べた方が私もいいと思うわ。いっぱい食べる子は元気な証だからね。」
とそう笑いながら言ってくる。その言葉に私は内心、私500歳超えてるんだけどね....とそう思いながら苦笑いを浮かべていると、
「にしてもうちのバカどもが貴方の彼氏にちょっかいかけちゃってごめんね?あいつらあのシロウって言う神父を気に入ったみたいでさ。」
とそう謝罪してくる。その謝罪に私は、
「いえいえ、シロウさんは素晴らしい方ですし人から好かれて当然ですよ。まぁ誰にでも手を差し伸べるのを本人は悪癖だと言ってましたけど。」
とそう応じる。その返しに女性は、
「...ねぇ、お嬢ちゃん。貴方が良ければ色々話彼について聞かせてくれない?」
と少し興味を持った様でそう聞いてくる。その質問に私は、
「いいんですか!?私に話させると長くなりますよ〜?」
と少々テンションを上げながらそう聞く。その質問に女性は、
「あはは、そんくらいでちょうどいいくらいさ。聞かせてよ、お嬢ちゃんが思う彼の魅力ってやつをさ。」
とそう面白そうにしながら答える。その答えを聞いた私はしばらくの間シロウさんのいいところを語り続けるのであった....