天草四郎になった私のテイワット旅行記 作:通りすがりの希望厨
「それで....君はこれからどうするつもりだ?」
とマーヴィカさんはそう私に問う。これからどうするか.....ああ、
「私がこれから先何をするか、と言う話ですが。」
確かにどうしようか。予定を大幅に変えてナタまですっ飛んできたけど当初の予定はパーになっちゃったね。と私がそう考えていると、
「君はナタから去るつもりなのだろうがだとするとその子をどうするか、と言う問題が出てくるぞ。」
とマーヴィカさんがティレルの方向を見ながらそう言う。確かに....流石に放置して行くのは薄情ですしかと言って何か拠点を建てようにもカーンルイア人のティレルさんがナタで普通に暮らせるとも思いませんし....うん?と言うかそもそもティレルさんはなぜ今も生きているのでしょうか。ヒルチャールになっていないのであれば寿命は普通の人とそこまで変わらない認識だったのですけど....などと私が考えていると、
「....私は、聖者様について行きたいです。」
と未だに私の腕を掴んでいるティレルさんがそう言う。
「......なんて?」
と私はそうティレルさんに言ってしまう。え?本当になんで?だってストーリー中でも旅人について行く、なんて事してなかったではないですか。それなのになぜ.....と私が疑問に思っていると、
「.....もう一人ぼっちは嫌なんです。」
とそれに応えるかの様にティレルさんがそう言う。.....まぁそうですよね。おそらくティレルさんは500年間一人ぼっちであそこにいたんでしょう。カーンルイア人の彼女が7国の住人と仲良くできるとも思えませんし、あそこにいたって事は例の鍵は持っていた。だからあそこでいつくるかも分からない旅人が来るのを心待ちにしていた.....そう思えばここに早めにきたのは正解だったかもしれません。そうとなれば、
「.....私はこれから7国を回っていこうと考えています。」
と私は二人に言う。その言葉にマーヴィカさんは、
「7国を?いったいなぜ?」
と私に問う。まぁ当然の疑問ですね。隠す様な目的でもありませんし言うとしましょうか。
「単純にこれから起きる問題に対処しやすくするためですよ。これから先の未来、必ず7国全てが危機に陥る。ですからその時の被害をできるだけ抑えるために私は7国を回っていこうと考えているのです。」
と私は答える。その答えにマーヴィカさんは、
「必ず危機に陥ると.....なぜそう断言できるんだ?」
とそう問う。確かに断言するのは貴方目線おかしい事ですか。とは言えこう言われた時の対処は一つだけ、
「私は少し先の未来を知っているんです。その未来では私の姿はありませんでしたが7国が危機に陥っていました。」
と私はそう答える。その答えにティレルさんは、
「未来が見える....?」
とそう疑問の声を漏らす。その様子からして過去の私は前世の記憶を使っていなかったのか....?と私がそう疑問に思っていると、
「.....確かに君ならそうなってもおかしくはない。しかしなぜ7国を救おうとするのだ?過去の記憶を失っているにしても君が私たちを助ける義理などないはずだろう?」
とマーヴィカさんもそう聞いてくる。それに私は、
「犠牲になる人を救いたいと、そう思うのは不思議な事ですか?」
とそう答える。私としてもこれ以上の理由もこれ以下の理由もない。ただ、『できるだけ犠牲を減らしたい。』それだけだ。と私が考えていると、
「記憶を失っていても聖者様は変わっていませんね....」
とそうティレルさんは私に言う。ティレルさんはそう言うが過去の私がどの様に考えていたかはわかりませんけどね。どうやら表面上は完璧な神父様だった様ですが裏で何かしていた可能性もありますし....と私がそう考えていると、
「君の考えはわかった。しかし二人とも一度しっかりと休息を取った方がいい。自分では気づいていないかもしれないがティレルはかなり疲れている様だぞ?四郎も隠しているが多少なりとも疲れているだろう?」
とマーヴィカさんは私に言う。その言葉を聞いた私はティレルさんの顔色を見る。.....顔を赤くしてたりしていたから気づかなかったが明らかに顔に疲労が出ていますね。もしや500年の間ロクな休んでいなかったのか.....?などと私が考えていると、
「....なんで私に優しくするんですか?」
とティレルさんはマーヴィカさんに問う。ティレルさんからしたらマーヴィカさんは敵としか認識していなかった。だから彼女の施しが不思議に思うのでしょうか.....などと解釈していると、
「確かに君からしたら炎神である私が殺そうとしないのは不思議だろうな。だが私としてはカーンルイア人の生き残りを撲滅しよう、とは思えないんだ。あの時の犠牲でカーンルイア人の犯した罪の精算は完了された。それなのに生き残りにまで罰を与えようとはしないさ。」
と答える。.....罪、か。私はその辺の話はよく覚えてはいないがカーンルイア人は一体何をしてしまったんだったか.....などと考えていると、
「そうですか....分かりました、その言葉を信じます。」
とティレルさんはマーヴィカさんにしっかりと目線を向けてそう言う。元は普通の少女でしょうに立派ですね....などと私が考えていると、
「ありがとう。ではそうだな....この建物に一室用意するから二人ともそこで休んでくるといい。」
とマーヴィカさんがそう言う。その言葉を聞いたティレルさんは、
「聖者様と同室!?」
と動揺した様子でそう言う。いやまぁ私もちょっと引っ掛かりはしましたが....
「私は構いませんが....ティレルさんが嫌でしょうね。」
と言う。これを言えばティレルさんも同意しやすくなる.....
「嫌ってわけじゃないんです!嬉しいんですけど.....!」
あれぇ?反論してくるんですか....?おかしいな、私の予想では『ちょっと緊張するから別の部屋に』的な感じで同意してくると思っていたんですが....などと私が考えていると、
「よくわからないが.....同室でいいんだな?」
とマーヴィカさんが聞いてくる。その言葉に私は、
「まぁおそらくは?」
と疑問系で返す。いやわかんないけど多分いいんですよね?などと思いながらティレルさんに目線を向けると、
「......私もそれで...いやそれがいいです。」
と小さな声で言う。勘違いしそうになりますからそう言う行動はさけて欲しいですね....などと考えていると、
「ああ....わかった、一室準備させよう。それとティレル。君が良ければでいいんだが私と少し話さないか?」
と何かを察した様にそう言う。一体何を気づいたんでしょうか....?などと考えていると、
「.....私も少し貴方とお話ししてみたかったです。」
とティレルさんがそう応える。その答えに私は、
「大丈夫ですか?」
と確認する。まだ恐怖もあるでしょうに....と考えていると、
「....はい、大丈夫です。私は7神達にについて恐怖しか抱いてきませんでした。ですけどそうじゃないと、そう思えてきたんです。聖者様について行くって言う事は他の7神達にも会う事もあるでしょう。でもこのまま恐怖を抱いたまま他の7神に会うのは....よくないと、そう思う様になったんです。」
とそう答える。.....え、すごい。彼女はカーンルイアの戦争に参加した人物の一人なのにそんな選択が出来るなんて.....
「ティレルさんはすごいですね。」
と私は素直な称賛を送る。その言葉にティレルさんは、
「いえ、私なんて聖者様に比べたら.....」
と少し恥ずかしそうにそう返す。その言葉に私は、
「謙遜する必要などないと言うのに....まぁいいでしょう。二人で会話するのなら私は邪魔でしょうし私は先に出るとしますよ。」
と言いながら退出しようとする。その私の後ろ姿にマーヴィカさんが、
「部屋の場所をまだ伝えてないのだが...」
と呼び止めようとする。.....聞くのめんどくさいしティレルさんに聞いてもらいますか。とそう考えた私は、
「私はこの建物の入り口付近にいるのでティレルさんに伝えてくれればそれでいいですよ。それに女子会の邪魔をするのも忍びありませんしね。.....ああ、ですけどマーヴィカさんには二人でお話しする事がありますので夜の時間は空けておいてくださいね。」
とそう答えた後にマーヴィカさんの部屋から退出するのであった.....