天草四郎になった私のテイワット旅行記 作:通りすがりの希望厨
「...ふむ。」
とそのニコの質問を聞いた私はそう呟く。なるほど...私の進むつもりの道筋について聞こうとしているのですか。さて、どうしたものでしょう。教えること自体はそこまで問題ではないでしょうが問題はどこまで教えるかと言うところです。博士の所業については魔女会も理解しているはずですから彼と協力しようとしていると言うことを伝えてしまうと警戒されてしまうかもしれませんね。しかしかと言って適当なことを言ったところで彼女は納得しないでしょう。下手なことを言ってしまうとかえって自分の首を絞めることになってしまうかもしれませんからね。と私がそう熟考していると、
「あらら?もっと軽い感じで聴けると思ってたんだけど...もしかして私も警戒されてる?」
と少し不安になったような様子でそう私に聞いてくる。...この様子が演技にしろ天然にしろ、何も答えないと言うのはあまりよくありませんか。となればやるべきは...最終目標を言ってしまうことでしょう。とそこまで私は考えた後、
「いえ、そう言うことではありません。ただどのことについて書かれているのかが分からず...しかし私の目的は今も昔も『全人類の救済』にある。それが茨の道なのは重々承知していますよ。」
とそうニコの質問に答えながら自身の目的について語る。これは嘘じゃない。天草四郎の肉体としてここにいるとしたなら私は彼の悲願を達成するように動きたい。それがこの体を使わせてもらっているせめてもの恩返しだと思うから。たとえそれが世界にとって害となる手段であったとしても...私は天草四郎として全人類の救済を成し遂げたい。とそこまで私が考えていると、
「全人類の救済...普通の人なら夢物語と言って失笑するような願いかもしれないけど、貴方が言うとシャレにならないわね。なにしろ聖杯についてよく知っている貴方ならそれも可能でしょうから。それが人にとっては良くても世界にとって害にならないかはまた別だけど、そこに文句をつける気はないわ。ただ...バービーの予言的には貴方が茨の道に進むことになる理由はまた新たにできた理由だと思うの。もし不愉快なら答えてくれなくてもいいのだけど...」
とそうニコは疑問点について言ってくる。う〜む、魔女会、やはり面倒な相手です。少しでもズレた回答をすれば容赦なくそこをついてきますね。とは言えどうしたものか。全てを答えるのは論外、しかし何も答えないと魔女会に警戒させる可能性が出てしまう...仕方ない、受け身になってしまいますが相手の出方を伺いながら上手く嘘と本当を織り交ぜながら行くしかないでしょう。とそう考えた私は、
「そう言われましても...私としては全てその目的に向かうための準備なのでその準備の中のどれのことを言っているのかがわからないのですよ。何か明確な情報でもあれば私も答えやすいのですが予感と言うことはそこまで鮮明なものではないでしょうし。しかし魔女会の預言者の予言を無下にするのはそれはそれでよくありませんね...」
とあくまでも答えようとはしている風を装う。その私の言葉にニコは、
「う〜ん...まぁ仕方ない、今は置いておくことにしかないでしょうね。貴方が何かやらかす可能性が高いようにも思うけどそれは起きてから止めればいいだろうし。」
とそう自身の疑問を置いておくことにした。おやおや、なんと言うか私がやらかしたら魔女会総員で止めにくるような口ぶりですね。...いやまぁ考えてみれば当然ですか。全人類の救済と言うことは当然子供達も含めてと言うことだ。そして魔女会は自称子供には優しい組織...何人か怪しい人もいますがそこは置いておきましょう。とにかくそんな組織が世界中の子どもたちを巻き込むようなことをする私を止めようとするのはそうおかしな話でもありませんし。などとそのようなことを考えながら、
「あはは、貴方方と戦うのは避けたいですね。あまり争いはしたくありませんし今の私は本調子でもありませんからね。」
とそう笑顔を貼り付けてそう返しておく。その返しを聞いたニコは、
「仮に聖杯のバックアップでも受けたら私たち魔女会どころか天理ですら迂闊に貴方に手出しできなくなるけどね。そして貴方はそれをできる知識を持っている。」
とそう私に言う。...めざといな。確かに私も急に消えたと言う聖杯の行方の捜索、そして可能ならその聖杯を私のものに...とは考えていましたが。とは言えこれ以上話すのはボロが出そうで怖いですね。とそこまで考えた私は、
「...そのようなことよりもう用事は終わりでしょうか。終わりならこの通話を聞かれるのも危険ですし終わりたいのですが。」
とそうこの通話を終わらせる方向へ舵をきる。その私の言葉にニコは、
「私からは以上よ。そして私も何か貴方の質問に答えようとしたのだけど...その様子だとさっさとこの通話を終わらせたいのね。なら通話は切るわ。次話す時は直接会いにくるわね。」
と最後にそのようなことを言った後通話を切るのであった...