天草四郎になった私のテイワット旅行記 作:通りすがりの希望厨
「....はぁ。」
と西風騎士団の基地から離れた私はそうため息をつく。私のやっていることは本当により良い道に進める様な行動なんだろうか...今のところは特に問題はない様に見える。ナタの人々の呪いは解いたのを含めるのならいい方向には進んでいるんだろう。だが...人は親しい人との死で成長する要素も大きい。ナヴィアさんやチャスカさんはそのいい例だろう。だけど誰も犠牲にならずに進めていくとなれば成長したことによって起きた事態の好転も期待できなくなる。神の目持ちの成長分を私一人で補えるかと言えば...それはノーだろう。皆には私には果たせない役割を持つものが多い。先ほど思い浮かべた二人だってそうだ。彼女達には彼女達の役割がある。だがだからと言って犠牲になる人々を見殺しにするなど私には...とそのように思い悩みながら歩いていると遠くから矢が飛んでくる。その矢を私は避け、そちらに目線を向けるとそこにはヒルチャールがいた。どうやら私を捕捉して攻撃してきたらしい。それを見た私は、
「今はああなっていますが...かつてはあのヒルチャールもただの人だったのですよね。こうして見てみれば人の面影は人型である以上のものは見当たりませんがそれが事実なのでしょう。そして私を攻撃してきたと言うことはあのヒルチャールも大多数の者と同じ様に自我を持っていないと。まぁ自我持ちは隠れていたりしているのでしょうね。そもそも500年もの間はヒルチャールの姿になりながら自我を保っているような超人がそう何人もいるとは思えませんが。」
とそう呟いた後そのヒルチャールから目線を離し歩き始める。...まったく、自分が嫌になる。今更後悔したところで遅い。私は既に茨の道に進んでいる途中だ、もはや止める術などない。涙と悲鳴はまた新たな憎しみの狼煙と...と、何故急に私は某仮面の男に...このセリフが似合うのは博士でしょうに。...ともかく、今さら後悔したところで遅いのは事実だ。自己嫌悪に陥ったとしてもそれは変わらない。今更道を変えることはできない。魔女会の方々やファデュイの方々にも既にマークされている。今私が行動するのを辞めればあの方々は余計に私を警戒して、なんなら取り込もうとしてくる輩もいるでしょう。ならば行動し続けるしかない。...それに、私一人なら諦めると言う選択も取れなくはないですが今の私は一人ではない。ティレルさんにアストルフォがいる。あの二人のためにも諦めなるわけにはいかない。...何より前世の部分の私が気になっている。一体このテイワットと私が知っているテイワットには一体どんな違いがあるのかと言うのか、少なくともそれを明らかにしたい。最初はそれを行動原理にしよう。最初から全人類の救済と大きな物に向かおうとするのがいけなかったんだ。最初は小さいものから重ねていこう。最終目標を全人類の救済なのは変わらないがこつこつ進んでいくとしよう。例えその道半ばで倒れる様なことがあってもそう思っていれば多少は自分を正当化できますからね。...死にたくはありませんが。とそこまで考えた後私は顔をパチンと叩き、
「よし、考え込むのはここまでです。気を取り直して博士のところに向かうとしましょう。しかしどうせ彼と協力するのなら彼の企みと今までやらかしたものの情報も引っこ抜いておいたいですね....」
とそのように気持ちを切り替えながらそう呟いた後一人で歩いて行くのであった....