「秀吉君はなんだ、女・・・・・いや、変な扱いされてるんだな」
俺は水着に着替える際に、秀吉君が女の子扱いされていることに気づく。俺も女扱いされることがあるので、彼には同情せずにはいられない。
「気にするでない。
いつものことじゃ!」
――おおっ、男らしい!
秀吉君はそんな扱いを気にする素振りすらなく、「秀吉用」と書かれている部屋に向かっていった。
「いや、まて・・・・・・秀吉用ってなに??」
――普通に流しそうになったけど、なんでそんなのあるんだよ?
俺は明久たち男性陣を見てみたが、何ら違和感もなく、この状況を受け入れているようだ。
もしかして、俺の方がおかしいのかと頭を抱えそうになった。
俺が湖に行くと青というより、エメラルドグリーン色の湖が広がっている。その湖には数十人の人間が遊んでいる。
「それにしても、湖であんまり遊んでる人がいないんだな・・・・・・」
「ここは穴場のスポットなんですよ、みーちゃん
だから、みんなでここに来ようってなったんです」
「瑞希さん・・・・・・おっぱい零れ落ちそうですよ。
サイズ、合ってないじゃないっスか?」
瑞希さんはピンクストライプのビキニを着ているが、サイズが合ってないように見える。よく見ると胸がビキニからはみ出している。
「みーちゃん、それセクハラよ」
美波さんは水色のスポーティーな水着を着ている。
「ああ、すまん、セクハラしたつもりはなくて、月夜以外はあんまり人に興味ないんだ」
「うらやましい、私も雄二にそこまで思われたい」
「えっ、えっと?」
《ブゥウウウ》
俺が黒いビキニを着ている翔子さんをみているとすごい音がした。
『な、なんだ?!』
俺は振り返えってみると血をすごい勢いで出しながら、進んでくるムッツリーニくんがいた。
「ムッツリーニくん、どうしたんだ??」
俺は血の海に沈んでいる、黒い色に白い線の入ったトランクスタイプの水着を着たムッツリーニくんを覗き込んだ。彼をよく見てみるもどこも傷がないようだ。
「よくみたら、これ鼻血か?」
――こんなに出してたら、死ぬんじゃないか??
てか、なんでこんなことになってるんだ??
「ムッツリーニ~、大丈夫か?
傷は浅いぞ!」
「・・・・・・いや、傷はないな」
明久君はムッツリーニ君を慌てて抱き起した。明久君は履いていた紫色と黄緑色の水着から血液パックを取り出した。その用意のよさにいつもこんなことをしてるのかと少し呆れる。
「やれやれじゃな」
「・・・・・秀吉君、その女の子みたいなかわいい水着は君の趣味ですか?」
秀吉君はリボンのついた、白色のTシャツのようなトップスとタンクトップのような水着を着ている。
『わしだって、着たくて着てるわけではないのじゃ!』
「なにがあったんだ?」
「聞かんでほしいのじゃ!」
秀吉君は悔しそうに涙を流している。その顔は涙と鼻水でぐちゃぐちゃだ。よほど言いたくない目にあったんだろう。
「そうか」