――なんかすごい腕の子がいる。
バトルを申し込みたい!
でも、ナンパと間違われるか?
俺はゲーセンに行っていると黒髪ロングで、ゴスロリを着た女の子が格ゲーですごい技を繰り広げている。
「あの?
どうかしましたか?」
俺がじっと見つめていると女の子がこちらを見た。このままだと不審者である。
「ああ、すみません、すごい腕なのでバトルを申し込みたいなって」
「いいですよ。
女の子には優しくするって決めますから」
「・・・・・・男です」
俺の恰好は男らしいかっこいい服を意識したつもりだ。髪だって女装の時と違って、ショートカットである。
――なんで、女と間違えられるんだ?
今日は女装じゃないのに
『あははは、あんた女装じゃなくても女の子と間違えられるのね』
「ええ、美月さんのおっしゃるとおりです」
――出た、からかいブラザーズ!
てか、なぜいる?
俺はゲーマーで暇な時間はゲームばかりしてるのに対し、姉貴はアニメオタだ。ゲームにはあまり興味はないはずだ。
――まさか、GPSがまたついてるのか?
俺は慌てて身の回りを調べ始める。その間も2人は腹を抱えて笑い続けているが、いつものことなのでスルーする。2人の様子は恋人同士というより、姉弟って感じだ。
「ちょっと、あなた方人を笑うのはよしてください!
ほらっ、行きましょう・・・・・・」
黒髪ロングさんは姉貴たちに近づいていくと足をつま先立ちさせて、2人に顔を寄せて、こわい顔で訴えてくれた。
それから、俺の右腕を引っ張って、その場から連れ出そうとしてくれる。
「あっ、すみません。俺には月夜という、可愛くて大好きな彼女がいるので付き合えません」
『いや、誰が付き合ってくれって言ったんです?!』
side 黒猫
「なるほど、ご姉弟でしたか」
私は瑞樹さんと美月さんと名乗った2人から、事情を聞いていくと2人の話はどんどんと話がずれていく。要約してやっとこの2人が姉弟だとわかった。ボケ属性というか、天然というか。
――2人は良くも悪くも、似たもの姉弟なのですね。
それにしても、この2人性別が逆だと思ったわ・・・・・・。
「じゃあ、事情も分かったことだし、早速バトルを」
「いえ、大好きな彼女さんから嫉妬されますよ」
もう、行きますね」
――もう、これ以上、付き合いきれない。
「せめて名前を」
「黒猫ですわ!」
ナンパのつもりはないのだろうけど、馴れ馴れしく異性の名前を聞くなんて、どうかしてる。二度と会うつもりはないのでHNを名乗った。
Side out
「てか、あんた月夜ちゃんとは告白どころか、付き合ってないじゃない。
いつ、告白する気なのよ?」
「そうだ!もう、付き合えちゃえよ!」
「うっさい!
勝手なことを言うな!」
――どれができれば、とうの昔にしとるわ!