「さあ、日帰り旅行に行くわよ!」
「なんだよ、突然?
旅行なんて行かないからな、俺」
姉貴はいきなり俺の部屋を開けるとどや顔で言った。夏真っ盛りになり、エアコンがかかった部屋で、せっかくゴロゴロしていたのにとベットの上で、手元にあるゲーム機から目を離さずに思う。
――家族旅行か?
けど、17にもなって、家族旅行とか興味ないし・・・「月夜ちゃんもいるわよ」
「よし、いつ行く?
今行く??」
「うわっ~、分かってたけどあからさま~」
**数日後**
「これは夢か。
夢なら冷めないでくれ!」
俺は木造住宅のペンションで木彫りの大きな机に俺と姉貴、月夜と天理さんの4人で座っている。俺は横の席に座っている月夜をちらちら見つめる。
「瑞樹、見すぎよ」
――ううっ、かわいい。
月夜は赤い顔で俯いている。そんな彼女がいとおしい。俺に勇気があれば、告れるのにと自分の世界に浸った。
side 美月
――瑞樹、相変わらず心の声がだだ洩れよ?
瑞樹は月夜ちゃんに自分の気持ちを伝えてはいないが、たまに心の声をだだ洩れにさせることがある。
なので、よほど鈍い人間でなければ彼の気持ちに気づく、実際月夜ちゃんも気づいているが、当の本人は心の声をだだ漏れにさせてることにすら気づいていないのである。
「ううっ、大好きです!」
――そうやって、月夜ちゃんに愛を叫んでるのも無意識なのよね。
Side out
「おいっ、お前」
ーーだれだ、この子?
俺は声の相手を見ると知らない男の子がいた。その男の子は怒りのオーラをまとって、こちらを睨んでいる。
「女の子に声をかけてもらうなんて、万死に値する!」
男の子はいきなり襲ってくる。俺は華麗に男の子をよけると右腕をつかみ、捻り上げた。俺は弱そうに見えると言われるけど、小さい頃から高校に上がるまでは合気道をたたきこまれている。
「いだたた」
「お前、だれだ?
突然、何?」
『・・・・・・ひっ!』
俺は床に組み引いた男の子をにらみつける。床から俺を見上げた男の子はおびえた顔をした。
ーー俺、そんなに怖いか??
『明・・・・・・なにしてるのよ?』
「本当に申し訳ありませんでした。
貸し切りだと思ってたんですよ。このペンション!
だから、てっきり僕の友達が女の子と仲良くしてるんだとばかり・・・・・・」
「いやっ、勘違いは誰でもありますよ」
俺の前で土下座している。男の子は吉井 明久というらしい。床に頭をこすりつづけている彼の前に座って言った。
「あ、ありがとうございます」
――なんか、赤くなってるんだけど、なんで・・・・・・?
Side 明久
美波に呼び止められて、我に返った。僕がつかみかかろうとした男性は瑞樹さんといい、よくみるとちょっとかわいい。
――かわいさは秀吉ほうがかわいいけど、この人はこの人で・・・・・・。
「ちょっと明!
何、赤くなってるのよ?!」
僕の様子を離れたところから見ていた、美波につっこまれた。
バカとテストと召喚獣キャラたちとの邂逅です。