月光に祈りを捧げて 作:LoL二次増えて♡
表面上は穏やかな日々を過ごしているトリニティだが、それはあくまで「表面上」の話である
エデン条約を巡る騒動は、ティーパーティーの権威に少なからず悪影響を及ぼし、それに伴い水面下で古くからの分派や過激な思想を持った者たちも動き出していた
そして、その影響は当然ながら学外にも及んでいる
自治区内の治安も多少ではあるが悪化し、少なくない数の事件も起こっていた
そんな中で、トリニティ郊外の廃ビルに不良生徒が立てこもり、トリニティでの犯罪行為の足掛かりにしようとしているという情報が正義実現委員会に届いた
これを聞いた正義実現委員会は副委員長である羽川ハスミを指揮官として自体の収拾に向かう
「予想以上に抵抗が激しいですね・・・それに随分と統率された動きをしている・・・何かもう一手決定的な一打があれば良いのですが・・・」
そう呟くハスミへと正義実現委員会の新人と思わしき生徒が駆け寄る
「羽川副委員長!シスターフッドからの協力者が到着したのですが・・・その・・・」
トリニティの情勢が不安定になり、シスターフッドが政治の場に顔を出すようになり、それと同時に治安維持活動への協力も行うようになった
今回は想定よりも鎮圧に時間が掛かりそうだったのでハスミの判断でシスターフッドへ協力依頼を出していたのである
それが到着したというのは嬉しい報告なのだが彼女はどこか困惑した様子を見せておりハスミは彼女へと質問する
「どうしました?何か問題でもあったのでしょうか」
「それが・・・来たのは一人だけですしこちらの質問にも頷くか首を振るかだけで・・・制服からシスターフッドの所属であるのは間違いないと思うのですが・・・」
それを聞いたハスミは協力者が一体誰なのかに思い当たり、心強い援軍が来たことに笑みを浮かべる
「ああ、彼女ですか。大丈夫です、その方なら問題ありません、こちらまで案内をお願いできますか」
「は、はい!了解しました!」
生徒は内心の困惑を飲み込みながらそう返事をすると駆け足でどこかへ向かい、しばらくしてセレナを連れて再びハスミの下へとやってきた
「セレナさん、あなたが協力者でしたか。ありがとうございました、あなたは持ち場へ戻って待機しておいてください」
「はい!」
生徒が自分の持ち場へ戻っていくのを確認した後、ハスミは改めてセレナに話しかける
「セレナさん、あなたの力に頼るのは我々正義実現委員会として恥ずかしい限りなのですが、力を貸して頂けますか?」
それを聞いたセレナは、やはりこくり。と頷くだけで、しかしその瞳には強い意志の光が宿っているのをハスミは見逃さなかった
「ありがとうございます、それでは作戦を―――――」
場所は変わって廃ビル内部では不良たちが気楽な様子で騒いでいた
「しかしトリニティも大したことねぇなぁ!」
「ナントカ条約?ってののせいでゴタゴタしてて手が回ってねーんだとよ」
「ここを拠点にできれば動きやすくなるしそうなりゃトリニティのお嬢様とっ捕まえてカネも巻き上げられるって寸法よ!」
そんな中でリーダー格の不良が事態が動く予感を察知して呟く
「お前ら、カラスどもが突っ込んでくるぞ、準備しとけ」
「へーい」
「さっさと終わらせちまおうぜ、アタシ腹減ってんだ」
完全に油断しきってやがるな。と心の中で舌打ちするリーダー格をよそに緩慢な動きで不良たちは持ち場へと戻っていく
そして、正義実現委員会による突入作戦が開始される
「突入します!!後方部隊は支援をお願いします!」
ハスミの号令とともに正義実現委員会の前線部隊が廃ビルへと殺到する
「また来やがったか!」
「バカな連中だ!鳥目のカラスどもにゃこれが見えてないってか!?」
ビルの上層もいる不良たちが突入を開始する生徒たちを見て吐き捨てるように笑う
正義実現委員会が制圧に踏み切れない理由のひとつにこの不良たちがかなり計画的にこのビルの占拠を目論んでいたという事実がある
彼女たちは秘密裏にこの廃ビルに重火器などを持ち込み、簡易的な要塞ともいえる程に防備を整えていたのだ
ここに委員長である剣崎ツルギがいればその程度の防衛設備は無視しての正面突破が可能だったが今は別件でこちらへ向かうに時間が掛かると連絡があった
あるいは静山マシロのような大型の銃を扱うスナイパーがもう一人いれば速やかに重火器を沈黙させられただろうがあいにく彼女は今日は非番であった
だが―――――
ダァン!ダァン!
ヒャッハーと声を上げながら重火器を乱射し、前線部隊を足止めしていた不良生徒たちが次々と倒れていく
「っ!腕の良いスナイパーが増えたか!?これを待っていやがったのか!
クソッタレ!一度引いて立て直すぞ!上の階で遊んでる連中も叩き起こしてこい!」
即座に事態を把握したリーダー格の不良生徒が歯噛みしながらも的確な指示を飛ばす
上層の窓から重火器を撃っていた不良たちが慌てて引っ込み自分の銃を持って下へと駆け下りていく
しかし――――――
タタタタタタッ!!!
「うわあああああああああああああ!?」
浮足立った不良たちを切り裂くかのように銃声とともに銀の光がビル内へと飛び込んだ
それは右手に神秘的な装飾の、白とロイヤルブルーのサブマシンガンを構えた月代セレナだった
「トリニティの銀髪女!?なんでテメェが・・・いや、コイツひとりなら!お前らとにかく時間を稼ぐぞ!上の連中が降りてくりゃ囲んで袋叩きだ!弾だって無限じゃねぇ!」
このリーダー、なんで不良なんかやってるんだ?指揮が的確過ぎるだろ・・・
しばらくしてリーダーの予想通りサブマシンガンは弾切れを起こしたのか沈黙する
しかし彼女はそれに動じず静かに祈りを捧げると、サブマシンガンは光に溶け、その手にはやはり荘厳なデザインのグレネードランチャーが現れる
「はぁ!?なんだその手品は!?」
シュポンッ!シュポンッ!
グレネードランチャーから放たれた榴弾はセレナを包囲していた不良たちをまとめて吹き飛ばしていく
「リーダー!どうなってんだよいったい!?」
そこへ不良の増援が到着するがそれでもセレナは普段と変わらない無表情のまま、そして彼女の祈りとともにグレネードランチャーが再び姿を変える
ゴオオオオオオオオオオオオオオッ!!!!!
「どわああああああああああああ!!!!」
「今度は火炎放射器かよ!そんなトンデモはミレニアムのキ〇ガイだけで十分だっての!!」
突然襲い来る業火にパニックになる不良たち、そしてそこに正義実現委員会の前線部隊が到着し、戦況は決定的なものとなる
「せっかくここまで来たってのに…銀髪女!せめてテメェだけでも!!」
敗北を悟りながらもせめて一矢報いんと自分の銃をセレナに向けるリーダー格の不良、しかしセレナの手には既に二丁のハンドガンが握られていた
ズダダダダダダダダダッ!!!!!
「クソッタレ………マジで………ツイてねぇ………」
二丁拳銃の超高速の掃射を受けたリーダー格の不良が崩れ落ちる
廃ビルの制圧が完了し、セレナがもう一度祈りを捧げると、二丁拳銃は見慣れたスナイパーライフルへと戻り、彼女の背中へと掲げられた
「ありがとうございました、セレナさん」
しばらくして、不良生徒を矯正局へ護送するのを指示しながらハスミがセレナに礼を述べる
セレナは相変わらずこくり。と頷くだけで言葉を発することなくハスミの感謝を受ける
「ふふ、こちらの指示を的確に理解し、私語ひとつなく動いてくれるあなたにはいつも助かっています
おかげさまで想定よりスムーズに作戦を遂行できました」
ふたたびセレナはこくり。とだけ頷き、現場を後にする
そこへ最初にセレナを案内した新人生徒が報告にやってくる
「羽川副委員長!不良生徒の護送準備、完了しました」
「ありがとうございます、それでは学園へ戻りましょうか」
「はい、しかしあの人は何だったんですか?物凄く強いというのはわかりましたが銃がパーッて光ったと思ったら変形して、あれはいったい…?」
「それが、詳しいことはシスターフッドが秘匿しているのか私も詳しくは知らないのですよ、彼女自身も大聖堂以外の場所にはあまり顔を出さないようですし
ただ彼女の正義を信じる心が私達に引けを取らない事は間違いありません」
そしてハスミは最後に思い出したかのように付け加える
「そういえば彼女はシスターフッドでは「沈黙の祈り手」などと呼ばれているようですが彼女の戦いを知る生徒からはまた違う呼ばれ方をする事がありますね」
静謐なる月の番人、と
なんか書いてたらむしろ不良リーダーの存在感が凄い事になった・・・
ちなみにセレナは喋れないわけではないです
月代セレナ キャラ性能
ノーマルスキル 祈りの兵装 セレナはリロードを行わず、弾薬数が0になると手持ちの武器を「ヴェルス」→「ソラティウム」→「グラヴィタス」→「インセンディウム」→「セレリタス」の順で切り替える
それぞれの武装に応じて、自身が追加効果を得る
また、編成画面で最初に持つ武器を選択することができる
ヴェルス(SR)弾薬数:5
安定値と防御貫通値が増加する
ソラティウム(SMG)弾薬数:30
与えたダメージの一定割合を回復するようになる
グラヴィタス(GL)弾薬数:4
通常攻撃が円形範囲攻撃に変化し
一定時間敵の移動速度と攻撃速度を減少させる
インセンディウム(FT)弾薬数:25
通常攻撃が扇状範囲の持続ダメージに変化する
セレリタス(HGx2)弾薬数:40
攻撃速度が大幅に増加する
パッシブスキル 月光の加護 自身の会心ダメージ率を増加させる
サブスキル 沈黙の誓願 自身のEXスキル使用時、味方の攻撃速度を一定時間増加させる
EXスキル ????? 詳細不明(現在使用不可)
モチーフは某200年の彼です(念押し)