おでん屋?
神輿が通り過ぎて行く。
これって、デモ?神輿の外側でプラカード持って踊る人々。
======== この物語はあくまでもフィクションです =========
ここは、『継の国』。
俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。
俺には聞こえる。殺してくれ、と。
どこの次元でも聞こえている。
跳んで来たのは・・・おでん屋の前。
おでん屋?
神輿が通り過ぎて行く。
これって、デモ?神輿の外側でプラカード持って踊る人々。
『チャーシュー要らない』とか『ちょ・ヤッカイ、国に帰れ!!』と書いていたりする。
俺は、おでん屋に入り、久しぶりに南極ボケをした。
「このお札、使える?」「ああ、旧紙幣ね。まだ廃止になってないよ。おでん、食ってくかい?」
きっぷのいい、オヤジに、この世界の情勢を聞いてみた。
「ああ。この国の酢相は、新しい人に替わったけどさ。大怪我して退陣した前酢相に替わって。政策、同じ。30年後の地震で不安煽って、現実の移民パンクが数年後だってことをほっかむり。『減税します』って公約守ったのはいいけど、1%だよ。まるで変化なし。移民は優遇、自国民は冷遇。余計なことばかりしている。各地で『お祭り禁止』。それじゃあ、ってデモの代わりに、あれやってる。」
「何で『お祭り禁止』なの?」「神事がいやだってさ。戦争で亡くなった人の為の『明日来る神社』も参拝したら、罰金。運営費、税金で取ってるくせに。税金って言えば、『準国営放送』、外国人はタダで見られる。『受信料、スクランブルかけて会員制にすればいいじゃやないか』って運動があったのね。何したと思う?全部スクランブルかけた上で、外国人はタダ。届ければ、スクランブル解除。はあ?で、受信料は国民のみ支払い。」
「完全な詐欺、だな。」
「だろう?頭おかしい奴らが頭おかしい酢相選んでるんだから、世話ない。流行病で沢山、一般高齢者が亡くなって、高齢者議員は平気だったもの。あの頃、もうおかしな方向に向かってたんだ。来年度から、『継の国』は無くなって、隣国の早稲の国の自治区になる。来年度どころか、もう早稲の国の軍隊が、あちこちに出張ってる。自国防衛隊はゲリラになった。」
侵略は、他の次元と変わらないが、『継承』は想定外だった。
外が騒がしいから、出てみると、神輿・プラカードは破壊され、『国防軍憲兵』達が跋扈していた。
店に戻ると、湯気の上がった、おでんの側でオヤジが倒れていた。
「助けてくれ、誰か。」「俺が、その、誰か、だ。」
「金は・・・。」「金?ヒーローはな。ボランティアなんだよ。」
憲兵が入って来た時見たのは、貼り紙だった。
「もうすぐ、時が止まる。」
俺は跳んだ。
ゲリラになった、自国防衛隊を。
あった。
俺は、『一佐』と呼ばれる男に、俺の素性を明かした。
「万華鏡君。どうすればいい?」
「『ちょ・ヤッカイ』の選ばれた時間軸、いや、日時と場所を教えてくれ。軌道修正出来たら、この国を守ってくれ。本当のワルまでに届くのは、どうやら簡単じゃない。でも、この次元を救うことは出来る。」
一佐は敬礼をした。部下も習った。
「ご命運を!!!!!!!」皆が敬礼しながら言った。
『ちょ・ヤッカイ』こと林葉豊田が就任する直前、俺は、この国の王が『授与式』で書類を林葉に渡す寸前に跳んだ。
俺は、指を鳴らした。
林葉は消えた。
王は俺に尋ねた。「彼は、どこに?」
「母国、チャーシューの故郷に。陛下。隣国のスパイだらけでは、国民が飢えます。他民族を追放して、陛下が治めるのが賢明かと。失礼ながら進言します。」
俺は、王にも自分の素性を明かした。
「考慮します、と以前なら応えたでしょう。今は違います。SNSの時代ですからね。それなりに勉強してきた積りです。国外の友人にも手伝って貰いましょう。こう見えても、お友達、多いんですよ。」
俺は、一礼をして、跳んだ。次の世界へ。
俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。
俺は行く。『殺してくれ』『助けてくれ』という声に導かれて。
―完―