異次元の殺し屋   作:クライングフリーマン

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跳んで来たのは・・・弁護士事務所の前。
「あれ?戸締まりした筈なんだが・・・何かご依頼ですか?」
中に入った俺は、南出弁護士に、いきなり自分の立場を明かした。



104.【狙われた弁護士(Lawyer targeted)】

 

======== この物語はあくまでもフィクションです =========

ここは、『弁の国』。

俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。

 

俺には聞こえる。殺してくれ、と。

どこの次元でも聞こえている。

 

跳んで来たのは・・・弁護士事務所の前。

「あれ?戸締まりした筈なんだが・・・何かご依頼ですか?」

中に入った俺は、南出弁護士に、いきなり自分の立場を明かした。

「パラレルワールド・・・並行世界。まるでSFですね。詐欺でない証拠は?」

「この部屋の扉。外側錠と内側錠がありますね。オートロックではなく。」

南出弁護士は、施錠を確認した。扉を開けると、俺がいた。

南出弁護士が扉を閉めると、俺がいた。

南出弁護士は、改めて施錠をした。

頷きながら、「初めて見た。イリュージョンじゃない。テレポーテーションですね。」と言った。

数分後。堰を切ったように、この世界の惨状を南出弁護士は話してくれた。

「いてもたってもいられなくてね。隣国の侵略は、南から北から東から西から土地売買で領地を買収、産業は乗っ取り。司法・立法・行政、マスコミに『気化した』隣国人がいる。『スパイ防止対策法』は未だに成立していない。及ばずかどうかは分からないが、後押しもあって政治家になりました。これを見て下さい。」

と、南出が出した書類に目を通す前に、「スパイは現実にいる訳です。騒がれだした頃の名前のままでは意味がないと思います。酷会で法案出す時は、『スパイ追放撃退法』にされては?」と、俺は言った。

書面では、『活躍の弁護士は、大麦国からエサを貰っているスパイ犬だ』と書いてある。

署名は、隣国彼方の国の大使館だ。

「公文書で抗議ですか。隣国のスパイがいる、と南出さんがSNSで投稿しただけで。どの次元の『隣国』も短気だなあ。けんか腰じゃないですか。」

「私が所属した政党にでなく、私個人宛。後で言い訳出来ると思っているのでしょう。」

「それで、内側錠ですか。でも、ヒットマンは殺そうと思えばやってきますよ。」

 

「用心していたという証拠が・・・。」

「残念ながら、扉毎取り替えますよ、貴方を殺した後で。南出さん以外に狙われそうなのは?」

「党首です。いい人で熱血漢だが、隙だらけだ。例えば、女子高生が握手して下さい、と近づいたら、手を差し出すでしょう。因みに、『私の声』」が届いたんでしょうか?」

「さあ。でも、党首が暗殺されそうなのを見逃す訳にはいかないな。行って来ます。」

 

俺は、地方の応援演説に行っている、桃田誠一のところに跳んだ。

休憩しているところだった。「南出さんから頼まれまして。」

「ああ。それは、どうもありがとう。街宣カーで横に立ってくれる?」

「了解しました。」

 

立候補者が演説し、桃田が応援演説しようとしたら、「出てけ、非国民!!」と言って、発煙筒を投げた者がいた。

俺は、即座に、その暴漢に投げ返した。こう見えても草野球のピッチャー経験がある。

投げた男は逃げ惑い、すぐにSPに取り押さえられた。

 

応援演説が終わり、帰るクルマの中で俺は立候補者に言った。

「三度、台詞を間違えたね、偽物君。」

「はあ?」「いつ入れ替わった?」

立候補者はいきなり、ドアを開けて、跳びだした。

ここは、高速道路の筈だが・・・。

 

ホテルに帰ると、党の参謀の女性が待っていた。

「お帰りなさい、大変な目に遭いましたね。」

「台詞が1頁飛んだよ、大根役者さん。」

オンナは拳銃を素早く出して、桃田を撃った。

弾は命中した。オンナ自身に。

 

俺は、南出に電話し、『後始末』を頼んだ。

それと、オンナの脳から読み取ったので、「選挙事務所に有田氏が幽閉されています。」と付け加えた。

 

俺だって、やれば出来るんだぜ、止揚、ナオ。

 

さあ、次の世界に跳ぶかな?

俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。

人間でも、直接手を下す徒は限らない。

 

―完―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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