異次元の殺し屋   作:クライングフリーマン

107 / 150
跳んで来たのは・・・国家疑似堂。
紫斑指名が終り、この国のトップ、草見大尽が決まった瞬間だった。
俺は、傍聴席の隅にいた、
恐らく、前の草見大尽なのだろう。



107.【空耳(empty ears)】

 

======== この物語はあくまでもフィクションです =========

ここは、『耳の国』。

俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。

 

俺には聞こえる。殺してくれ、と。

どこの次元でも聞こえている。

 

跳んで来たのは・・・国家疑似堂。

紫斑指名が終り、この国のトップ、草見大尽が決まった瞬間だった。

俺は、傍聴席の隅にいた、

恐らく、前の草見大尽なのだろう。

「嫌だー。まだやれるんだ、草祭は辞めたが、草見は辞めない!!!!!!!聞こえたんだ、お前はまだやれるって。」

そう言って彼は、新草見にナイフで指そうと襲いかかった。

咄嗟に、副草祭が庇って、手に怪我をした。

近くにいた議員達が取り押さえ、騒然とする中、警備員に連れて行かれた。

警備員が彼を連れて行ったのは、隣国早岐の国の自動車だった。

パトカーが来た時、彼はどこにもいなかった。

議事堂内にいた筈の警備員も、彼を連れて行った警備員もいなかった。

 

早岐の国領事館。

「偽物は、なかなかの名演技だったようだな。これで、前草見は頭がおかしくなって逃亡、ということになるよ、本物君。」

「私を、私を・・・どうする積りだ。あ、オー・マンマン様。」

「お前の役目は終った。悪い事した人間の内臓はね、病気で可哀想な人の為に役立てるのよ。」

 

「成程な。」

「助ける気か、万華鏡。前の次元で会った時は、助けなかったぞ。こいつの『腹違い』の兄弟を。」そう言ったオンナは、女子高生の姿になった。

「相変わらず、隣国の言葉の勉強がたりないな。『腹違い』とは、父親が同じで母親が違う、異母兄弟に使う言葉だ。何故、ここに呼んだ?」

「人質は、こいつだけではない。」

カーテンを開けると、前外耳大尽がベッドに横たわっていた。

「た、助けてくれ、ま・・・。」

瞬時の判断で、俺はそこから跳んだ。

前草見や前外耳が、俺の名前を知ってる訳がない。

再び、疑似堂に跳び、人々の心の中を読んで、俺は病院に跳んだ。

 

クリーニング袋に入った、白衣を着て、ヤツの病室に行った。

そこには、敵のオンナと格闘中のオンナがいた。3対1だ。

あ。あの空間のバーガーショップの店員だ。

短い判断で、バーガーショップの店員に加勢した。

 

ん?火薬のにおいがした。

「爆弾だ!!!!!!!みんな逃げろ!!」

 

俺達は、夜の公園にいた。病院から白煙が上がった。

「何故、分かった?」「鼻が効くのさ。それよりお前らごと吹き飛ばそうとした。前草見は自業自得だが・・・・。」

「借りにしておいてくれ。」オンナ達は消えた。

「どうやら、『ひとすじなわ』じゃ無さそうね。行こうか、万華鏡。五十嵐。」

 

『ひとすじなわ』では行かないのは、あの女達だけでは無かった。

シティホテルは予約されていた。

食事の後、ふらふらの俺をハンバーガーショップ女は軽々と担いで部屋に入った。

「っさ、ディナーよ。上司に逆らじゃないよ。」

ナオ達は『予言』していた。

3人目の側室出現を。いや、初めてじゃないのかな?

 

翌朝。彼女はいなかった。重労働をしたような気がする。下半身が重たいからだ。

 

それでも、俺は跳んだ。

 

俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。

 

あの草見が本物だったかどうかは分からない、今は、考える時間がない。

 

俺は、跳んだ。

 

―完―

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。