異次元の殺し屋   作:クライングフリーマン

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跳んで来たのは・・・ベンチ。
俺は、警備員に起こされた。
「もしもし。閉門するんで出て貰えます?」
「すいません。徹夜明けだったから、つい・・・。」



109.【あがき(useless struggle)】

 

======== この物語はあくまでもフィクションです =========

ここは、『足の国』。

俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。

 

俺には聞こえる。殺してくれ、と。

どこの次元でも聞こえている。

 

跳んで来たのは・・・ベンチ。

俺は、警備員に起こされた。

「もしもし。閉門するんで出て貰えます?」

「すいません。徹夜明けだったから、つい・・・。」

警備員と正門まで歩く内に、ここが大学らしいことが分かった。

「お子さんですか?」「え?」

「入学するのは。」「ああ。姪っ子がね。」

「すみませんでした。」と、俺は警備員に深く礼をして、別れた。

歩いていると、「ちょっと・・・。」と女子中学生らしき女の子に呼び止められた。

女の子は、近寄って来て・・・「違うか。」と、がっかりした。

「誰か、探しているの?」「オジサンに似ているけど、違う。」

そこに、喫茶店のウエイターらしき男が走ってきた。

「忘れものだよ。」と彼は、彼女に財布を差し出した。

何かのアクセサリーが付いている。

「ねえ、オジサン、その話、しない?」

俺はウエイターに尋ねた。

「お勧めは?」「今日はコーヒーゼリーが1割引です。」

「じゃ、行こう。」

3人で、喫茶店に向かった。

ウエイターが去ると、俺は彼女に尋ねた。

「世の中にさ。自分のそっくりさんが3人いるって話、聞いた事ある?」

「ある。俺と、そのオジサン、そっくりさんなの?」

「うん。おじさんさ、鼻の所にほくろあるよね。それと、耳たぶにも。多分、それが印象。声、違うし。私さ。絶対音感、あるんだ。」

「へえ。じゃ、そのオジサンと俺はその特徴が似ているけど、声が違うから別人だと判断したんだ。凄いね。ピアノとか弾けるの?」

「小学校の時、習ってた。お父さんの会社、倒産して・・・それから弾いてない。」

一応、南極ぼけをした。

「面白いけど、4年前にバカ政権になってから、越冬隊は引き揚げた。儲からないから。この通りの、短大、行ってるんだ、バイトしながら。」

女子中学生じゃなかったんだ。

「ひょっとしたら、バイト先、ここ?」

「うん。私、鼻もきくのよ。何か探している、いいおじさんだと思った。」

俺は思いきって、全てを話した。

「ふうん。その、そっくりさんも『殺し屋』って言ってた。」

「この次元で奴らに狙われそうなのは?国のトップ?」

「分からない。でも、フェミニストって言ってるくせに、女性宗理が決まると、非難している「ババア」が3人いる。実はね、テレビの司会者が『皆に嫌われているんだから、死んでしまえって思う人もいるでしょうね』って言ったの。明くる日、何故か首つって死んでた。」

俺は、ババア達の居場所を聞くと、店を出た。

 

「借りは返したよ、万華鏡。」

 

1人目。シャーミン党党首、福井みずほの自宅。

跳んで来た俺は、ナイフを投げたオンナに、ナイフを返した。オンナの腹に。

「アンタを助ける義務も義理もない。強いて言えば、新宗理の為だ。警察呼んで処理してくれ。言っておくが、新宗理が放った刺客なんて言いふらすなよ。このオンナはストーカーだ。分かったな。」

「言ったらどうなるの?」「お腹にナイフが刺さる。」

2人目。虚産党党首。田丸銭子の自宅。

跳んで来た俺は、撃たれた拳銃の弾を消した。いや、撃ったオンナの足にめり込ませた。

「アンタは、粛正の邪魔をするのか?関係ないだろう?」

「ある、女子中学生に頼まれてね。義民党党首が宗理になったのは、民意だと聞いている。こいつらの工作が失敗だったのは、『指導不足』じゃないのかな?」

「田丸さん、警察を呼んで、こう言うんだ。私の任期に嫉妬したオンナが暴漢になって現れた。慣れていないのか暴発した、と。」

「私がアンタを売ったら?」

「うったら、撃ち返す。そのオンナよりは腕がいいぜ。」

3人目。フェミニスト連盟。

拳銃の点検を行う、反社。

「代表は・・・ま、いいや。」

俺は彼らをブラックホールに送り込んだ。

 

俺は、短大に飛んだ。

違う建物だった。年代物の建物だ。

 

更に跳んだ。喫茶店に。

「更地」にしている最中だった。

「工事予定」を読んだ。

 

やっぱりか。

すると・・・まあ、いい。

 

俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。

 

時には、「命を狙っている者を助ける」ことで、「狙った相手を助ける」こともある。

 

この次元の国の未来を守る為に、手段は選ばない。その辺の判断は「殺し屋」かな?

 

さあ、跳ぶぞ。

 

―完―

 

 

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