新しく就任した、女性大臣か?
すると、この次元でも、党内政権交代があったということか。
省の事務員は、全員伏せている。
======== この物語はあくまでもフィクションです =========
ここは、『野の国』。
俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。俺のことを仲間は、仮の名の「五十嵐」と呼ぶことが多い。
俺には聞こえる。殺してくれ、と。
どこの次元でも聞こえている。
跳んで来たのは・・・え?安全保障省の事務室。
新しく就任した、女性大臣か?
すると、この次元でも、党内政権交代があったということか。
省の事務員は、全員伏せている。
5人の女が乱入し、新大臣に拳銃を向けている。
当然、フリーズしている。
「遅いぞ、万華鏡。」と、止揚が言った。
「遅いぞ、万華鏡。」と、ナオが言った。
「遅いぞ、万華鏡。と、ミカが言った。
「遅いぞ、万華鏡。」と、局次長の梅子が言った。
俺達は、打ち合せをせずに、5人のオンナの拳銃を暴発させた。
警備やSPがやってきた。
「万華鏡。後はお前の『宿題』だ。報告は後日でいい。」梅子がそう言うと、4人揃って消えた。
俺は、安全保障大臣の頭の中を覗き、総理代臣のところに跳んだ。
内閣総理代臣高田夏江の執務室。
突然の来訪に驚いていたが、総理は俺の話を簡単に受け入れた。
「次は誰が狙われると思いますか?総理。」
「分からないわ。私かしら?」
「総理の警護は、私の上司が手を打ってあると思います。だから、安全保障大臣のところに追っ手が来た。いや、敵が。そう思います。各大臣の居場所を教えて下さい。今現在の。」
総理は、PCを操作した。
流石だ。
俺は、総務大臣のところに跳んだ。
無事のようだ。
敵は、これから来るのではなく、安全保障大臣と同時に襲った筈だ。
外務大臣のところに跳んだ。
無事のようだ。
まてよ。前の次元では、総理を初め、三人の大臣が誕生していた。
税務大臣のところに跳んだ。
いた。大臣は、壁に磔にされ、ナイフ投げでいたぶられていた。
俺は、大臣の側の壁に刺さっていたナイフを暴漢のオンナの四肢に刺した。
「大臣。警備を呼んで下さい。総理に依頼された、『エターナルSP』です。」
そう言って、俺は跳び続けた。
膿林大臣、推参大臣、解散大臣、孤高大臣、厚労大臣、法曹大臣、監房長官、双務大臣。
いずれも男性大臣の為か、無事だった。
そうか。『オンナの敵はオンナ』か。前の次元でも、一番バッシングしていたのは、女性ジャーナリスト、女性湖面テータ、女性活動家、女性アナウンサー、女性議員だった。
嫉妬心は凄まじいな。
『非の打ち所がない』から、捏造するとは。
ウチの女性連中も恐いが。
俺は、また総理のところに跳んだ。
「あら。お帰りなさい。どうでした?」
「税務大臣が襲われてきました。私は、総理に依頼された『エターナルSP』と名乗ってきました。」
「隠しカメラ、見つからないけど・・・。」
俺も、あちこち探したが、見つからない。
試しに、壁の蛍光灯スイッチを切ってみた。
成程。『オンナセンサー』か。やるな。
総理の姿だけ輝いている。
俺は、スイッチを入れ、「どうやらセンサーによる防犯ブザーのようです。」と応えた。
「ご無事で何より。どうぞ、この国の民を救って下さい。」
「あ。せめて、お名前を。」
「万華鏡と呼ばれています。では・・・。」
俺は、姿を消す前に、総理が最敬礼をするのを見た。
やはり、器が違うな。
俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。
さ、跳ぼう。
―完―