スクリーンには、新宗理の外交シーンが映っている。
「あれ?何かおかしい。」
「そりゃそうだよ、オジサン。あの人、前の宗理。誰もが口を塞ぎに来るけど
======== この物語はあくまでもフィクションです =========
ここは、『対の国』。
俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。俺のことを仲間は、仮の名の「五十嵐」と呼ぶことが多い。
俺には聞こえる。殺してくれ、と。
どこの次元でも聞こえている。
跳んで来たのは・・・街頭スクリーンの前。
スクリーンには、新宗理の外交シーンが映っている。
「あれ?何かおかしい。」
「そりゃそうだよ、オジサン。あの人、前の宗理。誰もが口を塞ぎに来るけど、折角決まった新宗理が『急病で入院』。嘘に決まってる。」
「なんで?」
「テレビだからさ。新聞もテレビも、隣国『繕の国』の支配下だから。」と、小学生は言った。
気が付くと、『新宗理拉致から解放せよ』と書いたプラカードを持った若者が集待ってきている。
「本当は、行方不明なのか?」
「テレビ観ないから。新聞読まないから。」
「SNSは?」「パソコン。壊れちゃった。」
「オジサン、お金、持ってる?」
「このお札、まだ使える?」「懐かしいな。これ。使えるよ。インターネットカフェ釣れて行ってあげるから、料金払ってよ。」
「OK。君、名前は?」
「健太郎。鈴木健太郎。」
「いい名前だ。」「皆、そう言うよ。」
俺達は、ネットカフェに行った。
新宗理がいなくなって、『首脳会談』は、お流れ、または延期になる筈だった。ところが、元総理が「代理で行く」と、しゃしゃり出てきた。
周りの反対を押し切って、元宗理が出発した。
会談のライブ中継。
大麦国の大統領は激怒した。「お呼びじゃないよ。帰れ!」
少年は、ゲラゲラ笑った。
俺も釣られて笑った。
「健太郎。新宗理がいなくなった日は?」
「3日前。」
「ありがとう。」
俺は、跳びだした。こういう台詞を聞き逃して。
「ガンバレよ、万華鏡。」
3日前。官邸に戻った新宗理・荒田新子はミネラルウォーターを飲み干すと、目がクラクラしてきた。
そして、倒れた。
秘書風のオンナが現れた。
「これから、たっぷりと、性奴隷にしてやる。言いなりになるように。」
「元総理や元鎧武大臣のようにか。」
俺の声に、オンナは振り返りざま、手から何かを撃った。
針か。
俺は、瞬間移動して、オンナの背後に回った。
麻酔銃を撃った。
暫くして、男達が、宗理の服を着たオンナを連れ去った。
俺は、宗理の口に手を入れ、吐き出させ、水道水を飲ませた。
気が付いた宗理に事情を説明した。
安全な場所を聞き出し、そこに移動した。
仲間の議員の家だった。
その議員にも協力させ、「会談の日」に俺は跳んだ。
俺はタイムリープも出来る。暢気にリアタイで時間を潰していられない。
「本物の荒田新子」は、立派に会談を成功させた。
街頭スクリーンの前。
「やってくれたな、万華鏡。」
拳銃を向けたオンナは何人か部下を連れていた。
「万華鏡。ここは任せて、お前は次に跳べ。」
そう言った少年は、力石に変身した。いや、変身解除した。
俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。
俺は、上司に任せて、跳んだ。
今度も「切羽詰まった」状況かな?
まあいい。
―完―