異次元の殺し屋   作:クライングフリーマン

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跳んで来たのは・・・個会議事堂。
俺は、傍聴コーナーで観ていた。
ここは、新総理は男性のようだ。



122.【規制(regulation)】

======== この物語はあくまでもフィクションです =========

ここは、『規の国』。

俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。俺のことを仲間は、仮の名の「五十嵐」と呼ぶことが多い。

 

俺には聞こえる。殺してくれ、と。

どこの次元でも聞こえている。

 

跳んで来たのは・・・個会議事堂。

俺は、傍聴コーナーで観ていた。

ここは、新総理は男性のようだ。

だが、気骨は、他の次元の女性総理と変わらない。

「大型太陽光採取パネルに対する補助金は廃止。地域で必要なら、地元住民と自治体で話し合って、費用を捻出して下さい。電気会社に『賦課金』という名目の寄付をするのも禁止。地元で電気代が助かったという事例がありません。そもそも、自国でも生産しているのに、全面的に隣国製品にするのがおかしい。パネルの裏に通信装置が設置されていた事例もあります。エネルギー省には、他の自然エネルギーに切り替え、予算を廻すと『通知』してあります。石炭による火力発電も再開します。」

「横暴だ!!」「独裁だ!!」「前の総理の政権を踏襲しろ!!」

そういう野次が飛んだ。

議事堂に設置されたスクリーンに野次議員が映し出され、動画が再生された。

「『スパイ等防止法』に替わり成立した『国家危機対処法』に基づき、『議事妨害罪』を適用しますが、よろしいですね?反対の方は、起立の上、主張して下さい。」

法案の会議と違い、『質疑応答』の場面だ。他の次元では存在しない法律を既に『閣議決定』したか。やるな。青山総理。

いきなり、バタフライナイフが四方から跳んで来た。

俺は、総理を自分の横に跳ばした。

「随分、乱暴だな、隣国『品無国』のスパイは。」

「誰だ、貴様は。」

「魔法使いさ。それより、議員に化けたそいつらを逮捕しなくていいのか?」

 

すぐに、総理のSPが取り押さえた。

総理のSP隊長らしき人物が俺に近づいて尋ねた。

「あなたは?」

「総理の依頼で参りました、エターナルSPです。」

「どうやって、総理をここに?」

「イリュージョン、ですね。」

 

総理官邸。

2人になった俺は総理に事情を話した。

「あのヒットマンは、隣国から送り込まれたスパイ、というより偽者です。」

「そうですか。貴方は、次元を修復するために『調査の旅』をされている。そして、正しく無い歴史と判断されたら、軌道修正されているのですね。」

「大変なご苦労をされているのです。」と、俺の横に立ったのは、『帝の国』のプリンセスだった。

「え?」と驚いたのは、俺だけでは無かった。

「貴方は、皇女・悦子内親王様。」

総理の山畑は跪いた。

「え?『帝の国』のプリンセスでは?」

「はい。シン様。あなた様との『褥』が忘れられず、次元管理局のエージェントになりました。お父様も反対されませんでした。既に『正室』がおられることも承知しておりまます。私を『側室』の一人としてお迎え下さい。ところで、えつこ様、とは?」

「失礼。ここ、『規の国』のプリンセスに似ておられたので。」

そうか。狙われているのは、総理だけじゃないのか。

「総理。ひょっとしたら、皇室反対派が大勢いるのでは?」

「はい。過激な者は、一般人と恋に落ちたことを根拠に、皇室を前面否定しております。」

「では、もう一働きが必要ですね。協力して下さいますか、プリンセス。」

「エコと及び下さい。もう貴方の側室・・・オンナなのですから。呼び捨てて下さい。」

「分かった。じゃ、エコ。総理。内親王に会わせて下さい。」

「了解しました。実は今夜、皇室の宴がございます。」

 

俺とエコは変装をして、宴に参加した。

何の宴か知らないが、案の定、敵は現れた。

「皇室反対!皇室反対!皇室反対!」

何故かプラカードを持って入って来た黒覆面の男女。

人々が逃げ惑う中、プラカードの中から拳銃をとりだした。

「皇室反対派じゃないな、お前さん達。」

変装を解いた俺は、エコに合図を送った。

エコも変装を解き、『乗馬用のムチ』を出した。

「覚悟はよくって?答は聞かないけど。」

エコが振り回したムチは、あっと言う間に暴漢の10人の者の拳銃を跳ね飛ばした。

総理が合図すると、SP隊が雪崩込み、暴漢を排除した。

群衆に紛れ込んでいた、本物の内親王が俺に挨拶した。

「ありがとうございました。万華鏡さん。こちらの方は?」

「万華鏡の側室ですの。」

「まあ。」

2人の、容貌が似た二人は笑った。

 

あるホテル。

エコの所望で、褥を共にした。

「ありがとうございます、シン様。第一夜を達成しました。」

「第一夜?ひょっとしたら・・・。」

エコは恥じらいながら頷いた。

 

しまった。教授の罠か。

 

翌日。エコは俺より先に跳んだ。

 

俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。

 

さ、次に跳ぶぞ。

 

―完―

 

 

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