「涙の国のミミーか。何故?ここは、君の部屋とは違うようだが。」
======== この物語はあくまでもフィクションです =========
ここは、『労の国』。
俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。俺のことを仲間は、仮の名の「五十嵐」と呼ぶことが多い。
俺には聞こえる。殺してくれ、と。
どこの次元でも聞こえている。
跳んで来たのは・・・目の前に、セーター着て黒いストッキングにミニスカートが。
「涙の国のミミーか。何故?ここは、君の部屋とは違うようだが。」
「あんたのお陰で平和になった。それで、あんたを思ってぼうっとしていた。ある日。オンナが来た。あんたには能力がある。そして、万華鏡が今でも好きだ。間違っていたら、引っぱたいていい、って言われた。ひっぱたかなかった。止揚は。あんたを助ける気はあるかって言われた。あんたに抱かれれば、能力を引き出せるって言った。抱いて。貞操は守ってきた。」
「今の国のトップは、何て名前だ?」
「え?」
「それと、スカートの下にナイフなんか持たない子だったけどな。」
そのオンナは、スカートの下からナイフを2本出して俺を刺そうとした。
そのオンナの後ろから両手を押える者がいた。
ミミーだった。
「押し入れ窮屈だから出てきた。」
俺は、ナイフをオンナから取って、畳に刺した。
そして、オンナを跳ばした。どこかへ。
「会いたかった、オジサン。半分は、あのオンナの言う通り。でも、仕事の前に抱いてなんて言わない。仕事の『後』で抱いて。」
やれやれ。コレで6人目か。
「仕事を聞こうか。」
「新しく決まった宗理が、睡眠不足。虐めたいヤツばかりだから。」
「過労死作戦か。じゃ、裏をかこう。あ、女性宗理?」
「オジサン、宗理は抱いちゃダメ、絶対!!」
「念の為聞いたんだ。他の次元じゃ悪政から変わった宗理は女性の場合が多いんだ。男性もいるにかいたが。」
午前3時。宗理官邸。宗理私邸から出勤した新宗理花房詠子は、監房長官から「仮眠して下さい。書類はもう届いています。今までと違って。」と言われた。
宗理は崩れ落ちるようにソファーで眠った。
翌日。議事堂。宗理と野党の質疑応答が始まった。
宗理は、さわやかな顔で全てテキパキと応答し、速やかに終った。
「早期提出にご協力頂き、ありがとうございました。助かります。」
議事堂の廊下。「なんで遅らせなかったんだ。約束が違うじゃないか?」
ミミーは、そっと植え込みにマイクを置いた。
街頭スクリーンに声が流れた。
「この声、能美元総理じゃないのか?」
「ああ。特徴があるからな。誰かマイク仕込んで生中継か。オールドメディアはなんて放送するのかな?」
「そっくりさん、って言うんじゃない?それにしても早かったなあ。15分だぜ。いつも4時間かかっているのに。」
「中身がないからじゃない?_」と俺が言うと、「オジサン、いい事言うねえ。SNSでも生中継始まったぞ。」
あるホテルの一室。
「ホントに止揚がそう言ったのか。側室になれって。」
「仕事の前、とは言わなかったけどね。オジサン、私じゃダメ?貞操守ってきたのもホントだよ。能力はESP検査で分かった。でも、沈めてよ。」
セーターとスカートの下は『素肌』だった。
やれやれ、『側室』と仲間がまた増えた。
翌朝。間が覚めると、置き手紙があった。
「お先に任務に行きます。心の旦那様。」
心の旦那様?そう言えば、睦言で・・・。
実は、俺は感謝していた。局長、局次長の計らいに。
恐らくは、『ねやのあいて』だけでなく、エージェントをかき集めているのだろう。
それだけ、敵が強大ということだ。
さあ、跳ぶぞ。
―完―