バスルームから、見知らぬオンナが出てきた。裸で。いや、バスローブで。
「目覚めたか、五十嵐。相変わらず、『精豪』だな。美味しかったよ。」
「え・・・誰?」
======== この物語はあくまでもフィクションです =========
ここは『就の国』。
俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。俺のことを仲間は、仮の名の「五十嵐」と呼ぶことが多い。
俺には聞こえる。殺してくれ、と。
どこの次元でも聞こえている。
跳んで来たのは・・・ベッドの中。裸だ、俺。
バスルームから、見知らぬオンナが出てきた。裸で。いや、バスローブで。
「目覚めたか、五十嵐。相変わらず、『精豪』だな。美味しかったよ。」
「え・・・誰?」
「覚えてないのか?局長の言った通り、セックスするとパートナーを忘れることがあるって。まあ、2回目だから覚えられないかな。1回目は私はまだしょ・・・。」
俺は、オンナの口を塞いで尋ねた。
「この次元の話をしよう。先乗り、していたんだろう?えと・・・。」
「愛子でいい。この次元では、面白いことが起きている。面白くはないか。他の次元と同じように悪政が続いていた。この次元、『就の国』の国の前のトップは山石だ。そして、辞任後、曹祭選挙が行われていた。その候補者に、前の宗理の岸川もいた。で、岸川が選ばれた。理由は消去法と、山石よりマシかな?という期待だ。」
「消去法?」「病気、不倫、贈収賄、死亡、他。岸川しか残らなかった。辞退した和郷っていう候補者もいたが。」
「ひょっとしたら、マシじゃなかったとか。」
「その通りだ、ダーリン。今夜も可愛がってやる。岸川は山石のバージョンアップ版だった。大陸の隣国の言いなり、同盟国には笑顔を振りまくが、向こうに有利な外交はしない。国有地を売ったり、役に立たない風力発電所を海の中に造る。半島の隣国と海底トンネル造る計画。山石以上に国民に嫌われる政策を次々に展開。岸川の方がマシなんて誰も思わない。山石は出自が大陸の隣国タウタウ国だが、岸川は、半島の隣国ニイダ国だ、岸川の方が外交は上手いから、山石のように外国の敵は目立たない。だが、銭務省の言いなりに税金を増収させるばかり。服、着たか?行くぞ。」
俺達は、銭務省前に跳んだ。
案の定、『岸川辞めろデモ』は行われていた。
愛子の話だと、デモを行っていない自治体は希だという。
ここでも。オールドメディアは隣国の使いが牛耳っていて、この国の政府と結託していいる。
そして、正しい情報は、SNSからチョイスするしかない。
銭務省の中に跳ぶと、『黒幕』に相応しい外国のオンナがいた。
「邪魔をするな、万華鏡。そのオンナは誰だ。」
「側室の一人さ。もてるんだよ、ダーリンは。ただ、お前のような尻の軽そうなオンナは好みじゃない。」
「何をー。」
「聞いたか、ダーリン。」「ああ。短絡的なオンナは好みじゃないな。お前の上の、ハニトラ仕掛けるオンナは、そんなに軽くは無いだろうがな。」
愛子が、そのオンナにバリアを張る徒同時に、俺は『大金庫』から金を開放し、跳ばした。
国内のあちこちから、お札が降ってきた。
警察が来た時は、一枚も残っていなかった。
俺は、半島の隣国ニイダ国との契約書を燃やし、電子ファイルを消滅させ、宗理からの『国家断交』のメッセージを送った。
そして、翌日の記者会見で、岸川は病気を理由に退陣表明をした。
病院で岸川が目覚めた時、退陣表明は終っていた。
「今まで、お疲れ様でした。」と、岸川と一緒にテレビを観ていた看護師が言った。
愛子だった。
廊下で待っていた俺に愛子は、言った。
「今度会った時は、思い出すまで、体中の『液』を絞り出してやる。覚悟をしておけ。」
愛子は、腕時計が光り出し、消えた。
思い出した。教授のいる、詰まり、局長のいる『水の国』だ。越後ミチル先生のクリニックの看護師だ。
何てことだ。いつ関係が?・・・腕時計が光った。
俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。
岸川は、政府役人の作った原稿は、正しく読む。
だから、誰もが『辞任』を認めた。
さ、跳ぶぞ。
―完―