異次元の殺し屋   作:クライングフリーマン

144 / 150
跳んで来たのは・・・ベッドの中。
しかも、『事を終えた後』だったようだ。
「うふふ。管理官と局長の言った通りだった。


144.【死命(Doom)】

 

======== この物語はあくまでもフィクションです =========

ここは、『決の国』

俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。俺のことを仲間は、仮の名の「五十嵐」と呼ぶことが多い。

 

俺には聞こえる。殺してくれ、と。

どこの次元でも聞こえている。

 

跳んで来たのは・・・ベッドの中。

しかも、『事を終えた後』だったようだ。

「うふふ。管理官と局長の言った通りだった。オジサン、私は、『徒の国』の良子。予備校生・・・止めたけどね。オジサンは、愛のチカラで能力が目覚めていく。で、パートナーは、オジサンの能力で自分の能力が目覚める。私は、レイプされていないよ。自分から志願して抱かれたんだ。オジサンのパートナーの一人になることで、『次元世界を救う女戦士』になるために。実はオジサン、タイプだったんだ。だから引き受けた。側室でも妾でもいいんだ。オジサンと運命を共にするなら。激しく交わったこと、一時的に忘れる体質って管理官は言ってたけど、忘れさせられてると思う。ねえ、嘘でも台詞でもいい。『愛してる』って言って。」

「あ、愛してる。」

「よし、じゃ、案内する。その前に勝負服だな。」

良子は、下着から上着まで、俺に選ばせた。

「念の為に聞くけど、この衣類は君のもの?」

「な訳ない。本当の衣類は『徒の国』にある。本部が送ったに決まってるじゃん。」

「・・・そうか。」

俺は、異民族探知機を思い出した。ミミーが持って移動する訳もない。

着替えた良子は、図書館に向かった。

自習室の一室に、新聞の縮刷版を持ってきた良子は解説した。

「この次元の国、『決の国』でも、悪政が終り、新政権が誕生した。神林って人で、元々は隣国派だったけど、国民の声に目覚めた。これ以上隣国の好き放題にさせていくと、属国にされてしまう。就任して一番先にやったことは、隣国人と外国人の区別。今まで、巧みに使い分けてきたけど、有るときは隣国人、有るときは外国人の使い分けが国民を混乱させている、と。」

「すると、大使館の大使が暴言を吐いた。『殺してやるぞ』と。他の次元でも似た様なことがあった。どの次元でも、隣国との交易を仕切り直そうとすると邪魔が入るな。詰まり、どの隣国も利用されているのか。その次元だけに限れば、隣国を崇拝しているハニトラの者達が国を壊そうとしている。だが、次元を越えて俯瞰して見れば、両国を操っているモノがいて、そのバランスを崩させまい、と刺客を送り込んでくる。そういうことか。」

「成程。私の愛するオジサンはやはり色んな能力に長けている。タダのスケベじゃない。」

「良子。それ、褒めてる?けなしてる?」

「褒めてる。良い子、良い子。」と、と良子は俺の頭を撫でた。

「で、どうする?」「大使や隣国に何言っても、聞く耳持たず、だろう。まずは、国のトップ、宗理に会おう。」

 

宗理官邸。宗理執務室。

話を聞いた宗理は笑い出した。

「何と荒唐無稽な。」すぐに、SPが来て、俺達は逮捕連行された。

護送されていく途中、俺はテレパシーで良子に囁いた。

「俺にしがみつけ。」

 

再び、宗理官邸。宗理執務室。

宗理は、縛られた副宗理、監房長官、鎧武大臣の前で拳銃を突きつけられていた。

俺達が現れると、あのオンナがいた。

「また、違うオンナか。持てるのか、万華鏡。」

「ああ、今朝もヒイヒイ言わせてたよ。お前もヒイヒイ言いたいか?」

何人ものSPが外にやったきた。

 

「100メートル先に図書館があり、そこの広場は広い。決着をつけるなら、そこはどうだ。」

「2対1か。」「いや、彼女は留守番だ。」

「そうか。30分経って戻らなかったら、お前のパパは、あの世行きだ。」

 

俺とオンナは、図書館前の広場で闘った。

オンナが撃った弾は、どこかへ行った。その瞬間、俺は背後からオンナを刺した。

「見事だ、万華鏡。」

「逝く前に1つ教えてやる。お前は組織に利用された。だが、その組織も何者かに利用された。お前は運が悪かっただけだ。」

「私も1つ言っておこう。お前はタイプだ。生まれ変わったら、抱いてくれ。」

返事を待たず、オンナは逝った。

宗理官邸。宗理官邸。宗理執務室。

要人は全員無事だった。

良子が縛られそうになるのを、宗理が止めていた。

「万華鏡さん。ありがとう。何も知らず失礼なことを。」

「いや、慣れてますから。この国のことはお任せします。刺客は・・・あの世に送りました。別の次元ではなく。」

良子の腕時計が光り出した。

俺のも光り出した。

「では・・・。」

俺達は、見送られ、消えた・・・いや、跳んだ。次の任地へ。

 

俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。

あの刺客のオンナの名前は聞きそびれたが、まあいい。

生まれ変わるとは限らないのだから。

 

 

―完―

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。