しかも、『事を終えた後』だったようだ。
「うふふ。管理官と局長の言った通りだった。
======== この物語はあくまでもフィクションです =========
ここは、『決の国』
俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。俺のことを仲間は、仮の名の「五十嵐」と呼ぶことが多い。
俺には聞こえる。殺してくれ、と。
どこの次元でも聞こえている。
跳んで来たのは・・・ベッドの中。
しかも、『事を終えた後』だったようだ。
「うふふ。管理官と局長の言った通りだった。オジサン、私は、『徒の国』の良子。予備校生・・・止めたけどね。オジサンは、愛のチカラで能力が目覚めていく。で、パートナーは、オジサンの能力で自分の能力が目覚める。私は、レイプされていないよ。自分から志願して抱かれたんだ。オジサンのパートナーの一人になることで、『次元世界を救う女戦士』になるために。実はオジサン、タイプだったんだ。だから引き受けた。側室でも妾でもいいんだ。オジサンと運命を共にするなら。激しく交わったこと、一時的に忘れる体質って管理官は言ってたけど、忘れさせられてると思う。ねえ、嘘でも台詞でもいい。『愛してる』って言って。」
「あ、愛してる。」
「よし、じゃ、案内する。その前に勝負服だな。」
良子は、下着から上着まで、俺に選ばせた。
「念の為に聞くけど、この衣類は君のもの?」
「な訳ない。本当の衣類は『徒の国』にある。本部が送ったに決まってるじゃん。」
「・・・そうか。」
俺は、異民族探知機を思い出した。ミミーが持って移動する訳もない。
着替えた良子は、図書館に向かった。
自習室の一室に、新聞の縮刷版を持ってきた良子は解説した。
「この次元の国、『決の国』でも、悪政が終り、新政権が誕生した。神林って人で、元々は隣国派だったけど、国民の声に目覚めた。これ以上隣国の好き放題にさせていくと、属国にされてしまう。就任して一番先にやったことは、隣国人と外国人の区別。今まで、巧みに使い分けてきたけど、有るときは隣国人、有るときは外国人の使い分けが国民を混乱させている、と。」
「すると、大使館の大使が暴言を吐いた。『殺してやるぞ』と。他の次元でも似た様なことがあった。どの次元でも、隣国との交易を仕切り直そうとすると邪魔が入るな。詰まり、どの隣国も利用されているのか。その次元だけに限れば、隣国を崇拝しているハニトラの者達が国を壊そうとしている。だが、次元を越えて俯瞰して見れば、両国を操っているモノがいて、そのバランスを崩させまい、と刺客を送り込んでくる。そういうことか。」
「成程。私の愛するオジサンはやはり色んな能力に長けている。タダのスケベじゃない。」
「良子。それ、褒めてる?けなしてる?」
「褒めてる。良い子、良い子。」と、と良子は俺の頭を撫でた。
「で、どうする?」「大使や隣国に何言っても、聞く耳持たず、だろう。まずは、国のトップ、宗理に会おう。」
宗理官邸。宗理執務室。
話を聞いた宗理は笑い出した。
「何と荒唐無稽な。」すぐに、SPが来て、俺達は逮捕連行された。
護送されていく途中、俺はテレパシーで良子に囁いた。
「俺にしがみつけ。」
再び、宗理官邸。宗理執務室。
宗理は、縛られた副宗理、監房長官、鎧武大臣の前で拳銃を突きつけられていた。
俺達が現れると、あのオンナがいた。
「また、違うオンナか。持てるのか、万華鏡。」
「ああ、今朝もヒイヒイ言わせてたよ。お前もヒイヒイ言いたいか?」
何人ものSPが外にやったきた。
「100メートル先に図書館があり、そこの広場は広い。決着をつけるなら、そこはどうだ。」
「2対1か。」「いや、彼女は留守番だ。」
「そうか。30分経って戻らなかったら、お前のパパは、あの世行きだ。」
俺とオンナは、図書館前の広場で闘った。
オンナが撃った弾は、どこかへ行った。その瞬間、俺は背後からオンナを刺した。
「見事だ、万華鏡。」
「逝く前に1つ教えてやる。お前は組織に利用された。だが、その組織も何者かに利用された。お前は運が悪かっただけだ。」
「私も1つ言っておこう。お前はタイプだ。生まれ変わったら、抱いてくれ。」
返事を待たず、オンナは逝った。
宗理官邸。宗理官邸。宗理執務室。
要人は全員無事だった。
良子が縛られそうになるのを、宗理が止めていた。
「万華鏡さん。ありがとう。何も知らず失礼なことを。」
「いや、慣れてますから。この国のことはお任せします。刺客は・・・あの世に送りました。別の次元ではなく。」
良子の腕時計が光り出した。
俺のも光り出した。
「では・・・。」
俺達は、見送られ、消えた・・・いや、跳んだ。次の任地へ。
俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。
あの刺客のオンナの名前は聞きそびれたが、まあいい。
生まれ変わるとは限らないのだから。
―完―