「そうか。特別な技術なしで越冬隊に行っていたのなら、再就職は厳しいよな。今の世の中、何らかの資格あってもなかなか仕事にありつけないものな。この先に深夜までやってる喫茶店があるんだ。珍しいだろ?・・・って分かんないか。付き合わない?」
「はい。」
======== この物語はあくまでもフィクションです =========
ここは、『里の国』。
俺の名は、「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。
俺には聞こえる。殺してくれ、と。
どこの次元でも聞こえている。
跳んで来たのは、ラーメン屋。
何故か、俺の目の前に隣のオヤジのと同じラーメンが運ばれて来た。
俺が驚いていると、「奢ってやるよ。アンタ、失業中なんだろ?」と、オヤジは言った。
通じるかどうかは運次第だ。南極ぼけの話をした。
「そうか。特別な技術なしで越冬隊に行っていたのなら、再就職は厳しいよな。今の世の中、何らかの資格あってもなかなか仕事にありつけないものな。この先に深夜までやってる喫茶店があるんだ。珍しいだろ?・・・って分かんないか。付き合わない?」
「はい。」
ラーメン屋で満腹になったせいか、オヤジは饒舌だった。フリーの記者だから定年はないが、60歳になったのを機に引退するらしい。
「会社勤めで年功序列、永久就職は大きな新聞社くらい。ま、どの産業も厳しいよ。『人手不足』なんて、言い訳でしかない。今度、外国人を、いや、隣国人を5000万人を入れるって言いながら、好待遇で働かせる。今以上にだ。働いた賃金、払ってもいない年金、払ってもいない健康保険、生活費用保護申請したら、外国人というだけで優先。もう半分以上の国民は諦めている、国民には『買物税』っていう税金を強要していながら、外国人はパス。何かあって、警察呼んでも警察官は外国語話せない。裁判で変な判決下りたと思ったら、裁判官が外国人。無茶苦茶の政治やってる総進大尽は、選挙で負けようがなんだろうが責任を持たない。『嘘つきは政治家の始まり』の見本みたいな人。あの人と我絵夢大尽の、『ハニトラ整形』は酷いよ。」
「何です?『ハニトラ整形』って?」
「『掌返し』さ。数回、隣国狐国に行って、ハニトラにかかって主張が180度変わった。」
「鯛や平目が舞い踊って、『竜宮城』から帰ってから『玉手箱』開けてしまいましたか。」
「あんた、うまいこと言うね。乙姫様もさぞや別嬪だったろう、って皆言ってる。」
俺は、国の主要ポスト2人が隣国に初めて行った時の年月日をオヤジに教えて貰った。
オヤジの名前は、井下孝三だった。
井下の情報に寄ると、総進大尽石屋樹(いしやしげる)も我絵夢大尽岩尾進(いわおすすむ)は、息子も娘もいる。だが、俺の直感は『世間の常識』から外れた所に真実がある、と言っている。
2人が隣国に行った時間軸に跳び、隣国行きの飛行機に乗った。直接隣国に行くことも可能だが、2人の様子を見たかった。
隣国に着き、食事会が終った後、係がそれぞれを呼びに来た。
2人が行くと、にっこりと笑って出迎えた『於呂姫』は老婆だった。
だが、眼光は鋭かった。
2人は驚いた。自分の娘の「そっくりさん」が紹介されたからだ。
話の後、2人は別々の『閨』に招かれ、それぞれの『そっくりさん』は、『夜の相手』をした。
隠しカメラだらけの部屋だった。
オマケに、いつの間にか、彼らの『ケータイ』には、『交わり』の写真や映像が入っていた。
翌朝。『於呂姫』は、「ご自分の家族と交わった気分はどうかしら?彼女達は、間違いなく貴方たちの子供を産むわ。この国に忠誠を誓う書類に署名しなさい。子供達は、里子として育てます。でも、子供達の母親は、貴方たちの娘だということを忘れずにね。誰?」
「どうされました、於呂姫様。」と、侍従が尋ねた。
「念の為、警備に連絡を。不審人物は首を撥ねなさい。」
現在の時間軸に戻った俺は、井下に教えて貰った、我絵夢大尽岩尾進の私邸に跳んだ。
「誰だ?どこから・・・なんだ、これは?」
「彼らが撮った『睦言』の写真のコピーです。表のデモの連中に配りましょうか?」
「脅しか。幾ら欲しい。」
「貴方の助言で、政権を終了させることです。」
岩尾は拳銃で俺を撃った。
だが、当たったのは、隣国製のタペストリーだった。
俺は信じていなかった。だから、かわすことが出来た。
俺は、その足で、井下の住所に行った。
住所は、井下の頭の中から聞いた。
俺は、全てを話した。
「前にも、ジャーナリストと巡り会ったことがある。本当のジャーナリストかどうかの判断は出来る積もりだ。」
「この写真を、引退記念の特ダネにしろと?」
「アンタ次第だ。あんたらの推測通り、ハニトラだった。だが、タダのハニトラじゃない。あの国は広い。人口も多い。骨格が近い者を『そっくりさん』として選び、尚且つ整形を施した。民族によって違うだろうが、この国ではタブーだと思うが、どうだろう?」
「タブーだからこそ、抗えない罠に嵌めた、ってことか。やってみるよ、殺し屋さん。少なくとも、彼らの味方は1人もいなくなるだろう。『犬〇生にも劣る』と世間は判断する。好き勝手やってきた『政治ごっこ』ギャンブルのツケは大きい。」
俺は頷き、腕時計を弄った。
俺が消える前に、井下は叫んだ。「ありがとうよ、神様!!」
―完―
「『掌返し』さ。数回、隣国狐国に行って、ハニトラにかかって主張が180度変わった。」
「鯛や平目が舞い踊って、『竜宮城』から帰ってから『玉手箱』開けてしまいましたか。」
「あんた、うまいこと言うね。乙姫様もさぞや別嬪だったろう、って皆言ってる。」