精算待ちで人々が整理券を持って、椅子に座っている。
5歳児くらいだろうか?親子連れの隣に座った。
======== この物語はあくまでもフィクションです =========
ここは、『巡の国』。
俺の名は、「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。
俺には聞こえる。殺してくれ、と。
どこの次元でも聞こえている。
跳んで来たのは・・・病院のロビー。
精算待ちで人々が整理券を持って、椅子に座っている。
5歳児くらいだろうか?親子連れの隣に座った。
子供が俺の顔を撫でに来る。
恐れを知らない時代だ。
「済みません。」と、母親が窘めても平気な顔をしている。
「いいえ。坊やは幾つかな?」「女の子です。幼いでしょう?来年、小学校なんです。」
「そうですか。姪と同じだ。暫くあってないなあ。」
「ご親戚、遠いんですか?」「いや・・・。」
南極ぼけをした。
「それはご苦労様でした。国内では、変な内国層理代臣の為に混乱してね。やっと辞めて、次の層理決める選挙するらしいです。」
「変な?」「80年以上前の戦争は、この国の責任だから、末代まで世界中に国民みんなが謝るべきだ、って言い出して。頭おかしいんですよ。『層理辞めろ』デモなんて前代未聞のデモ、それだけでも世界の笑いものです。移民、どんどん入れるし。」
「外国人優遇政策、ですか。なんで、そんなことするんだろう?」
「さあ。でも、辞めて良かった。」
どうやら、この国では最悪の状態にはならなかったようだ。
だが・・・。
そうだ、教授に相談しよう。
俺は、『水の国』に腕時計を触り念じることで跳んだ。
『占い師の館』に研究所を持つ科学者平井伊都子教授は、歓迎してくれた。
「お帰り。里見亘(さとみわたる)君。さあ、聞かせて貰おうか、君の冒険譚を。」
ダージリンを飲みながら聞いていた教授は、そこも次期層理候補が危ないね。政党与党が国のトップだから、分けて言わないんだね。総裁層理とか。とにかく、次期層理が決まっていないと、次に進まないよ。次元の『接点』の話は面白いね。また、おいで。」
俺は頷くと、『巡の国』に戻った。
病院に着いたが、あの親子は、いなかった。
待合ロビーのテレビを観て驚いた。
次期候補は、全員食中毒にかかった、と報じていたからだ。
俺は、党本部に跳んだ。誰も俺に気を止めない。
俺は、党員の一人から入院先を聞き出し、跳んだ。
俺のカンは正しかった。
三カ所に時限爆弾が仕掛けられていた。
俺は、誰にも言わず処理しようとしたら、拳銃で撃たれた。
病院から少し離れた海で水煙が上がった。
俺が爆発物と、犯人を『跳ばし』たからだ。
ともかく、実行犯は死んだ。
病院の中を探ると、そこに真犯人がいた。
党の選挙対策委員長と「前層理」だった。
「層理辞めろ!」と俺が言うと、2人は振り返った。
SNSで、2人の会話が流れた。
『殺せ』と言う、特徴のある声は、世界中に流れた。
俺は、躊躇しなかった。
やはり、葬るべきモノはいるのだ。
俺の名は、「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。
さ、行こう。次の世界へ。
―完―