その部屋は、玄関のすぐ側だった。
電話を終えた、主人は、どこからか『さすまた』を持って来て、俺の首に突きつけた。
「どうやって、三重カギを外して入った?」
格好からして、小説家に違い無い、と俺は思った。
======== この物語はあくまでもフィクションです =========
ここは、『走の国』。
俺の名は、「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。
俺には聞こえる。殺してくれ、と。
どこの次元でも聞こえている。
跳んで来たのは・・・茶の間だった。
その部屋は、玄関のすぐ側だった。
電話を終えた、主人は、どこからか『さすまた』を持って来て、俺の首に突きつけた。
「どうやって、三重カギを外して入った?」
格好からして、小説家に違い無い、と俺は思った。
「先生は・・・小説家・・・ですよね。」
「だから、どうした?」
俺は、簡略に全てを話した。
「面白い。証拠を見せてくれれば全てを信じよう。」
俺は、突きつけられた、さすまたを抜けることなく、廊下に移動した。
「仮名でいい。名前は?」
「えと。桂栄太。」
「センスのない仮名だ。紅茶は嫌いか?」「いえ。」
「リビングで待ってろ。」
15分もすると、紅茶と茶菓子を持って、小説家先生は現れた。
「万一、君の話が全部出鱈目でも、いいネタになった。出鱈目でないことはテレポーテーションで判明した。で、君が渡り歩いた次元は、どれも、国のトップが暴走して、外国人を移民して、国を隣国に売った、あるいは売ろうとした。最後の、消えた乙姫は気に掛かるが、まあ、置いておこう。この国『走の国』でも前の統治大尽が無茶やった挙げ句、任期が来て、次の党代選挙を行っている。党代とは、党の代表だ。暢気なものだ。もう、隣国が空襲してきてもおかしくないのに。で、私も党に入っている。怒鳴る声聞いただろ?」「はい。」
「候補者Aか候補者Bにしろ、と言い含めに電話してきた。前党代がな。『そんなことだから、辞めろデモ起こされたんだ。分かってないのか!!』って言ってやった。」
「違反ですね。民主主義じゃあない。」
「その通りだ、隣国におもねているヤツになんか投票出来るか。やつら、またやらかすぞ。おい、桂。お前の出番だ。売国奴への投票結果は出すな。まあ、まともなヤツは、あんな奴らに入れはしないが・・・。」
「投票の不正、ですね。そういう次元の世界もありました。」
1週間後。党代選挙の結果、大方の予定通り、候補者Eが当選し、新党代になり、国のトップになる予定だ。
ところが、知立候補の応援者達が「不正疑惑」を言いだし、メディアが騒ぎ立てた。
そして、『辞任デモ』が起った。
党員の9割、党議員の3分の2を獲得したにも拘わらず、だ。
1ヶ月の間、新党代は3回、命を狙われた。
もう、なりふり構っていられないか。
俺は守る一方、『襲撃会議』をSNSで流した。
『反対側の隣国』から、大勢のSPや諜報部員が守りに来た。
俺は、小説家の先生に会いに行った。
「俺は、何度も暗殺を見て来ている。新党代がまだ狙われるようなら、呼んでください。念じるだけでいいんです。」
「やっぱり、アンタは『神の使い』だ。その時は呼ぶよ。」
さ。跳ぶぞ。
俺の名は、「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。
まともでないヤツは、どこまで行ってもまともじゃない。
前党代は、国家協力交際連盟の儀式の最後に、『飛び入り演説』したらしい。
『個人の感想』を言う為に。
だから、嫌われたのだ。
―完―