方々から、長蛇の列。プラカードに『石下辞めろ』と書いてある。
どうやら、この次元の国のトップ国家元首は、石下という名前のようだ。
四方から近づいて来たデモだったが、いきなり大型のオスプレイが飛来して、下方に銃撃した。
======== この物語はあくまでもフィクションです =========
ここは、『平の国』。
俺の名は、「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。
俺には聞こえる。殺してくれ、と。
どこの次元でも聞こえている。
跳んで来たのは・・・国会似疑堂前。
方々から、長蛇の列。プラカードに『石下辞めろ』と書いてある。
どうやら、この次元の国のトップ国家元首は、石下という名前のようだ。
四方から近づいて来たデモだったが、いきなり大型のオスプレイが飛来して、下方に銃撃した。
俺も油断していたから、左腕をかすった。
だが、行軍は止まらない。怒りが前進しか選ばないのだ。
やむを得ない。俺は、1キロ四方に『ホワイトホール』を作った。
デモ隊を逃がした先は、大皇居だった。
また、オスプレイが飛来し、大皇居を襲撃してきた。
国内救助隊がやってきて、オスプレイを追い払った。
皇居隊も応戦の隊形を取ったが、オスプレイは去って行った。
「今度は、空軍がやってくるな。」交通整理をしていたらしい警察官が俺に囁いた。
「私の声が届いたのかな?あんた、今魔法を使っただろう?」
階級章から見ると、警部補クラスか。
俺は思いきって、全てを話した。
「分かった。じゃあ、この国の情報を教えてやろう。隣国氷の国は、国のトップ石下に皇室・大皇居を明け渡せと言ってきた。今まで『骨の髄』まで隣国に心酔・言いなりになってきた石下は、『何とか交渉する』とか甘いことを言っている。もう移民とか増税に怒っている場合じゃない。皇室は。皇室だけは守らなければならない。国民も国内救助隊も警察も政府を見限った。それが、さっきの状況だ。他の国は、この『有事』を固唾を呑んで見守っている。国内に送り込まれた隣国以外の外国人は、知らない振りをしている。隣国は、『民族総員動員法』で、国内の隣国『氷の国』人を兵士として『蜂起』させた。有識者や、外国のインフルエンサーが危惧した通りになった。『金の亡者』となった政治家達は、国民を減らし、重税を課し、報道規制をし、奴隷化しようした。隣国の言いなりに。でも、やり過ぎた。憤怒のエネルギーは、政治家にも隣国にも、牙を剝いた。負けることを厭わない、もうそれだけで戦士だ。ここは、私達が文字通り死守する。あんたは、あんたの死命を全うしてくれ。」彼は、直立不動で敬礼した。
「了解した。」俺も敬礼を返し、跳んだ。
「刑事さん。今の人は?」「神の使い、さ。」
デモ隊の皆は、両手を合せ、目を閉じた。
国会似疑堂内。特別会議室。
国家元首石下の前に立った俺は、平手打ちをした。
「命が惜しければ、トイレにでも行く振りをして逃げろ。調印はするな。」
石下は頬を押えながら笑った。「調印しない訳にはいかない。『母国』の為にな。もうバカを演じるのは飽きたよ。」
俺は視線を感じて、部屋の隅を見た。
一瞬だが、俺の目は、あのオンナを捕えた。
俺は、躊躇なく、書類を消した。
紙の書類も電子ファイルも。
そして、隣国の者も。
石下を見た。
天井を見て、仰向けに寝ている。
シャツを引き裂いた。
臓器が無かった。やはり、人形だったか。
時限爆弾があった。
俺は、近くの公園に跳んだ。
いよいよ、敵は姿を隠さなくなってきたか。
どこかで俺は見張られているのか?
俺は、腕時計を弄って、時間軸を80年前戦争の頃に跳んだ。
見付けた。あのオンナだ。
こちらに気づく前に、時間軸と場所を変え、跳び続けた。
最後に大皇居に跳んだ。
俺は、彼に別れを告げた。
「感謝します。」短く言って、彼はまた敬礼をした。
俺は、浅く頷くと、次の世界に跳んだ。
俺の名は、「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。
―完―