会館の外には、デモ。プラカードには、『米済を選んだ責任を取れ!!』と書いている。
======== この物語はあくまでもフィクションです =========
ここは、『裂の国』。
俺の名は、「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。
俺には聞こえる。殺してくれ、と。
どこの次元でも聞こえている。
跳んで来たのは・・・議員会館。SP特別控え室。
会館の外には、デモ。プラカードには、『米済を選んだ責任を取れ!!』と書いている。
今までの次元のパターンから考えて、どうやら国のトップとなるべく党のトップに選ばれたのが、米済候補らしい。そして、「党員票よりも議員票を優先」という「悪しき伝統」の下、無理矢理、この候補を総身大臣にしたらしい。詰まり、『隣国に国と魂を売る役目』の男だ。
素早く、自分のネームプレートを見た。五十嵐隼と書いてある。恐らく任務中は外すのだろう。しかし、本物の五十嵐は?俺はいつ入れ替わった??
要人警護の分担表が配られた。
俺の担当は、天城という爺さんか。80歳?
お迎え来てもおかしくはないが・・・。
SPは2人1組が原則だ。以前亡くなった、元の世界のトップは、2人1組じゃなくて、問題になった。俺の相方は、隊長の迫水だ。
任務に就いて、1時間後。天城は暴漢3人組に襲われた。
俺と隊長は、難なく、取り押さえた。
連行される連中を見送った天城は、「配置換えしたのかね?迫水君。結団式にはいなかったよね?」
俺が返事に窮すると、「五十嵐はピンチヒッターです。五十嵐の兄は腹膜炎で入院しました。」と応えた。
「成程。SPも人の子か。これからもよろしく頼むよ。なあに、1ヶ月もすれば落ち着くよ。」
クルマに戻った俺は、迫水に問いかけようとしたが、迫水は指を唇に当てた。
盗聴?
俺は、声に出さずに迫水に問うた。
迫水は頷き、「まずは1日目は成功だ。明日も頼むよ。双子の君がいて助かった。書類を作り直す手間が省けた。」と言ったので、「明日もよろしくお願いいたします。」と俺は応えた。
翌朝。訃報が駆け巡った。
天城と同期の二階堂が暴漢に襲われ、即死、同じく同期の柳生が即死。
自宅待機を命じられたのに、自宅で襲われた。
移動すると、却って危険だ。議員宿舎では守り切れない。
結局、迫水の提案で議員会館に高齢者議員は集められた。
あっという間にバリケードが出来て、特別控え室は密室になった。
「さあ、どうする、万華鏡。全員、見殺しにするか。」
「アンタの名前、まだ聞いてなかったな、迫水じゃないよね、それは入れ替わった後の名前だ。」
「知る必要はない。」「乙姫様の部下か?」
俺は、部屋の隅に銃を投げた。そして、腕時計を弄った。
俺は天城に言った。「ここは、代表選挙前の時間だ。今ならやり直せる。下手な考えを起こすと、俺は容赦しない。尤も、あいつらも容赦しない。脳みそにまだ余力があるなら、考え直せ。」
天城はナイフを取り出した。
俺は、跳んだ。天城が無数のナイフで刺し殺される「断末魔」の声を聞きながら。
敵は、正体を現わし始めたようだ。
俺の名は、「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。
やってやるさ、トコトンな。
しかし、政治家ってヤツは、「金持ちでバカ」が必須条件なのか?
―完―
※今回で「第一部終了」として。次回から「第二部」をスタートさせます。
第二部は、不定期投稿となります。
ご了解下さい。
クライングフリーマン