久しぶりだな。エントランスで、この新聞社の記者になるのは、無理があるなあ、と思っていたら、大勢のNeoTuberが押しかけてきていた。
======== この物語はあくまでもフィクションです =========
ここは、『聞の国』。
俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。
俺には聞こえる。殺してくれ、と。
どこの次元でも聞こえている。
跳んで来たのは・・・ある新聞社。
久しぶりだな。エントランスで、この新聞社の記者になるのは、無理があるなあ、と思っていたら、大勢のNeoTuberが押しかけてきていた。
何食わぬ顔で、俺は、彼らに紛れ込んだ。
エントランスで、急遽『他のメディアの記者会見』が行われた。
「絶対支持率下げてやるって聞こえますけどね、日本語で。」
「それは、言葉のアヤで・・・雑談中ですし・・・カメラマンらしいので・・・。」
「葬祭の記者会見の前の準備段階で、カメラマンは、カメラの位置調整とかしないで雑談していたんですか?」
「新葬祭が、蛙桃次郎候補で無かったことが、そんなに悔しいんですか?桃次郎候補が新葬祭になったら、操り人形に出来たのに、って思っておられるんですか?」
「そんなに恐いんですか?電波オークションが。普通の人間だったら、『そこはよしなに』って言うところが、『絶対支持率下げてやる』ですか?イミグレ党の支持率ですか?新葬祭の支持率ですか?いずれにせよ、『支持率は自分らで決めるんだ』ってことを自ら告白したようなものですが・・・。」
「今、謝辞文を書いていますので・・・。」
「直接、謝るべきでしょう、先ず。新総裁にも謝り、国民に『出鱈目支持率』を報道していたことを謝るべきでしょう。党に文章で謝ってもファイリオングして終わりでしょうが。」
どうやら、『名うて』のNeoTuberらしい。NeoTuberとは、この次元の世界のSNSらしい事は、「頭を読んで」解った。
この世界でも、TVは新聞社の1部門になっているらしい。
連携・連動しているから、『報道の不自由』とやらで、都合のいいニュースのみを扱う。
都合の良い、とは、自分達にとってだろう。
翌日、その新聞社「自自通信簿」から各社とイミグレ党にFAXが送られた。
FAXを「紙切れ」などと揶揄する人間は大間違いだ。
機種にもよるが、その会社のサーバー経由でFAXに送られた文章は、先ずFAXのメモリーに記録され、その後でプリントする。詰まり、デジタルデータを送ってからプリントするのだ。「ピーガー」という音は、わざと変更しない。
悪辣な人間は、この仕組みを「悪用」する。ともあれ、「形式的な謝罪文は、カメラマンの『独り言』で、『厳重注意』という「重い罰」は給料に影響しない。
かつて、TV局の人間が法律を犯して住居不法侵入した時、「我々は、あなた方とは違うんです」と息巻き、当人は下請けのバイトという『事実の捏造』をしたことがある。
ん?なんで俺は覚えているんだ?
「私が今、しゃべったんだよ、お前さんの頭の中で。」
気が付くと、俺はベッドの中にいた。
隣は・・・清久止揚だ。
止揚は、俺の手を自分の股間に当てた。
「忘れたんだな、やっぱり、恋女房を。」
「え?街頭演説・・・。」
「あれから5つトシ食った。加賀見止揚はな。ある日、夫の助っ人にならないかってスカウトが来た。喜んで来たよ。」
俺は着替えた。
止揚も着替えた。
打ち合せなく、跳んだ。
跳んだ先は、新聞社「自自通信簿」だ。
案の定、送られて来た調査会社からのデータを弄っている。
「違う『率』を下げてやるよ。」
新聞社から各新聞社にデータが送られた。
新聞社「自自通信簿」は、最初は「互助組合」だったが、「元請け新聞社」にのしあがり、各新聞社は自社の取材は『記者会見』だけだった。
だから、大きなニュースは『金〇郎飴』になる。自自通信簿のコピーで済ませ、自社の手直しをしないからだ。
SNSで、「ビフォーアフター」の支持率が流れた。
自自通信簿社の株価は暴落した。
そして、自社内での『リストラ会議』が始まった。
かのカメラマンは、時間を遡って『依願退職』した形になった。
給料はでたが、ボーナス・退職金は出なかった。
自自通信簿社のデータをハッキングした俺と止揚だったが、止揚は俺を抱きしめて、こう言った。「浮気はしてもいい。アンタは男前だからな。でも、第一夫人は私だ。」と言って消えた。
いや、跳んだのだ。どこかへ。
俺も、どこかから呼ばれたようだ。
俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。
次の次元世界は、どんなかな?
―完―