異次元の殺し屋   作:クライングフリーマン

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跳んで来たのは・・・ある政治家の公邸。
公邸は、『執務を行う「官邸」』とは別に、国のトップが『待機している「私邸」』だ。
自宅とは違い、公務の為に住む別荘だ。



99.【駄々っ子(spoiled child)】

 

======== この物語はあくまでもフィクションです =========

ここは、『味の国』。

俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。

 

俺には聞こえる。殺してくれ、と。

どこの次元でも聞こえている。

 

跳んで来たのは・・・ある政治家の公邸。

公邸は、『執務を行う「官邸」』とは別に、国のトップが『待機している「私邸」』だ。

自宅とは違い、公務の為に住む別荘だ。

当然、国のトップが替われば、住人も交替する。

「ここは私の家だ!と主張して、「馬鹿者!!」と怒鳴られている男がいる。

今まで多くの次元の世界を見て来た俺は、すぐに彼らの頭の中を読んだ。

その部屋には何故か、初代国のトップ宗理の銅像がある。

打って付けの隠れ場所だ。

怒っている方は、宗理経験者で、新宗理の後見人の赤穂同人だ。

怒られているのは、前宗理の今場しずくだ。

「いいですよ、赤穂さん。正式な宗理は明日からですから、今夜は、ここで『総括』の時間を楽しんで頂ければいいです。私は、官邸に戻ります。」

「自宅やホテルではなく、かね?」

赤穂は尋ねた。

「自宅は郊外です。どの道、公務の準備があります。官邸にも仮眠室はあります。」

 

赤穂と、新宗理間一(まいち)佐津絵は、秘書を連れて出て行った。

今場は、時間を置いて、色んなものを公邸に『セッティング』して行った。

諦めの悪い、で有名な今場とは、明らかに違う。

俺は、1時間後の時間軸に跳んだ。

成程。『時間設定』から推測すると、『儀式』が終わり、新しい内郭の組織作りをして、『帰宅』する時間を見計らったか。

 

宗理官邸。その帰宅時間。

秘書達が退室した執務室に俺は現れた。

唐突だが、新宗理間一は、全てを受け入れた。

秘書が入って来て、SPを呼ぼうとしたが、間一は押しとどめた。

「古い知り合いの、いが・・・伊賀さん。今夜はホテルで語らうことにするわ。すぐにホテルの部屋を用意して頂戴。」

秘書は一礼して出て行った。

「失礼。ちょっと確認に行って来ます。」

秘書の先周りをした俺は、秘書のスマホを取り上げ、『圏外』にした。

そして、本物の秘書の居る場所に跳び、偽物を閉じ込めて、間一の所へ戻った。

「SPは眠らされていましたが、本物のようです。秘書さんとSPで速やかに移動して下さい。」

秘書やSPが目を丸くしているので、間一は「極秘だけど、『個人SP』なの。急ぎましょう。」

 

翌日。『間一は精力的に動いた末、何者かの公邸爆破で爆死、新しい宗理は?』と新聞の見出しが躍った。

朝イチのテレビ番組でも、同じ内容が報道された。

が、その1時間後。

宗理官邸からリモート記者会見が行われ、新人事が発表された。

そして、前宗理のところへマスコミが殺到した。

前宗理が、巧に爆発物を仕掛ける映像がSNSで流れたからだ。

SNSでは、その後、「何故、オールドメディアは、『新宗理爆死』を報道したのか?」と投稿が拡散され、デモが動き出した。

「新宗理。命を狙ってでも『ないこと』を『あること』にして、捏造して報道するオールドメディアを掃除して下さい。」

 

俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。

本物の今場も『駄々っ子』だが、オールドメディアも『駄々っ子』らしい。

これじゃあ、『ジャーナリスト』じゃなく『ジャーマリスト』だ。

この際、『心中』して貰おう。

今場のそっくりさんの映像は、繰り返し流された。『ニューメディア』で。

 

―完―

 

 

 

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