M.I.S-94 ブルー・グローリオサ・ストラトス 作:INUv3
「次!167番!前へ!」
あぁ…また、哀れなる存在が夢の大地に思いを馳せて
無惨にも適性無しで落選し精神的に爆散していく…
そこら辺で嘆きの壁並に嘆く彼等には同情を隠せんよ…
俺の名前は[楠木・エドワード]だ、よろ
さて、何で、こんな状況になったのかを思い出そう
アレは…そうだ、15年より少し前の事だ
HGUC 1/144の袖付きドライセンを大事に抱えながら
ウキウキにスキップしながら家へと向かう帰り際に
何も知らない無垢な少女が睡眠運転ダンプカーと
熱烈なディープキスをしようとしていた場面に遭遇し
その光景に嫉妬した俺が走り出し少女を突き飛ばし
見事、愛しきダンプカーとの激熱!ディープキスと熱烈なハグを交わした後の事だ
気付いたら俺は刻の世界を見ていた…あぁ、ララァ…
俺にも刻が見えるよ!バブみを感じておギャリたい!
まぁ、それはどうでもいいんだが、白い球体が神だとか
のたうち回りながら言うから、ほ〜ん、神様ならさぁ…
俺の大好きで100回はキスしたいMSに乗らせてよって
おねだりしたら、丘の下!って言って奈落に突き落とされた
…お前は何を言ってんだ?って思うじゃん?俺も思う
でも、事実なんだよ、ポッカリ空いた奈落に突き落とされて
気付いたら、赤ん坊からの再スタートを切ってたって訳!
コレには刻の世界を見たNTの俺でも脳破壊されたもんよ!
まぁ、産まれた場所が何故か皆が大好きなジャパンでなく
大国のアメ公だったから、再スタートから数年間は英語が
全く分からない状態で、貴様は何を言っているんだ?が
常套句なみに使いまくっていたけど、今ではフィーリングで
何とかわかるようになってきたよ、生粋の日本人の俺では
全くわかんねぇんだよ!魂が英語を否定してんだ!
良かった点は両親が日本語が分かる系の米国系白色人種の
お父さんとクッソ美少女(年齢不詳)の日本系黄色人種の
お母さんだった事かな?英語が駄目だってなった両親が
俺に熱心に日本語を覚えさせてくれたから、魂が反応して
大和魂が開花したのか、日本語を訛り無く話せたわ
とまぁ、俺の生い立ちなんざどうでもいいんだ
問題なのは、この世界には機動戦士ガンダムが存在しない事
代わりとして、インフィニット・ストラトスと呼ばれる
パワードスーツの発展型みたいな見た目の癖に
チートか?って性能を誇っているが、何故か女性以外
それも、適性のある子以外が乗れず、コアも467個しかなく
開発者の篠ノ之 束って日本人以外、作れず、その人は
467個のコアを作った後に行方を暗ましたって話だ
そんな欠陥兵器が存在しているからなのか知らんが
インフィニット・ストラトスを題材とした映像作品が
凄まじい量、造られてるんだよね…ガンオタの俺は発狂モンよ
お陰で、記憶の中に存在する機体を何とか思い出しながら
プラ板とプラ棒から作る悲しきフルスクラッチ組として
日々、研鑽を惜しまない生活を続けているよ…
作れたのは、何体かって?この15年でどんどん消えていく
MS達の記憶の中で色濃く残っている、RX-78と
俺の大好きなMS、デルタカイの2機体しか作れんよ
他は手書きで何とか記録して行った中からゆっくりと
3Dプリンターに張り付いて作り続ける毎日を送ろうと
そう思っていたんだ…いたんだが、つい先々週の頃かな?
日本で織斑 一夏って中学3年生の男子学生くんが
どういう理由かは知らないが、ISに搭乗できてしまった
つまりは男性にもIS適性が存在する事が世界中に判明
女性優位性社会の世の中が一日で変化する可能性に
世界中の女性権利団が大慌てしたが、その男の子が
まさかの、織斑千冬というISの競技世界大会である
なれば、女性権利団は即座に沈黙、哀れ女権
まぁ、そんな訳で、世界では日本に続けと
織斑 一夏 君に近い年齢の若い男性対象として
IS適性検査が全世界で行われているが、この数日間
全く芳しくないって言うか、発表0だから誰も居ない?
となれば、織斑 一夏、彼以外に適性を持つ男子は
世界で探しても、全く現れる気配がないって訳よ
これ聞いたら凄まじいよな、世界人口56億人で
男女を単純計算で分けた場合、約1:1って事を考えると
28億人に1人の確率なんだぜ?どんな確率だよ
男がISに乗れたならば人生勝ち組って良く言うけど
こんな確率なら、モルモットとしての人生を送る
悲しき人生が決まるんだぜ?クソわよ
「次!169番!前へ!」
おっと、思考に集中し過ぎたかな?
167番の人は勿論だが案の定168番も駄目
169番の人もダメだし、その次の整理券を持ってる
170番の俺も確定で適性を持っている訳が無い
はぁ、本当に無駄な時間だ…こんなんなら
適性検査なんざ無断欠勤してプラ板から新しい
ガンプラを作り上げる方が有意義な時間を送れる
「適性無しか…落ち込むな、コレも人生よ、次!170番!前へ!」
「おっと…俺か…はぁ、時間の無駄だろ…」
「早くしてくれない?この後、130人以上を対応しないとならないの」
おっふ、凄まじい量の男性が俺の後ろに居るんだ
こりゃ、ご苦労様でご愁傷さまって奴かね?
「OK、お疲れさん、後で日本の最高の発明品である、缶コーヒーでも差し入れでもしに来るさ」
「はぁ、早くISを触ってちょうだい?」
「了解さんっと」
俺の目の前には深緑色の装甲をキチンと搭載しており
大型のウィングスラスターによる高機動性を伺えるが
前面装甲は愚か、大半の装甲が存在していない兵器
ISの中で確か、第2世代だっけかな?その機体
ラファール・リヴァイブと呼ばれるモンが待っていた
俺は、ソイツに面倒だが、右手を差し出していく…
指先…中指がほんの少し当たった瞬間に俺の脳に
有り得ねぇ量の情報が一気に流されたが脳が拒絶せず
その情報をスルスルと受け入れていく…何だこれ!?
巫山戯るな!俺の脳を書き換えるつもりか!?
違う…!情報を処理している?脳が焼かれる!
あぁ!くそ!脳内処理が完結しない!早く完結しろや!
さっきから、脳が熱くて鼻血が止まんねぇんだよ!
周りはなんか叫んでるけど、こっちは脳が喚くんだよ!
クソがァ!降ろせ降ろせ降ろせ降ろせェェェェエッ!
あぁ!なぁんか、左の視界が赤いぞぉ!?アッツゥイ!
「ちょぉい!誰かぁ!?俺の左側の見える場が真っ赤で、脳がレンチンされてるレベルにファイヤーッ!してんだけどぉ!?これ、大丈夫なのぉ!?」
「ちょっと!?目から血が!血!早く!降りるって思うの!そうしたら降りれるから!」
「OK!」
降ろせ!ってか!降りるぅ!俺、降りるぅ!
俺の脳を焼くな!てめぇはNTR製造機かぁ!?
あ!なんか、身体がフワッとした!コレは!
「落下じゃnグフカスゥッ!?」
お、おうふ…着地に大失敗したで御座る…
「ちょっ!?大丈夫!?」
「YES…だが、ちょっと待って…あぁ…脳が熱い…グラグラする」
「えぇ…?と、とりあえず、貴方はISに乗れたから、すぐ保留所に連れてくけど、良いかしら?」
「おk、何となく分かってたけど、俺も1番目くんと同様の場所行きは確定事項なのな」
「そうよ、それより…貴方、日本語は使えるかしら?」
「YES、母親が日本人だから教えられてた」
「そう、なら、連れて行け!」
「「「「「はっ!」」」」」
「あ、待って、そんな早く動けnギャンッ!」
俺は、両腕を拘束される状態で運ばれたが
脳が焼かれ脚が、そこまで早く動けず
途中で、脚が空回りぶっ倒れたが
護衛?SP?の方達はそれを気にすることなく
脚を持たれ、引き摺られる様に連れて行かれた…
これが…驚異の男女格差社会か…
まさかのIS適正発覚から数十日、俺はと言うとだな
保留所ってか、ちょっとしたIS研究所?で
何か色んなデータ取りの日々を送ってたわ
結果から言えば、よく分かんねってよ
そりゃそうか、ISって未解明の機能満載なんだろ?
んで、研究所の拘束から解き放たれて自由になったから
両親との最後の面会って名の数日間の生活を送り
荷物を持って別れの言葉を言ってから日本に往く
飛行機に内密に飛んでる訳なんだが…
日本語を話せて読み書きも出来るってんで
一人で行かされてんだよな…
俺って現在だと世界で2人しか居ない男性操縦者だよな?
こういうのって護衛とか居るもんじゃないのか?
マトモなのは僕だけかぁ!?
と思いながら、米国から日本への直行便に乗り込み
適当に尿意対策のクッキーでもつまみ
俺の専用機はどうなんのかな〜って思いながら
日本まで来た訳なんだが…俺の知ってる日本じゃねぇな?
降りた場所が成田国際空港じゃねぇ、日本IS国際空港って
何処だよ!全く知らねぇ!ってか、ここ東京だよなぁ!?
くっそぉ!俺の日本地理が死んだ!この人でなし!
とりあえず、IS学園の方から迎えの人が来るって話は
無いから、俺自ら行くって事になってんだけど…
「…このMAPで行けって事なんだろうが、沿岸の離れだよな…完全に」
俺の見ているスマホ端末に映るマップアプリで
IS学園を調べた結果、東京湾沿岸なんだよな…
んで、俺の脳内日本地理にはこんな島は無かった
となれば、分かることは1つ…これ人工島だな?
まぁ、良いけど…どうやって行くんだ?
ん〜…モノレールねぇ…料金は、普通だな
「とりあえず、米ドルを日本円に換金してから、行くしかねぇよなぁ…」
俺はまず両替機を探し始めた。
この世界でも米ドルは世界共通だから
あるはずだろ…と思ったのが甘かった。
日本IS国際空港なんて妙な名前の割に
両替機がねぇのよ…あ、いや、あったけど
普通に長蛇の列作ってて萎えたから
適当な銀行の窓口に行って両替したわ
そんな訳で世界通帳には約640万を投入
キャッシュカードに5万、現金で5万持ち
モノレールに向かって行った訳なんだが
改札口へ向かう途中、奇妙な光景に気づいた。
ここ、モノレール以外にも地下鉄があるんだな
吊り下げ電子掲示板があって、ようやく気付いたわ
まぁ、IS学園には繋がってない奴だけど
この表示後に地下鉄道にご入用の方はこちらって
表示で、左下に指されてて、その方向見たら
普通に地下鉄への階段があったよね。
まぁ、それらは良いとして、モノレールに乗って
IS学園に向かう訳なんだが…見事に俺の周りは
女生徒しか居なくて疎外感半端ないよね!
まぁ、既に全世界に俺の顔は知られてる訳で
顔の印象を隠す為に度は入ってないとはいえ
スポーツサングラスを付けてはいるが…
やはり、男というだけで、見られるのは変わらんね
と言うか、日本以外にISの事を学べる学園って
存在してねぇんだから、整備者を目指してる
男子生徒も受けいれて教育体制を整えねぇと
後々、技術者不足に陥りそうだが…
まぁ、何とかなってんのかねぇ?
[ご乗車ありがとうございました、まもなくは、IS学園です。 どなた様も、落とし物、お忘れ物、ございませんよう、ご注意ください。 本日も当モノレールをご利用くださいまして、ありがとうございました。]
着いたか、はぁ…行くしかねぇよなぁ
世界で見て、日本以外に存在しないという
押し付けられたんだろうなぁって感想しか出ない
そんな、外様の様な学園様によぉ
っとは言え、女学生の中を男一人で歩くのって
結構、精神的に虚しいものが有るよなぁ
まぁ、黙って行くしかねぇけどさ…
そっから、警備員さんに事情を話し
上に連絡を通して貰った後は案内を断り
学園内MAPを合間に見ながら
メールで呼び出されている場所まで向かったが
「な〜んど、読み返してもココだよな…てか、ココしかねぇよな…」
俺の目の前にある建造物…それは第3アリーナ
ISの練習等に使用されるとMAPでは記載のある
俺には無縁としか感じねぇ場所な訳なんだが…
とりあえず…入るしかねぇよなぁ?
「…おっじゃましま〜す…って、誰も居ねぇよな…」
アリーナの入口から入場するが…係員とか居ねぇの?
窓口にも誰も居なかったから、入っていいのか
疑問しか湧かねぇんだけど…まぁ、いいのか?
内装は…なんつうか、そういうアニメとか漫画で見る
特殊な材質…多分、そういうセメントとかで作られた
綺麗な白色がメインの通路って感じなんだが
何か…格納庫?なり、整備室?なりが点在してて
よく分かんねぇんだよなぁ…こりゃ、入学出来ても
方向音痴なら、一生迷い続けんぞ、こっわ!
てか見ずらいからサングラスは取ったわ
そうして、歩いていった訳なんだけどよぉ…
「えっと…貴方が、第二男性操縦者のクスノキ君ですか…?」
「はい、楠木・エドワードです、エドワードとでも呼んで下さい、よろしく」
「はい!このIS学園で教師をしています。山田麻耶と言います。よろしくお願いしますね!」
うっわ〜、すげぇ胸部装甲と釣り合わねぇ童顔と
その、女学生と言われた方が釣り合うだろう身長
アメリカ人でも見ねぇよ、こんな人!
しかも、声まで、貴方、声変わりしましたか?って
そう思うくらいに、幼く感じるのは見た目のせい
「うす、もしかしたら、日本語間違ってるかもしれませんが、よろしくお願いします」
「はい!大丈夫ですよ!それにしても、日本語、お上手ですね…資料には日本の方とのハーフと書かれていますが…」
「そうですよ、母方が日本人なんで、米国人とのハーフなんですわ、まぁ、それはどうでもいいと思うんで、アレですが、なんでアリーナに?こういうのって、こう、会議室とかで面接から始まると思うんですが」
「あ、はい、それなんですがね、調査段階で素行問題は無いと記述されていた為、素行が良かれ悪かれ、頭脳が良かれ悪かれ、学園の所属になる事は変わらないという国際IS委員会の決定に基づいて、ISに本当に乗れるのか?その確認の為、こうして、第3アリーナまで来てもらった訳です!」
「なるほど…まぁ、確かに、第一男性操縦者である日本人の織斑 一夏君でしたっけ?彼は日本人ですからね、確認を取るのは容易ですが、俺はアメリカ人ですからね、遠い俺が本当に乗れるか何て、学園側が分かるわけが無い」
「そういう事です、ご理解いただけて良かったです!それで、本日、エドワード君には学園に配備されているIS、第二世代ISの打鉄、もしくはラファール・リヴァイブでの稼働試験を受けて貰います、良いでしょうか?」
ふ〜ん…まぁ、稼働テストってだけなら
やってみるのも吝かじゃないね!
というより、初搭乗時は脳改造紛いの
情報の波によって、ほぼ覚えてないし
動かした感覚もねぇんだよなぁ…
それから、乗れてもないしさぁ?
ならここで、いっちょ教えを乞うのは
間違いじゃないと思うのウンウン
「えぇ分かりました、大丈夫です、お願いします。あとラファール・リヴァイブ貸してください、打鉄はなんか重そうなんで」
オデ、オモイノ、キライ、出来ることなら
スラスターガン盛りの殺人的な加速!であり
軽量化されてる様な見た目だけど、硬い
そんなスタイリィッシュ!でエレガァンツゥ!な
機体を使いたいんだ、打鉄なんざ使うかボケ!
「わかりました!では、案内しますね〜」
そこから、あーだーこーだ有りまして
アリーナ内部に設置してあった
ラファール・リヴァイブに乗って
山田摩耶先生に教えを請いながら歩いたり
飛ぶ方法とかのレクチャーを受けたんだが
こりゃすげぇな、脳波を使っての操縦
つまりは脳がバリバリ働いていくのを感じる
だけど、コレジャナイ感が凄いんだよ
だから、山田先生に頼んでほぼマニュアル操作中
「エドワード君、ISスーツ無しなのに上達が早くて、教えがいがあります!」
「ありがとうございます、山田先生!…それで、もう何十回目になるか分からないんですが、ラファール・リヴァイブに姿勢制御用小型バーニアとか背部ウィング以外のメイン推進機能のメインバーニア無いんですか?今、俺がやりたい事に答えれないんですけど、コイツ!」
「はい!ありません!」
「畜生めぇ!瞬間的加速性能が足りない!圧倒的に直進への速さが足りない!全体的にモッサリしてる!直進加速性能を俺にくれぇぇぇぇ!!!!」
そう言いながら、対G訓練でよく見る
グルングルンぶん回す奴をISで再現してるが
すごいねIS、ハイパーセンサーだっけか?
あれのおかげで、山田先生が何処にいるのか
ずーっと分かるのは本当に便利機能やわコレ
「山田先生〜、これってさァ〜、俺の思い付きで始めたんだけど、ISには保護機能だっけ?それがあるから対Gにもある程度の耐性が着くから意味無いよね絶対!」
「そうですね、でもハイパーセンサーに慣れるという点では、評価出来る動きだと思いますよ!」
「ありがとう、先生、俺救われたよ、瞬間的加速性能が無い事を除けば、ラファール・リヴァイブってイイネ!ただ、真面目に瞬間的加速性能無いから、俺、嫌いになりそうだけど!」
そう言いながらも、飛び続けるんだが
うぅん…やっぱ違う、可変機構も無いしチギャウ
こう…ね?武装もエネルギー系統が無いから
俺の理想のMSとはかけ離れてんのよ
まず、正面全開状態をどうにかしたいよ
今は厚着してるから恥ずかしくないけど
コレからは、あのスク水を着ることになるって
そう考えただけで…脳が!拒み!精神が!発狂する!
クソがァ!やっぱりISなんざ嫌いだ!
NO!水着!NO!全面大解放!YES!全身装甲!
ムロフッシュァァァァァァァァァ!!!!!!
「エドワードくぅん!あんまり上に行かず!そろそろ降りてきてくださぁ〜い!」
「はぁぁぁぁぁい!わぁぁあかりましたぁ!」
ラファール・リヴァイブの慣性を遮断し
一気に地上への降下を始めるが、良いね
いい加速だ、自由落下の法則だっけかな?
とはいえ、この法則通りに、加速は止まる
その瞬間に背部ウィングバーニアを吹かし
ゆっくりと降りていく…コレも先程
山田先生から教えられて覚えれた技だ
「凄いですね〜、エドワードくんは、教えたことをスポンジの様に吸収していって〜」
「な〜んか、ISに乗ると視野角?ものの捉え方?演算能力?とかが上がってるのか、先生が言っている事を本能で理解するんですよねぇ〜あ、やべ、鼻血出た」
ラファール・リヴァイブから降りると
遠心分離機さながらにぶん回したからなのか
鼻血が出た為、ティッシュで塞いでいく
山田先生、助かるんだけどさ、鼻に押し込まないで
取れなくなっちゃう、そうなったら喉からなの
「とりあえず、エドワードくんには、これから寮での生活を送ってもらう事になりますが、大丈夫ですか?」
「うす、大丈夫です、さっき見たであろう、荷物詰め込んだキャリーケースが2つあれば何とかなるんで」
「分かりました、此方が寮の鍵です、諸事情で使う事が無かった和室をベースにしていますが、1人部屋なのですが、キチンと整備されていますよ!今日からはエドワードくん専用のお部屋です!1年生の寮までは1人でも行けますか?」
「うい、大丈夫です、この端末MAPとか校内MAP見ながら行きますんで、あざます、山田先生」
「はい!大丈夫ですよ、エドワードくん!それでは、今日は、お疲れ様でした!」
「お疲れ様でした〜」
山田先生に断りを入れてから、キチンと挨拶をして
廊下に適当に放置しておいたキャリーケースを
引っ張りながらサングラスをかけ直して歩いていく
道すがら、女生徒達に噂されていたが気にしない
そのまま、1年生の寮までMAPを見ながら進んでいき
誰も居ないことを確認してから寮内部の端にある
和室まで進んでいく…思えば、まだ3月の中頃だから
1年生がいるわけねぇのか、課程ぶっ飛ばして
ミドルスクール卒業の認定を取る事になった
俺がおかしいだけだは泣くぞ、コノヤロウ
とまぁ、そんな訳でキャリーケースを両手に
和室に入る訳なんだが…
「あぁ…そうだよ…これだよ…俺が求めていた和室!なんだよ!山田先生!和室ベースって言われた時はどんな改造されてるのかビビってたけど、一般的な和室と…それに繋がる洋式のキッチンに…風呂トイレ…あ、ふ〜ん…現代式だな?」
ん〜、ありがたい、実にありがたいんだけど
やっぱり…爺ちゃん婆ちゃん家みたいなのは
無理だよなぁ…いや、有難いし布団式だしで
普通に大満足だから何とも言えんがね?
「飯は…ま、冷蔵庫内は空だよね…どうすっぺ、適当にMAP見ながら購買とか見つけに行くしかねぇのかなぁ?」
あ〜、ヤダヤダ…女の子に見られ続けるのって…
バカにならない程に胃に痛みが来るんですよぉ?
まぁ、しょうがないんで、こんな事があるかと思い
空港のコンビニエンスストアのポーソンっていう
ロ〇ソンのパクリかおめぇ?って思ったけど
この世界のローソンである事が調べて分かった
コンビニエンスストアで、カップヌードルを
買い込んでいたから、それを食うことにした
『……そして来月より新学期が始まります。新たな出会いと挑戦の季節をお楽しみください』
テレビから流れるニュースを見ながら、
俺はカップヌードルを啜っていた。
「来月から本格的な授業ねぇ…」
稼働テストの影響による身体的疲労を
無視しながら、カップヌードルを食べ切り
部屋での荷を卸しを初めていくが
その前に、支給された制服の確認をする。
この短期間で男子用の制服を作るってすげぇな
「ふぅむ……」
手に持って鏡に映したIS学園の制服は
I女子制服は白の爽やかデザインだが
こちらも同様ではあるのだが…シンプル
まあ悪くはないんだがねぇ、出来れば
私服登校が良かったんだがね…
それはさておいて…
「山田先生曰く『織斑君と一緒に1年1組に入ります』か」
制服をクローゼットにぶち込みながら
適当にタンスなどに衣服類をぶち込んで
布団を敷きながら考えてはいたんだが…
やっぱり、男性が同じクラスってなれば
そりゃ、仲良くしないといけないんだが
今時の日本人男児と出来るんかね?
「まあ…考えるだけ無駄か。とにかく寝るしかねぇよなぁ……」
布団に倒れ込み、天井を見上げた。
学園生活という未知の領域に対する期待よりも
データ取りの為にISに乗る事への嫌悪感が強い。
理由は明確だ、少しでも期待に添えなくなれば
俺はすぐ様、モルモット行きになるだろうって
そういう事がこの世界で生きていれば嫌という程
分かってしまうが、ま、これこそ、考えるだけ無駄だな
-そうして1ヶ月後…新学期初日-
朝早くに目が覚めると、体が異常にダルかった
これはアレだ、休日という至高から授業のある
普通の日に戻るのが嫌になる現象だなコレ
ゆっくりと布団から這い出してから朝シャワーを浴び
歯磨きや洗顔など身嗜みを軽めに整えてから
適当に昨日行って帰ってきた材料で朝食を作り
ちゃぶ台に並べてから、Tシャツと半ズボンを脱ぎ
クローゼットを開けてから、ハンガー掛けしてた
新品未使用のIS学園の制服を取って着替える
ズボンから履いてYシャツを着て
ジャケットを羽織り姿見の前に立ってみる
「ほぉ……意外と似合うもんだな……」
ちょっとした満足感を感じつつも
飯が冷めるのを嫌っている俺はさっさと
朝食を食う、今日は鯖の味噌煮をメインに
サブで卵焼き、納豆、大根のはりはり漬け
汁物で揚げとワカメの味噌汁、主食は白米だ
いや〜…食堂の飯も美味いんだが、人目がな?
気になるのはしゃーないとは思うけどさぁ…
流石に、声をかけられる事も無くチラチラ
ずーっと見られるのは神経が苛立つ!
「さて、さっさと行くか」
洗い物を終わらせ、洗濯物も干し
さっさと部屋を出る事にした
-それから始業式も終え…1年1組の教室にて-
「はぁ…凄まじいな…」
俺は今、窓側の席でありながら
1番後ろという、先生方からはすっげぇ目立ち
生徒からは一生目立たねぇんじゃね?って
席に座っているんだがクラス全員の視線が
ある方向を一生を向いているのはすげぇな
で、その方とは…世界で1番目の
男性操縦者である、
まぁ、本人は目立っている事に対して
気付いているから顔色が悪過ぎるんだがね?
とまぁ、どうでもいいから置いておいて
アレから1ヶ月経ったが世界には男性操縦者は
学園内では俺と織斑くん2人しか居ねぇようだ
まだ、HRが終わってねぇから、立てねぇけど
HRが終わったら、さっさと声掛けしてやっか
そっから朝のHRの鐘が鳴り響いてから
山田先生が入ってきて自己紹介したが
フルシカトされてて可哀想だったな…
その後は順調?に山田先生の進行の元
生徒の自己紹介は進んで行った訳なんだが
今、教室内の空気がわずかに弛緩している。
クラス代表が決まったばかりの興奮冷めやらぬ中
俺は相も変わらず静観していた
教室前方では織斑くんが突如始まった自己紹介で
何を話そうかどうか待っている様子である
周囲の女子たちの視線が痛いほど
集中しているのが背中を見れば分かるぜアレ
俺は、助ける事が出来ねぇ、何故かって?
んなもん、俺が1番後ろの席だからだ
助けれねぇよ、頑張れ!織斑くん!
俺の送り出せる助け舟は着陸不可だ!
「お、織斑くん?自己紹介の順番が次、織斑君なんだ。だ、だから自己紹介して欲しいな~って、大丈夫ですか?話せますか…?」
「うぇっ!?あ、はい、大丈夫です!」
お、再起動してくれた、頑張れ!織斑くん!
アレだ!好きな事とか、そこら辺話せ!
彼はコチラというか、クラス全体を見てから
「織斑一夏です。特技といえるものはないけど一応、剣道をやってました、好きな事は料理をして誰かに食べてもらう事です!えっと…色々な事があって、ここに来てしまったけど、頑張ろうと思ってます!よろしく、お願いします!」
自己紹介文はどうやら不適切だったらしく
もっと何かを話せといわんばかりの好奇の
まなざしが女生徒全員から織斑君に向けて
降り注いぎ、沈黙が続いている…
え?俺から質問とかしねぇのかって?
しないよ、助けたいけど、変に目立ちたくない
「い、以上ですッ!」
ガンガラガッシャーン!っていう音が
聞こえるんじゃないかというくらいに
女生徒の大半が見事に綺麗にずっこけた。
しょうがねぇ!ここはお兄さんが人肌脱いだる!
「あ〜…オッホンッ!織斑一夏くんだったね?こう、好きな物とか、苦手な物、そこら辺を話してみては、どうかな?」
俺の突然の介入にクラス中の視線が
一斉にこちらに向いた。
ヤバい。やっぱり目立ってしまったな
このまま沈黙を続けるよりマシだが…
織斑は目を丸くして俺を見てから
すぐに小さく頭を下げた。
「えっと…好きな物は稲荷寿司で、嫌いな物は特に無いです!」
途切れ途切れながらも必死に答える
そんな織斑くんに、教室に小さな拍手が起こる。
良かった…少し緊張がほぐれたみたいだ。
「はい!よくできました!じゃあ次の……」
そのまま、自己紹介は順調に進んで行くだろう
良かった、良かった…これで一安心だな
と思っていたのも束の間。
「それでは最後に……1番左の列の方、自己紹介をお願いします」
副担任の山田先生が笑顔で窓際の列を見る
最悪だ。
最も避けたかった展開が早くも来てしまった
なぜ最悪なのかって?俺はなぁ…
自己紹介出来るような人生送ってないの
寝ても覚めてもガンプラ作りに没頭してた
生粋のオタクに自己紹介なんてキツイわ!
そうこうしていれば、もう後戻りは出来ん時が
来ているのだよ!アフロ!あ、違うわ
もうね…自分の前の子が発表終わってんのよ…
はぁ〜…とりあえず、自己紹介するか…
「あ〜、ここに織斑一夏くん以外の男が居ると言うことで分かると思うが、日本以外、世界で2番目にアメリカで見付かった第二の男性操縦者である、楠木・エドワードだ、名前の通り日本系の血が入っている米人って訳、好きな物は麻婆豆腐、嫌いな物はゲイ野郎、日本人離れしてる顔立ちだが、仲良くしてくれると助かるよ、後はそうだな〜…彼女は募集してないぜ〜!よろよろ〜」
俺の自己紹介を聞き入っていた女子達の顔が
最初こそ、ワクワクしていたが、ゲイが嫌いで
BLの気配が無くなった瞬間に喜びの感情が
1段階下がった後、それでも!っと希望を持った
女子達へ、彼女を募集していないという言葉を
叩き付けた結果、どん底まで叩き落としたからか
拍手は山田先生と織斑くんを含む数名のみだったぜ!
「どんだけ腐女子が多いんだよ、このクラス…3分の2が腐女子って終わりだろ、そんなに男に飢えてんのかよ…」
すると、ノックアウトされていた
1人の女性との言葉を皮切りに
ハイペースな責め文が飛んできた
「そりゃ、そうでしょう!私達の大半は、男が居ない女学院の卒業なのよォ!?」
「同年代の男と出会う事はなく、日や勉強漬けの毎日」
「何百回も夢で見てたわ、共学になって年若くてカッコイイ男子と愛の青春を送りたいと!」
「あなたには分からないでしょうねぇ!この苦しみを!BLでしか欲求を満たせない、この辛さを!」
「そうよそうよ!幾ら、黒髪西洋人風のイケメンだからって言っていい事と悪い事があるのよ!あ、やっぱり罵ってください!お願いします!」
「うぅ…私だって…!私だってッ…!幼馴染の男の子と一緒の中学校に行きたかった…っ…!うわぁぁぁぁん!イケメンだから他の女の子に絶対取られたよォォォォンォンォン!」
その言葉を皮切りに、ほぼ全員が落ち込んだ
なんだここは地獄か?地獄なのか?地獄だな
もう駄目だね、このクラス、早くも学級崩壊だよ
学年主任を呼べ、山田先生は副担任なんだ
この状況を、あのフワフワした人が纏めれるか
あぁ、もう無茶苦茶だよ、もう終わりだね
「なんだ、この陰鬱で、死にかけの空気感は」
右前の扉から、突然、大人の女性の声が
どんよりとした死んだ空気の中を妙に響き渡る
そちらの方を向いてみると…
黒のスーツにタイトスカート、鋭いツリ目に
織斑一夏と似ている髪質と髪色…
なるほどね、あの人が
織斑一夏くんの姉であり、初代戦乙女
そして…篠ノ之 束博士と密接な関係を持つ
そう思われる程に優遇されている女
女権のような思考回路をしているならば
普通は学園を飛び出してアメリカに連絡
そのまま帰宅という選択肢を取れるだろうが
なんせ、ここは全世界の干渉を受け付けない
超法規的学園、IS学園だ、どうしようかねぇ…?
「あ、織斑先生!会議お疲れ様です」
「いや、こちらこそだ、緊急会議とはいえ、突然、朝礼を任せてすまない。山田先生」
「いえいえ!この様な事態にも対応するのも副担任の仕事ですから!」
山田先生はうれしそうな表情を浮かべながら
少し恥ずかしそうにしていたんだが
普通に纏めれてないからね?
さっきまで空気死んでたからねぇ!
いや、原因の一旦は俺にもあったけどさぁ!?
そう心の中で思っていると、織斑先生は
コツコツと足音を立て教壇へと立ちながら
刺々しいオーラを保ちながらも
厳しい表情を維持したまま教室全体を見渡す
「諸君、私が織斑千冬だ。君達新人を一年で真っ当な操縦者に育て上げるのが私達の仕事だ!教師陣の発言をよく聴き、よく理解しろ。出来ないものには出来るまで指導してやる。そして私の仕事は弱冠15歳を16歳までに、この荒んだ社会でも逞しく生きていけるように鍛え抜くことだ。逆らってもいいが論理的な発言しなければ聞く耳は持たん!良いな!」
「「「「キャァァァァッーーー!!!!」」」」
「本物よ!本物の千冬様よ!!」
「千冬様が現役の頃から、わたし、ずっとファンでした!」
「私、お姉様に憧れて、新潟から、この学園に来たんです!」
「あのブリュンヒルデ様にご指導いただけるなんて、私とても感激です!嬉しいです!今の私なら空を飛んでみせます!」
「私、貴方様の為ならば、身も心も純潔も捧げます!お嫁に貰ってください!」
おっと、訂正するわ、地獄は今の方だわ
さっきのは、まだ地獄でもなかったね!
まさかコイツら、百合も行けるとか
雑食性強過ぎだろ、しかも耳壊れるわ
五月蝿さだけで鳥だったら堕ちるぞ
世界チャンピオンであり最強のIS操縦者で
女性優位社会の頂点、女帝と言えるならば
この人気も流石と言えるだろうな
「・・・」
だが、当の本人は額を抱えたまま
溜息を強く吐いていた…流石に堪えたのか?
そのまま、織斑千冬は心底嫌そう…
いや、どちらかと言えば鬱陶しないという
そんな感じの視線を全女生徒に向けて顔を上げた
「はぁ、毎年思うのだが何故こうも、私のクラスにはこれほどの馬鹿者共が集まるのか…それとも私のところに集められているのか…」
あ〜…分かるぞ、中間管理職だな貴方
面倒な事は全部、貴方に皺寄せの如く募り
その厄介で面倒な事をこなせる程、有能だが
コネが無いため、これ以上、役職が上がる事は
事実上、不可能の存在だな?
「はぁ…とにかく!SHRはこれで終わりだ。私が担任となった以上、学年トップのクラスにしてみせる、君達には半月で基礎知識を習得した後、実践演習へと移る。ここに入学した以上はISの基礎知識を知らないで済むことは昨日までと思え!弱音は吐く事は許すが返事は二文字だけ許可する。分かったか!」
「「「「「「「「「「はい!」」」」」」」」」」
女生徒は一瞬にして団結し
やる気に満ちた返事が木霊した。
…若干2名取り残されているがな
勿論、イケメンの織斑くんと
またしても何も知らない楠木・エドワード(15)
この2人だが何だ、文句か?
「では10分後に、IS基礎理論学の授業を始める」
1時間目のIS基礎理論学の授業が終わり
休み時間なのだが授業内容を書いた
ノートを見返しながら思う事がある…
何にもわっかんねぇって事はないが
専門知識多過ぎて1ヶ月じゃ足りんわ
この1ヶ月間、毎日勉強漬けだったが
ん〜…8割は分かるが残りの2割は専門過ぎて
分からねぇなコレって感じだなぁ?
織斑くんも頭がショートしたのか
机に突っ伏したまんま動けない所を
背が高めの女の子に連れられて行ったぞ☆
「ま、基礎知識から固めるしかないか」
嘆いてもいられないからね
ノートに書いたことを参考書を元にして
事細かに、地道に調べていくことにした
それから十分後、授業に遅れてしまった
織斑くんと、背の高い女の子は
織斑先生の出席簿でぶっ叩かれてたよ
凄まじい音が鳴り響いたが大丈夫かね?
「…で、あるからしてISの基本的な運用は現段階では重力下が多く…ーーーー」
2時間目の授業が始まってから
既に数十分が経過した頃、織斑くんの顔が
物凄く青くなりながらもノートに板書し
参考書と睨めっこをしながら必死に追い付かんと
頑張っている姿を眺めつつ自身も頑張りながら
IS運用基礎教科書のページをめくっていたら
唐突に織斑くんが頭を抱え始めた
どうしたんだろうか?偏頭痛?
すると、山田先生が此方に向き直ってから
分からないことが無いかの質問してきた
「織斑君、エドワード君。何か分からないところはありますか?」
「えぇ、今の所は大丈夫ですよ、山田先生」
「・・・・・・(顔面蒼白)」
「お、織斑くん?大丈夫ですか…?何か分からない所が有りましたか?」
おっと織斑くん、大丈夫かな?
反応が無いし顔面蒼白超えそうだぞ?
すると、恐る恐る織斑くんが話し始めた
「あ、えっと…そのぉ〜…ほとんど…分かりません」
「え?ほ、ほとんど…ですか…?」
「はい…ほとんどです…」
「「…」」
あのぉー…この空気どうにかして?
誰も反応無いと困るんだけど?
冷めきってるよ?金髪の女の子なんて
織斑くんを凄まじい目…というか
蔑んだような視線で凝視してるよ?
とはいえ、俺達、二人はISの事を
他より遥かに何も知らない状態だった程だ
その差を数ヶ月程度で補える程浅くは無い
それを考えれば無知である事は
当然であると言えるんだけどねぇ?
参考書を渡されただけでは内容を
覚えてないのは当然と言えると思うよ?
一ヶ月前に参考書を渡されただけで
講師とか居なかったんだから
すると、授業を見守っていた織斑先生が
この授業始まって以来、初めて口を開いた
「はぁっ…織斑、入学前に渡された参考書は読まなかったのか?この期間が、あったならば全てとは言わずとも半分は読み終わった計算だぞ?そして、ここは序盤も序盤、基礎とも言えぬ部分だ。」
「あ〜…その…参考書は読んだんだけど、専門用語が多くて…それと何とかなるだろ!って思って、あんまり勉強してなかったです…はい…」
「…必読と書いてあっただろうが馬鹿者め…コレからは分からない事などを纏め、図書室などで調べ、次の日までに学べ、いいな?」
「は、はい……喜んでそうさせてもらいます」
自身の落ち度ということもあるからか
それとも織斑先生に睨まれたからか
物凄く落ち込んだ状態で答えていた
頑張れ、織斑くん!応用すれば
この教科は結構楽な方だと思うから!
…SF脳が多めならね…
「このまま三限目の授業を開始する…っと言いたいところだが、先に決めなければならん事がある、クラス代表だ。さて、クラス代表者は再来週に行われる、クラス対抗戦や、これからの委員会などに出席する…まぁクラス委員長みたいなものだ。」
教壇に立つ織斑先生は面倒だという顔で
溜息を吐きながらも、キチンとした
顔付きで説明を続けていく
「今の時点で見たとしても、お前達全員に大した力量差はないが競争というものは一種の向上心を生む。ああ、あとこれは注意点だが一度決まったクラス代表者は、一年間変更はできないから、そのつもりで、自薦、他薦は問わない。誰かいないか?」
簡単に言えば、リーダー兼雑用係って所かな?
う〜ん、やりたくないね、他薦もしたくない
これは…無言の傍観が1番いいな?
「はい!織斑くんを推薦しまーす!」
「え!?」
「私も!」「私もぉ!」「私も織斑くんで!」
「ここはやっぱり織斑先生の弟の織斑君で!」
「同じく!」「賛成〜」
お〜、物の見事に織斑くんに集中してる
理由は単純だ、三限目前の二限目最中に
織斑一夏が織斑千冬の弟だと気付いた生徒が
多数出現したからだ、それも織斑先生公認で
弟だと発覚したら、もうこうなるのは必然よ
「ちょっと待てよ!?俺はやりたくないぞ!」
「諦めろ、自薦、他薦は問わないと言いたはずだ」
「うっ…そ、それは〜…」
適当にその光景を眺めているが
やはり人の不幸は蜜の味って本当だよな
だって、見てて面白ぇんだもん
織斑くんには悪いが、頑張ってくれ!
さて、そこまでは良いとしてだ…
今にも爆発しそうな不発弾が1つ
この教室に存在…いや、座っている
金髪のイギリス系の白色人種の女の子
「私は不機嫌です!」って顔色に出ている
確か名前は、セシリア・オルコット…
イギリスの代表候補生の中でも秀でており
最新式のBT兵器搭載型第三世代ISを任され
IS学園入試では総合1位を取り総代を任せれ
その見た目も合間り、アイドル的人気のある
そんな少女なんだが…今は織斑くんに人気が
負けているのが現状と言えるだろう…
だからこそなのかな?彼女は圧倒的な他薦で
選ばれるだろうと、そう思っていたのだろうな
だが、流石はイギリス淑女、叫ぶこともなく
淡々と声を上げた
「はい、織斑先生、
「なるほど…イギリス代表候補生か、良いぞ、認める」
「ありがとうございます。」
粛々とオルコットちゃんは座ったねぇ〜
「よし、では話は纏まったな、コレより1週間後にISでの総当たり戦をする、1週間の月曜の第3アリーナで開始する為、織斑、オルコット、そしてデータ取りの為、エドワード、お前も出ろ、そして、織斑、エドワード、お前達にはデータ取得の為に専用機が配備される、1週間後までに各自準備する様に、では授業を始める。」
ん?何か、俺も巻き込まれてね?
抗議しようにもデータ取りの為にって
そう言われちゃあ、なんも出来ねぇよ
とはいえ、専用気を貰えると聞くと
嫌な予感がするのは気のせいだろうか?
フラグ回収の予感がしてきたぞぉ〜?
…よっしゃ、ブッチしたろ!
あれから、色々あって放課後だ
その色々の間にはオルコット嬢が大胆不敵に
「専用機を扱う者として、少しは楽しませてくださいまし?」とか言ってたり
織斑くん、いや、一夏と初顔合わせで
友人と言える段階まで友好度が吹っ飛んだり
休み時間の間とかは互いに授業内容を
参考書と照らし合わせながら、答え合わせしたり
意見交換をしたりして、今はと言うと…
「なぁ、楠木、お前って寮に住んでんだよな?」
「そ、流石にホテル住みは金銭面で苦労があるし、登下校が凄まじく面倒くさいって判断らしい、緊急処置として使っていなく物置同然だった和式の寮部屋を1人用として充てられたって訳だな」
「なら、俺も寮住みになるのかなぁ〜、一応、IS学園には寮があるって話だから家に戻れた時にある程度ダンボールに纏めたけどさ」
「かもな、それにしても専用機か…一夏は打鉄の開発元で、日本シェア1位、海外展開シェア3位の倉持技研から送られてくるんだよな?」
「そうだな、何のISが届くとかは教えられてないけど…」
「ま、それはご対面すれば分かるだろう、それより日本が贔屓している企業からの専用機ってのは完全に、織斑一夏及び、その姉である織斑千冬は日本所属ですと誇示する様なやり方だな、余程、お前を守る自信が有るんだろう」
「え?そうなのか…?」
「多分な、俺は一応開発元はアメリカだが、経由としてはアメリカが国際IS委員会に送ったISを俺の元に国際IS委員会が送り込むって所、つまりは俺の所属は国際IS委員会っていう状態なんだが、その場合、俺を引き込もうと誘拐でもすれば全世界が敵になるって言う訳よ、それを一夏、お前は日本所属と誇示されてみろ、運が悪く、ダイスの女神が大爆笑したら全世界が血眼になって最高機密並に人権無視される血で血を洗う様な泥沼誘拐事件の出来上がりって訳だ」
「うぇぇ…?そこまでなるのか?」
「なるなる、それにお前を誘拐出来れば、そのまま貴重なISコアを同時入手ときたもんだ、今は第三世代IS開発への移行が始まってるが、開発速度が芳しくねぇ、フランスを初めとしたIS後進国に成り下がる可能性が高い国なんざ、お前を欲しがるだろうよ」
「マジかよ…なぁ、楠木、それってどうすれば回避出来るのかな?」
「ん〜、争いなくして回避はねぇな、IS適正高めなんだし、ISで他対一を想定した戦闘方法を編み出して、それを織斑千冬先生並にマスターしたら、戦闘するって方向で回避は出来るだろうがなぁ〜」
すると一夏の顔は苦虫でも噛み潰した後に
深く思考した様な、そんな顔をしていた
「ま、そこまで深く考えんな、ここは超法規的措置が取られている、他国からの干渉を良しとしない孤島、日本所属とは言え、この学園を襲撃でもすれば、国際IS委員会が黙ってねぇしな、それに織斑千冬先生は現役を退いたとは言え、数年前まではMONDO GROSSOの優勝者で初代ブリュンヒルデ、そして学園の教師陣は最低でも代表候補生だった人達だ、必ず、お前を護ってくれるさ」
「そっか…分かったぜ!ありがとうな、楠木!」
「気にすんな、それより、ここ間違ってんぞ、PMCだと武装傭兵だ、正確にはパッシブ・イナーシャル・キャンセラーで、PICだ」
「あ、サンキュー!」
そうして、お互い勉強をしていると
走って来た山田先生と織斑先生が現れた。
織斑先生の手にはスポーツバッグが握られており
山田先生の手にはダンボールが乗っていた
「織斑くん!まだ教室に居てくれたんですね!」
「あ、はい、そうですけど…どうかしましたか?」
「織斑、お前には寮に入ってもらう」
「あ、ホテル暮らしはやっぱり駄目になったんだ」
「あぁ、そうだ、お前が纏めていたダンボールと、必要であろう物を詰め込んだスポーツバッグだ、受け取れ、それと山田先生」
「これが寮のカードキーになります。無くさないでくださいね」
「あ、ありがとうございます、山田先生」
そうして渡された、キーの部屋番号を
盗み見てから、俺は思う…
俺と同じ部屋じゃねえんだな…ってか
1025って女子部屋…よし、黙ってよ!
「それと、申し訳ないんですが、織斑くんとエドワードくんのお2人は、しばらくは大浴場は使えません、此方の準備不足で時間を見繕えず、申し訳ないです…」
名前を呼ばれた為ノートを見てた顔をあげれば
申し訳なさそうにペコペコと頭を下げる山田先生。
いや、大丈夫だよ?山田先生、俺はシャワーでおk
「いや、そんな謝らなくて大丈夫ですよ、山田先生、なぁ、一夏?」
「そうですよ、山田先生、元々、ここって女学校なんですから、そんな中に俺達、男子生徒が来たら大変ですもんね?それに、シャワーで充分ですから」
「ありがとうございます、織斑くん、エドワードくん!それと、8時から朝食。9時から授業になります。それでは快適な学園生活を!」
「寮内の移動は20時まで就寝時間は22時だ、気を付けろ」
山田先生がペコリと頭を下げてから
2人は忙しいのかスタスタと歩き去っていった
さて、俺もそろそろ、ゆっくりゴロゴロしたいし
荷物纏めて、さっさと行くか〜
「じゃ、一夏、お前も荷物が届いて寮生活なんだ、部屋に迎えよ?…あ、一応、入る時はノックと呼びかけ、中に誰か居るかどうかは確認しとけ〜、困った事があったら、俺の部屋に逃げ込んでこいよぉ〜、んじゃ、また明日な〜」
「あ、分かったぜ!楠木!それじゃあなぁ!」
そう言って、一夏と教室で別れ
さっさと自分の寮部屋まで戻ってから
適当にカップラーメン食って
布団の上で、漫画本を読みながら
ダラダラとしていた
この間、一夏のスケジュールは凄まじい事に
変化していた、朝は篠ノ之 箒って幼馴染の
女の子に叩き起され、そのまま剣道場で
汗水垂らしながら、剣道の練習をして
飯を食った後は、普通の学園生活を送り
放課後も剣道場に叩き込まれて練習
その後、俺の部屋に来ては参考書を片手に
8時までは勉強する毎日を送っていた
そうして、今は代表戦当日って訳なんだが
せっかくの休日なので惰眠を貪っていたところ
山田先生のモーニングコールという名の
呼び出しによって、無情にも第3アリーナの
第三格納庫に行くと連れられてきた訳なんだが
「もう!エドワードくん!仮病で大事な日を休もうとするなんて!」
「すいませんね〜、布団の魔力と睡魔には勝てなかったんですよ、んで?山田先生、一夏と同じ場所じゃないって事は、俺に与えられる奴は機密って事なんですかい?」
「はい、そうですね、一応コアの所属は国際IS委員会ですが、エドワードくんに送られてきたISは…アメリカの方でも厄介な物としか伝えられていませんが……私は何かを知っています」
「ふーん…ま、追求はしませんがね、つまりは、不要在庫であり、曰く付きの物を厄介祓いついでに、俺に乗らせるって事ですかい?」
「はい…悪く言うならば、そうです、エドワードくんに送られたのは、IS開発黎明期の最初に開発された、コードY…Nシリーズと呼ばれている中の第1世代ISでありながらも、その性能は後年の第2世代ISすら凌駕していると言われていながら、テストパイロットとして参加した当時のアメリカ代表すら、搭乗機として使用するのは拒んだISです、本当はエドワードくんにはアラクネを送る予定だと言われていましたが、ラファール・リヴァイブでの機動テストのデータから、可能性にかけるため、送られてきました」
「なるほどね…それで、ここに、そのコードネームYがあるですよね?」
「はい、この第三格納庫にあります。今、開けますね」
目の前には大きめの金属製の扉が
厳重なセキュリティと監視カメラとか
色々に阻まれた第三格納庫に辿り着いた
そして山田先生は、厳重なセキュリティを
一つ一つ解除しながら、扉を開く為の
暗証番号や指紋認証をテキパキとこなしていき
ついに開く…さぁ、ご対面と行こうじゃねぇか
「あ、開きましたよ、エドワードくん!入りましょう!」
「うっす」
そうして、山田先生より先にスタスタと
格納庫内に足を踏み入れてから俺は多分
中央で止まるが…随分と広い場所だな?
そして、俺の目の前に…有るんだろうな
「あ、証明を付けますから、光に注意してくださいね!」
山田先生のその言葉と共に目の前が
スポットライトの光によって照らされ
その全容が見えてきた…
いや、見えてしまっただな
「はは…まじかぁ…」
目の前に見えてしまったものは
俺が望んだ展開の中でも結構悪いぞ
だが、まだ絶望するには早いな…
超高性能TMSの一種
ベースはデルタシリーズの到達点
デルタカイであるが、バックパックに
ある筈のプロトフィンファンネルが排され
大型の展開式スラスターユニットが装備され
ビーム・キャノン二基にメガ・キャノンもある
左腕に内蔵されているシールドにはIフィールド
そのシールドの内側にはビームサーベルが2つ
そして右腕には、ロング・メガ・バスターときた
つまりは…こいつは
MSN-001Y
ガンダム デルタアンス
n_i_t_r_oシステムを排したサイコミュ系非搭載機なんだ
脳を魔改造されるシステムも着いてないならば
超高性能機体ってだけなんだがなぁ…
はぁ…だが、嫌な予感が止まらんのは何故だ?
もしかして…ついてる?
「エドワードくん、このISの名前はデルタアンス、型式番号はTIS001Δ-Y、まだISが戦闘用としての運用を考えられていた時代に構想された後に、このデルタアンス以外は解体されたという曰く付きのISです。当時、詰め込めるだけ武装を搭載されました、頭部に存在しているバルカン以外は全てビーム武装となっています、そして…案の定、その様な設計思想によってエネルギー問題は付き纏い、データ上では全力戦闘を5分間出来るかどうかと言う代物です。模擬戦では気を付けて下さいね、では
「…分かりましたよ、山田先生」
ちっくしょう…まじかぁ…これ絶対
n_i_t_r_oかそれに準ずるシステムは
確実に搭載されてるって言ってるもんだ
だが、待てよ…搭載してないかもしれねぇ
そうだよ!ISとかいう訳、分からん物が
存在しているとは言ってもだ!
そう思えば楽になった、よし!行くか!
デルタアンスに近付き手を触れた瞬間に
俺は一発で理解した…n_i_t_r_oあるわ
まぁ、それはいいや、発動しない様に
上手く立ち回れば何とかなるだろ多分
山田先生がシステムで開いてくれた
前面装甲からコックピット…まぁ
機体内部に入り込むと一瞬で閉じて
視界が真っ暗になった次には格納庫内を
綺麗に映しだしたが…あ〜うん、すごいね
分かりやすく言えば全天周囲モニター
分かりずらく言えば、ティエレンのモニター
密閉感が凄まじく、窮屈感さえ感じる
「エドワードくん、大丈夫ですか?」
「えぇ、大丈夫です、それで、初期化と最適化処理はいつ頃に終わりそうですか?」
「はい、もう初期化は終わりましたから、後、数十分後には最適化処理も終わりますよ!」
「分かりました、それにしても、デルタアンスでしたっけ?こいつ、第1世代だからとは言え、完全な全身装甲型って珍しいんじゃないですか?」
「確かに珍しいですね〜、黎明期の中でも最初期ですから、ISに対してのノウハウが0の中で造られ、軽量化をする理由等も解明できてないとなれば、安全性を考慮して造られましたからね。」
そうこう話している内に30分程度だろうか?
最適化処理が終わるくらいの時間が経っていた
最適化処理がされたとはいえ見た目は変化なし
「最適化処理、終わりましたぁ!エドワードくん、降りてみてください!」
「了解しました」
山田先生の合図と共にデルタアンスから
降りると、左腕にブレスレットのような物が
出現したが、その見た目は機械的であり
中央に青い宝石の様な物を取り囲む様に
青紫と白の模様が存在している
「これが、待機状態か…」
「はい、コアの趣味嗜好によって、ブレスレットやガントレット、指輪やネックレスなど、多種多様に変化します!決して無くさないようにして下さいね!」
「なるほど…分かりました」
「では、私は織斑先生の元に向かいますが、エドワードくんは、織斑くんとオルコットさんの試合の後が出番になりますから、第二ピッドへと向かって下さいね!」
山田先生はそう言って走っていったが…
まぁ、いいか
それより問題は、どういう思考構造をしたら
こんな化け物…世界観も全く違う化け物を
この世界に存在させる思考回路に移ったかだ
神様よ、これは呪いって言うのかい?
俺が求めたのはデルタはデルタでも
デルタガンダムの方なんだけど…
とは言え、これが回ってきたとなれば
やる事は1つ、此奴を俺の専用機として
乗り回してやるのが、パイロットの勤めよ
確かに戦闘時間が短いのはネックだが
そこは短期決戦メインに考えればいい
使えるかは分からんがロングメガバスターもある
ここまでお膳立てされてる優良機体に乗らない理由
それはn_i_t_r_oの有無なんだろが、う〜んって感じ
とりあえず、部屋から持ってきていたISスーツ…
っていうか、アメリカの総力を持って造られた
パイロットスーツを着るために更衣室に行くか〜
織斑のは、女性物のISスーツを元にして造られたが
何か、俺のは違うんだよな〜
更衣室に着いてからすぐ様スーツに着替えたが
このスーツ凄いな、手先は色々と大事だから
保護の為に強化プラスチック装甲に覆われても
全然、動かすのに苦労しない設計になってるし
脚は靴の代わりになる製品に覆われている
胴体にもプラスチック装甲で胸部は護られてる
股間とかのスタイルがハッキリと分かりやすい
そんな部分は概ね分かりずらくなっているのも
ポイント高いってか、これ、凄く良いね
まぁ色が、黒色っていう所が不安なんだがね
とりあえず、黒のジャケットを肩に掛けながら
更衣室から出てから第二ピッドに来てから
適当なベンチに座りながら、ブレスレットを
デルタアンスを眺め見ていると、司令塔の要請が
デルタアンスの個人回線に届いた
「こちら、楠木・エドワード、どうぞ」
《エドワードくんですね?山田です!》
「山田先生でしたか、どうかしましたか?」
何か、嫌な予感がするんだが…
《はい、それが…先程、試合が終わった、オルコットさんのISである、ブルー・ティアーズの武装整備が上手くいっておらず…》
「なるほど…つまり、このままオルコットさんのISの整備完了まで持っていくには、アリーナの予約時間をオーバーしてしまうため、予定していたオルコットさんとの試合は回避、俺と一夏の一騎打ちになると?」
《そうです、出来ますか?》
「えぇ、可能です、カタパルトの用意をデルタアンス、先に出撃します。」
両肩に掛けていた黒のジャケットをベンチに放り投げ
デルタアンスを教科書通りに展開する
武装は安全性を考えて展開しないがな
ま、イメージ能力はピカイチなんでね
そうして用意されたカタパルトに両脚を乗せ
発進の合図が出るまで待機する
《発進シークエンスクリア!エドワードくん!発進できます!》
山田先生から合図が届いた…
さて、初陣だ
「楠木・エドワード、デルタアンス、出るぞ!」
勢いよく前方へと進むカタパルトに身を任せ
止まったと同時に吹き飛ぶ自身を慣性に任せたまま
姿勢制御用バーニアで安定状態のままアリーナに
姿を現させる、スピードが少し落ちた瞬間に
背部バーニアを吹かしてアリーナ中央に向かい
その場で停止する…ISだから停止も楽だな
MSに乗れるという夢こそ叶うことは無いが
ISとしては、ガンダムタイプに乗れたのだ
今、俺は確実にガンダムに魅せられている
だが、問題点としてはガリガリと戦闘時間が
削られていっているという事実くらいか?
すると、対面のピッドから見慣れないISが
飛び出してきたが…なんと言うか…白騎士?
一夏、それがお前のISって事であってるんだよな?
まぁ、分からんがね。
「ごめん!待たせた!えっと…楠木、だよな?」
一夏は俺が乗っているISが
判別できていなさそうだな?オモロ
「そうだ、俺だよ、一夏、さて、ISの自己紹介をしようか、此奴の名はデルタアンス…デルタ計画と呼ばれる国家主導のプラン、その第1世代モデルの一つだ骨董品だが性能は折り紙付き、あまり舐めてかかってくれるなよ?」
シールドの先端を一夏に向けて
俺がそう言うと一夏もまた、喋りだした
「デルタアンス…何か見た目もロボットって感じで…カッコイイな!」
「そうだろう?俺も一目見たときから気に入っていた」
まぁ、嘘だけど、普通に見る前から
産まれる前から俺は存在も知っていたし
そのカッコ良さにも気付いていたからな
普通に嘘ついたけど、ごめんな?
「えっと、俺のは白式って言って、倉持技研って所から送られてきた第三世代試作ISって言われてるやつだ!千冬ね…あ、いや、織斑先生が現役時代使っていた、暮桜ってISのリファイン品って言われてるぜ!」
「ふ〜ん、なるほどね…つまりロートルvsニューモデルって訳か、ならば言葉は不要、正々堂々勝負しようじゃないか」
俺はシールド裏側にマウントされている
ビームサーベルを2本取り出し構えると
一夏も武装を拡張領域から取り出してきた
ふ〜ん、アレが雪片…それの発展型か
予測は出来たが面倒な事になってきたな
そうしてると試合開始の合図が鳴った。
瞬間に一夏は俺に向かって上段の構えで突撃してくる
既に雪片から光…エネルギーが漏れている
そこに向けてIフィールドが発動している
シールドを向け弾く、すると面白いくらいに
「え!?」
「予想通りの結果が帰ってくるってなぁ!」
弾かれた事によって、隙を見せた一夏の
装甲部位に向けて右手に持ちながら
シールドによって隠していた
ビームサーベルを発振させ
突当てながら、上に向けて切り上げてやる
「うわぁぁぁぁぁぁッ!!」
「貰ったァッ!」
ビームサーベルによって吹き飛ばされた
一夏に追撃を食らわせる為に両手の
ビームサーベルを発振させて、突撃し
X字状に斬り飛ばすが…
「はぁ?これでもエネルギーが落ちないのかよ…」
「いててっ…やったな!楠木!」
マジかよ〜…あんだけ攻撃したのに
まだ耐えれるのか…MSなら爆散ものだぞ?
既に戦闘開始して3分経過…エネルギーは
半分は超えてんなぁ〜…やるかぁ〜
俺は地面を蹴り上げと同時にバーニアを
吹かして、一瞬で空に戻って迎撃体勢を取る
「来いよ、一夏、鬼ごっこしようぜ?」
「え?どういう事だ?」
「こういう事だよぉ!」
俺は山田先生にさえ教えられていないだろう
だが、出来ると確信していた操作方法を
発揮する為、両手の操縦棒を強く握り込み
ボタンを一気に押し込んでから、ペダルを
強く踏み込むと、0.5秒という物凄く
速い速度で機体が可変し
ウェイブライダー形態へと変化した為
そのまま、手元に来た操作棒を使い
バーニアを吹かしまくり飛んでいく
「あ!ちょ!逃げるなぁ!待て!」
「ふははははっ!!待たんよォ!」
インメルマンターンし一夏から逃げたり
ブレイクで一夏の背後を取ったりしながら
逃げ回ってやる、ビームキャノンや
メガ・キャノンはあるがウェイブライダーの
操作感覚も覚えておきたいんでねぇ!
そうこうしていると、一夏は雪片の能力
零落白夜を発動したまんま、俺を追っては
切ろうとしてくる為、エネルギーが尽きて
「試合終了!!勝者、楠木・エドワード!!」
「あっ!」
「ふっ…」
試合終了の合図が鳴った。
一夏は見るからに落ち込んでいた
まぁ、そりゃそうか直線加速以外は
一夏の白式の方が確実に上だと言える
それなのに決して追い付けず一撃も
入れる事もなく、試合終了となればね?
「ま、どんまい、一夏、これから練習してけば、次はいい事あるさ」
「あ、クスノキ…いや、そうだよな!よし!頑張るぞ!…それにしても楠木って本当に初心者なのか…?」
「初心者だよ、だがそうだな…強いて言うならば歴戦の空戦ゲーマーって所かな?」
「えぇ…?それだけなのか?」
「それだけだ、ISの授業で言われてたろ?IS操縦はイメージによって大抵何とかなるってな、んじゃ、俺はデルタアンスの補給あるから先に戻るわ〜」
「お、おう…またな!」
一夏とそう言う会話をしてからさっさと
第2ピッドに戻り、さっさと補給の為に
ハンガーに安置すると、ロボットアームが
伸びてきた為、デルタアンスをその場に固定し
前面装甲から飛び降り、近くのベンチに座る
「…つっかれたぁぁぁー〜~……」
本当に疲れたァ!マジで疲れた!
まだ、武装は隠しておきたいんだよ!
だから、ビームサーベルのみって決めたのに
ビームサーベルだけでも機動にエネルギーが
5割持ってかれる状況で勝てるかっての!
それに、零落白夜だって?完全に織斑千冬
再誕の儀を執り行ってんじゃねぇか!
織斑先生は相手を確実に仕留める時に使って
第一回MONDO GROSSOを優勝しているが
今の織斑には使いこなせないだろう
だが、素人とは思えない程いい動きをしてきた
何度も俺のデルタアンスに追い付いては
剣を当てようとしてきたし、筋もいいと来た
断言しよう、経験を積めばアイツは化ける
次にやる時は全武装を持って叩き潰すしかない
「…はぁ…着替えっか」
推進剤とエネルギー補給を終えた
デルタアンスを待機状態に戻して
更衣室に行き、さっさと着替えてから
アリーナから出る為に出口に向かっていると
出口の前に誰か居るのが見えた…アレは…
「山田先生?」
「あ!エドワードくん!お待ちしてましたよぉ〜!」
何と山田先生だ、うん、なんで?
それも、俺を待っていたような
そんな口ぶりに、なんだけど?
もしかして大浴場使えるとか?
とりあえず、要件を聞いてみるか〜
「えっと、山田先生、どうかしたんですか?」
「はい、エドワードくんは、先程の織斑くんとの模擬戦によって、IS委員会からデルタアンスのテストパイロット兼正式な保有者として任命されました!規則があるので、ちゃんと読んでおいてくださいね!」
そうして、山田先生から手渡されたのは
分厚い、それこそ参考書並に分厚い
IS学園出典、IS教則本改訂第三弾だった
「oh......」
「それと、エドワードくん、よくデルタアンスに可変機構、ウェイブライダー形態がある事を知っていましたね、私は教えてなかった筈ですが…
「んまぁ、何となくって奴ですね、安置されてた時に主翼っぽいの見えたんで可変こそ出来ないけど展開は出来るだろうなって思ってたら、頭に浮かんだ手順で操縦棒とペダルを踏み込んだら、可変しちゃったって感じです」
「なるほど〜、凄いですね、エドワードくんは!お恥ずかしいですが先生達はあまり戦闘機等の知識がありませんので、エドワードくんに戦闘機形態での機動方法等を教える事は出来ませんが本等は図書室に有りますから、興味があったら図書室行ってみてくださいね!」
「はい、わかりました、では失礼します、山田先生」
「はい!また明日、学校でお会いしましょうね!!」
そうして、山田先生と別れた後は
自室に向かい、睡眠を取った
「織斑くん!クラス代表おめでとぉ〜!!!」
「「「「「「「おめでとぉ〜!!!!」」」」」」」
パンッ!パンパンッ!パパンッ!
クラス代表戦の翌日の放課後
一年一組全員が食堂の一部に集まって
一夏のクラス代表の就任を祝っているが
当の本人は納得していないようだ。
「なんで俺がクラス代表なんだよ?俺は楠木にもオルコットさんにも勝てなかったのに…」
「俺は元からデータ収集の為に戦うだけでクラス代表候補じゃなかったしな、それにデルタアンスは扱いが難しいし燃費は一夏、お前の白式より遥かに悪いからな」
俺の言動に続く様に
オルコット嬢も胸元に手を置いて
相変わらず傲慢に話し始めた
「私も辞退しましたわ。確かに私は一夏さんに勝ちましたがビットの破壊や奥の手を出すなどを代表候補生である私に選択させた事へとセンスを感じましたの、その為、一夏さんにクラス代表を譲る事にしましたの!そ、それと、一夏さん!私の事はこれから、セシリアと呼んでもよろしくてよ?」
オルコット嬢の目が変わった。
なにとは言わないが…だな。
うん、多分…そうなのだろうな
英国淑女もあぁ、なるんだな〜
「いや~セシリア分かってるねぇ!」
「そうだよね!せっかく男子が居るんだから持ち上げないとね!」
「そうそう!」
「織斑君、全敗だけど、センスを感じれたから、織斑君に期待出来るよね!」
「よっ!さすが、英国淑女!」
やはり、一夏がクラス代表になった方が
万票一致レベルにクラスが団結しているな
そんな光景を見ながら水を飲み終えた為
立ち上がり、ジュースを取りに行くと…
「はいはーい!新聞部でーす、今回戦った選手3人!取材させてもらいま〜す!」
いつの間にか新聞部を名乗る女子生徒が居た。
首元のリボンが黄色だから二年生だろうが
ぶどうの炭酸飲料を注いでから飲みつつ
一夏とオルコット嬢に絡んでいる…オモロ
「はいはーい!写真撮影します!皆、寄ってくださーい!」
パシャ!
「はい!撮れたわ!それじゃあ、次はインタビューね!」
俺はインタビューの邪魔にならないように
ジュースを持ちながら、テーブル席へと座り
インタビューを遠巻きから眺め見る
何か、記者にオルコット嬢が熱弁してるが
長過ぎたから捏造するね〜言われてらァ
一夏は一夏で短過ぎたから更に捏造だってよ!
「それじゃあ最後に…そこ!自分は無関係ですよ〜って顔でジュース飲んでる男子生徒くん!」
「え、俺?」
「そう君!君にもインタビュー受けてもらうよ!」
oh my god、俺にも矛先が向きやがった!
とは言え、無関係ですよ〜っては思ってたが
キチンと話そうと思えば話せるから受けるか
「いいぞ〜、それで?一夏やオルコット嬢と同じ様な事を言えばいいのか?」
「そうそう!面白いことお願いね〜!」
「ん〜、まぁ、一夏が何時か織斑千冬先生に勝てる様に、この1年間は一夏をビシバシとISを使ってシバキあげる予定だ、よろしくって所かな?あ、それと俺の嫌いな物はゲイ野郎、彼女は募集してないぜ〜、よろよろ〜☆」
「なるほどなるほど…ありがとね!後は捏造しとくけど良いよね?答えは聞いてな〜い!」
そう言うと、パシャっと写真を撮られた後
すぐ様、走って去っていった…パパラッチ