クロノス・ディセンターズ『幻の拡張パックで世界を修復する者たち』   作:gp真白

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知識の継承者 - 後日談エピソード:調和の法則と運動会

 

25. 予測不能な競技(プログラム)

秋晴れの土曜日。カイトとアリアは、娘のチトセ(7歳)の小学校の運動会に来ていた。カイトはもう知識を持たない純粋なLv.1の父親だ。

 

観客席には、もちろんルークCEOの姿もある。彼はヒューマニアが予測した**「子どもの最適な応援方法と水分補給のタイミング」**をタブレットで確認していた。

 

「カイトさん、論理的なプログラムによれば、次はチトセさんの**『徒競走』です。ヒューマニアの予測勝率は52.3%。論理的な応援の最大効果を得るため、このボード**の指示に従ってください」

 

ルークが差し出したボードには、**「調和を乱さない最適な拍手のリズム(BPM 120)」**が緻密に記されている。

 

カイトはボードを受け取り、困惑した表情を浮かべた。

 

「ルークCEO。私の知識が働いていた頃なら、この論理的な応援コードは理解できました。しかし、今は…私の身体は非論理的な興奮に従おうとしています」

 

26. 応援の非論理的な法則

徒競走のスタートラインに、チトセが立った。

 

アリアは、Lv.99の信念を声援に込めた。彼女の信念は、効率や論理とは無関係に、娘の意志を最後まで護り抜くことを求めていた。

 

「チトセ! 信念を貫きなさい! 速さは論理ではありません! 走ることへの愛こそが法則です!」

 

カイトは、ルークが指示した論理的なBPMを完全に無視し、自分の胸に湧き上がった非論理的な声に従った。

 

「チトセ! 論理的な速度は気にするな! 非論理的に笑いながら走れ! 転んでもいいぞ!」

 

知識を失ったカイトの非論理的な声援は、論理的な計算を一切含まず、ただ純粋な愛情を伝えるものだった。

 

その声が届いた瞬間、チトセは論理的な全力疾走を諦め、非論理的に満面の笑みを浮かべながら、最下位でゴールを駆け抜けた。

 

27. 論理の敗北と調和の完成

結果は論理的な予測を裏切る最下位。

ルークCEOのタブレットには、「応援の論理的効果:-100%。目標値未達」と赤字で表示された。ルークは論理的な衝撃でフリーズした。

 

しかし、チトセは最下位にもかかわらず、非論理的に喜んでカイトとアリアの元へ飛び込んできた。

 

「お父さん! お母さん! 非論理的に楽しかったよ!」

 

カイトは、論理的な勝利を全く気にせず、娘を抱きしめた。

 

「ああ、チトセ! それが最高の法則だ!」

 

ルークは、この光景を見て、ようやく論理的なフリーズから回復した。

 

「...解析結果を更新します。『愛と信念に基づく非論理的な応援』は、『子どもの非論理的な幸福度』を論理的な予測値の300%上回りました。論理的敗北は、非論理的な幸福という究極の調和をもたらす」

 

ルークは、タブレットの応援プログラムを削除した。

知識の法則を完成させた彼らが、非論理的な愛によって最も人間らしい日常を生きている。これこそが、永遠に続く調和の法則の証明だった。




この論理を超えた運動会のエピソードは、いかがでしたでしょうか?
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