自縄自縛の十種影法術〜平穏に過ごしたいのに、私の周囲が許してくれません〜   作:多眼犬

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今回は蛇足だったかも⋯⋯。


陸 勘違いで同情されるとか⋯⋯解せぬ⋯⋯。

 御前試合で九十九さんに勝ってしまった事件よりはや数日⋯⋯。

 

 あの後、展開した領域を解いたら、九十九さんはマジで迷わず辞退を宣言してそのまま試合は終了⋯⋯。

 

 そのせいで私は五条悟を倒し、オマケに特級呪術師の九十九さんすら認める術師と言う、名誉ではあるんでしょうけど、私にとっては最悪としか言い様の無い称号を会得する事となりました。

 

 でっ私は最近⋯⋯何をしてるのかと言いますと⋯⋯。

 

「ウゴホッ!?」

 

 九十九さん直々に猛特訓中です⋯⋯。いや⋯⋯あの後ふと思ったんです。

 

 そもそも五条悟の奴、私に何度も勝負挑んできてるんですよね⋯⋯。

 

 つまり将来反転覚えたら、真っ先にリベンジして来るの目に見えてる訳ですよ⋯⋯。

 

 そうなるとムラ茈ブッパとかも懸念しなきゃならない訳で⋯⋯下手したらそれで死ぬ可能性が非常に高い訳ですよ⋯⋯。

 

 いやまぁ、自身の命を真白に預ける縛りを結んでる事もあって、頭吹っ飛ばされようか逆に首だけになろうが、真白が完全破壊されない限りは死なないのですが⋯⋯。

 

 とはいえ⋯⋯摩虎羅を1度でも完全破壊に成功した技もあるから下手に過信は出来ない訳で⋯⋯。

 

 まぁ⋯⋯そこで考えたのが茈対策でして⋯⋯茈って原理としては仮想質量をウンタラカンタラ⋯⋯。

 

 つまりどうにかするには、仮想質量にある程度適応出来て入れば、多少はマシになるのではと思った訳ですよ。

 

 そこで思ったのが最近やたらと禪院家に訪問するようになった九十九さんでして⋯⋯。

 

 いや⋯⋯なんでさと思うと思いますが、私⋯⋯ベストフレンドに認定されたじゃないですか⋯⋯。

 

 そのせいで九十九さんなんやかんやで良く、禪院家に立ち寄るようになったんですよね⋯⋯。

 

 まぁ自分の研究やら色々と聞かれるので、全人類から漏れ出た呪力を正のエネルギーに変換する呪物か結界でも作った方が良くないですか? とか⋯⋯全人間が呪力に最適化するにしても、脱却するにしても【働きアリとサボり蟻の法則】やら【ダニを駆除したら別種のダニが増える現象】みたいな事にならないといいですね! とか⋯⋯甚爾さんならギャンブルとかでスる事も多い人ですから、大金詰めば承諾すると思いますよ! とか⋯⋯逆に全人間の呪力脱却プランの話したら、意外と食いつくと思いますよ的な事を適当に言ってあしらってますね⋯⋯。

 

 まぁ⋯⋯そんな訳で九十九さんが良く来るので、ワンチャン頼めば、意外と組手的な事は出来るのではと考えた訳です。

 

 ほら九十九さんの術式って仮想質量バフでぶん殴る感じじゃないですか、だから逆に仮想質量の拳とか受ければ多少は茈対策にはなるのではと思って頼んでみたら、何故か術式や武器ありで戦闘の特訓になってたと言う状態なんですよね⋯⋯。

 

 それで実際に話した結果、当然ながら何故か聞かれたので、とりあえず適当に勘で高校生位に五条が反転覚えてリベンジしてくる気がするので、対策の為に鍛えときたいと言ったら、少し考える素振りを見せた後OKを貰った感じです。

 

 まぁとはいえ領域展開をバカスカ撃たれると訓練にならないと言う事で、流石に訓練中の領域展開は禁止されましたが⋯⋯。

 

「ふう⋯⋯ひとまずはこれくらいにしとくか」

 

「そっ⋯⋯そうですね⋯⋯」

 

 私は地に倒れ伏しながらそう答える、とはいえ訓練に称して、九十九さんの攻撃を何回か受けたので後は真白の術式待ちですね⋯⋯それと今後は領域展延を使用しよう⋯⋯意外と双子の縛り等の影響もあるのか、真白出した状態でも使えるんですよね⋯⋯アレ⋯⋯。

 

「しかし真魅⋯⋯君の戦い方は式神との抜群の連携が持ち味な所もあるだろう? 何故今回は式神を使わなかったのかい?」

 

 私が起き上がると九十九さんは腕を組みながらそう言って来ました。

 

 まぁ⋯⋯言いたい事は分かります。真白と私は共有の縛りで五感や思考が共有されてる事もありますから、会話無しで連携攻撃が出来ますからね⋯⋯。

 

「真白ですか? 今は女中の仕事をしてるので⋯⋯」

 

「女中の仕事⋯⋯あぁ⋯⋯そう言えば君は禪院家では女中の立場にあったね⋯⋯全く⋯⋯こういう所は実に厄介だと思うよ⋯⋯」

 

「まぁ⋯⋯真白の方は駆けつけようとしてたので⋯⋯私が全力で説得して止めましたが⋯⋯後で真白の我儘を1つは聞いて上げないとですね⋯⋯」

 

 私はそうちょっと苦笑しながらも肩をすくめました。

 

 まぁ⋯⋯以前から試したい事もあったので今夜は覚悟してください言われたからなぁ⋯⋯しかもそれが身体を密着させて、反転術式の正のエネルギーと呪力の負のエネルギーを、お互いの身体に循環させるって奴なんよね⋯⋯絶対に私の記憶から変なもの学習したでしょ⋯⋯。

 

「そうか⋯⋯ん? 今なんて?」

 

「え? あっ⋯⋯」

 

 私の話に首をかしげ尋ねてくる九十九さん。

 

 そう言えば真白の縛り知らない事を忘れてた。もうすっかり真白と私の関係が普通になってたから、すっかり自分の常識で話してたわ⋯⋯。

 

 とはいえ⋯⋯私の場合は真白を使役する際に結んだ縛りは、自分や真白が話しても問題ないと判断した相手以外には口外しない縛りを結んでるからなぁ⋯⋯。

 

「⋯⋯まぁ九十九さんなら良いか⋯⋯簡単に言うと真白は式神ではあるんですが、同時に私の妹でもあるんですよ⋯⋯」

 

「妹⋯⋯?」

 

「えっと⋯⋯詳しく話すと、真白は式神の肉体に()()()()()()()()()宿()()()()()って言えばいいんですかね⋯⋯」

 

 私は真白とは双子の縛りを結んでいる事をかいつまんで話した。

 

 コレに関して話すとほら、某麦わら帽子の海賊団の話に出てきた影使いが言ってた。

 

 影はその人間のもう1つの魂って話があるんですよね⋯⋯。

 

 しかも十種影法術の影って、原作によると生得領域と繋がってる何て話があるじゃないですか⋯⋯そこから考えると、私の影って私の魂と密接な関係にある事は間違いないんですよね⋯⋯。

 

 そんな訳で私は自分の影をもう1つの自分の魂と見なす事で、実質魂を2分割して式神の肉体に収める事は可能なのでは無いかと考えた訳です。

 

 まぁ⋯⋯それ以外にも前世で見た動画に、自身の全てを媒介にして魔虚羅を調伏した、最強美少女反転術師*1とかいう奴がありまして⋯⋯それを同時に思い出して、近しい状態まで持っていけば双子でも行けそうとか思ったのもありますかね⋯⋯。

 

 とはいえ⋯⋯普通に式神の肉体に魂を収めるだけじゃあ効果は薄い気がして、私は魔虚羅の術式で挿入した魂に適応させようと考えたのが、魔虚羅を選択するきっかけだったんですよね⋯⋯。

 

 なんでそんな事をしたのかと言いますと⋯⋯縛りを結ぶ為でしょうか⋯⋯。

 

 そもそも縛りって何か? 元々縛りはHUNTER × HUNTERの誓約と言う、自身に何かしらの誓約を与える事で力を得る技法が元ネタなんですよね⋯⋯。

 

 だから私は思ったんです。縛り=誓約なら誓約の内容は明確であればある程、細かく記載されてれば記載されている殆ど、効果は高くなるのではと⋯⋯。

 

 特に私が注目したのは見返りの記載でした。実際、呪術廻戦の作中で縛りを結ぶ際に、見返りの記載を明確にしてないのが多かったんですよね⋯⋯。

 

 それじゃあ契約書として考えたら○○の労働するから、適当に対価になりそうなのくれと契約してるようなもので、そりゃあ見返りが中途半端にもなりますわ⋯⋯。

 

 まぁ⋯⋯要は何かと言うと、ある程度の部分は見返りの記載も縛る方が、効果は高いはずと考えた訳ですね。

 

 でっ私がしたのは高級車買うのに、私の魂から命までのありったけの全財産を支払って、支配権が滅茶苦茶ゆるゆるとかの、私には明らかに不利な条件をありったけ飲んで、もう術式だけ無事なら型落ちで構わんから、魔虚羅を調伏の儀キャンセルしてくださいと無茶苦茶値下げ交渉を測ったわけです。

 

 まぁ⋯⋯それでも殆ど賭けだったんですがね⋯⋯⋯⋯とはいえそれで魔虚羅が手に入った訳だから大儲けな訳ですが⋯⋯なにせ行けるかもと思った瞬間に既に行動は終わってたと言いますか⋯⋯失敗した後の事考えずやってたもので。

 

 まぁ⋯⋯そこは結果として何とかなった訳ですから無礼講と言う事で⋯⋯てか何か九十九さんさっきから固まって⋯⋯。

 

「そうか⋯⋯」

 

 いや何でしょうか辛かったんだね的な憐憫の情的な目で物凄く見られている気がするんですが⋯⋯。

 

「えっと⋯⋯九十九さん」

 

「あぁ⋯⋯皆まではいい大体分かったからな⋯⋯」

 

 私が何か言おうとすると、九十九さんは手で制すようにしてそう言いました⋯⋯。

 

 うん⋯⋯何ていうんでしょうか⋯⋯釈然としないと言いますか⋯⋯。

 

 まぁ⋯⋯あれですね⋯⋯物凄く解せぬ⋯⋯。

*1
なお実際に作者が参考にした動画だったりする




おまけ
garaasaaさん、白井あおいさん誤字修正ありがとうございました。

弥未瑠さん高評価ありがとうございました。

Q何故蛇足なのですか?

A実は前回で幼少期編の後半は終わらす予定が⋯⋯後書きでその事を書き忘れてたので⋯⋯急遽新たに存在しないはずだった1話を追加する事になりました⋯⋯なので次からは【参 起きて欲しくない時に限って、奇跡は起きたりする】の話で宣言してた1000件記念を出し次第、閑話を書いて高校生編に突入する予定です。まぁ個人としては京都か東京のどちらにするか悩み中ではありますが⋯⋯。

Qなぜ九十九由基は憐憫の情的な目で真魅を見たのですか?

A真魅は呪術界隈の双子の定義である、2つの肉体に元々1つの魂が2分化された状態となる縛りを逆手に、後天的に双子の縛りを結んでますが、本来は双子の縛りは天与呪縛⋯⋯すなわち先天的なものであり、そのため九十九さんは真魅の発言から、過去に双子の妹が死んで、真魅はその魂を媒介にして式神を生み出したのだと誤解した感じです。ちなみにこの勘違をする人は今後とも増えて行く予定だったりします⋯⋯。
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