自縄自縛の十種影法術〜平穏に過ごしたいのに、私の周囲が許してくれません〜   作:多眼犬

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何か禪院扇編の閑話の構成が出来てしまったので⋯⋯幼少期編の七話を投稿する事にしました。

と言う訳で閑話の禪院扇編を投稿し次第、高校生編をだす予定です。


漆 燃えるごみは月・水・金で、池などへの不法投棄はおやめ下さい!

「姉様⋯⋯これは⋯⋯脳腫瘍ですね」

 

「マジか⋯⋯」

 

 九十九さんに何か誤解されてから早数日……その日、何かヤケに頭痛がして仕事に支障が出かね無いLvだった事もあり、こうなったらと真白に診てもらったんですが⋯⋯そしたら今まさにそんな宣言をされました⋯⋯。

 

 いや診てもらうだけでわかるのかって言いますと人体の中って実際は光が当たらない場所な事もあり、いわゆる影そのものの空間見たいなもの何ですよね⋯⋯。

 

 なので、影の式神である真白は影を通して私の人体の隅々まで分析や解析が出来るって感じですね⋯⋯。

 

 とはいえ予兆やら初期症状も何も無く、突然激しい頭痛に襲われて、そのまま脳内に出現した感じで原因が全く分からないんですよね⋯⋯。

 

 心当たりがあるとしたら数日前に、ちょっとした実験がてらに、九十九さんに真衣や真希と同じ組紐を渡した位何ですが⋯⋯まさかねぇ⋯⋯。

 

「かなり進行はしてますが⋯⋯意識に異常が出る範囲までは進行してないので、余り手遅れって程ではありませんね⋯⋯まぁ発症してる場所が場所なので⋯⋯一般の医療や普通の方法では取り除くのは至難の業ではありますが⋯⋯」

 

 何かめちゃくちゃ詰んでる的な発言をしながら私の影に手を突っ込んで何かしてる真白⋯⋯てか何かものすごくグチャグチャ音が鳴ってるのですが⋯⋯。

 

「影を通して姉様の脳内のその部位に直接接続⋯⋯影をメスのように使用して切り離しつつ反転を施せば⋯⋯」

 

 何かブツブツと言いながら、何かテレビや漫画ならモザイク案件な塊を影の中からヒョイっと取り出した。

 

「えっと⋯⋯それって⋯⋯」

 

「はい。姉様の脳内にあった異物ですね⋯⋯ちなみに摘出の際に出た血は影の空間を操作して、排出してるので安心してください」

 

 あうん⋯⋯ですよねぇ⋯⋯てかかなり高難易度な脳手術を、私の魂を通して私の術式をかなり精密に行使して行ってるとか、かなりとんでもない事を平気でしてる自覚あるんでしょうかねぇ⋯⋯まぁ姉としては妹の成長を見れてるといえば喜ばしいのですが⋯⋯。

 

 まぁ⋯⋯最悪の場合は令呪を3画全部消費した上で、私の頭を吹き飛ばして真白に全力で反転させるなんて荒業を考えてたので、そうならずに済んだことを素直に喜ぶとしましょう。

 

 ちなみに反転のアウトプットって他者に使うと出力が落ちるデメリットがあるのですが、実は最近気づいたらんですけど、双子は同一人物扱いって事は、反転を片割れに施す場合は、実質そのデメリットを帳消しに出来たりするんじゃ無いでしょうか?

 

 まぁ⋯⋯私の場合は共有の縛りの件で試せないので、試すとしたら真希と真衣になりそうですが⋯⋯五条や夏油や直哉辺りはちょっと無理ですが、一時的に感覚共有の縛りを互いに結べば、反転やアウトプットは今の所は理論上は教えられますし⋯⋯。

 

 特に五条は⋯⋯六眼を共有する事になるから初見はかなりキツイと言うか⋯⋯まぁ⋯⋯一回ガコッてしまえば後は問題ない訳ではありますけど⋯⋯。

 

 てかそれ言ったら、双子以外で共有の縛りは結べるのかが問題ですね⋯⋯私としては、こちらも双子よりは劣化はすれど、理論上はお互いの同意さえあれば結べなくは無いとは思うんですがね⋯⋯。

 

「ん? アレ? ひょっとして体内の影を逆手に、脳だけ影の中に収納すれば、頭吹っ飛ばされても脳だけは死守出来たりする?」

 

 私はふと先程の真白の行動からそんな事が脳内をよぎった。

 

 いや⋯⋯それ以外にも影の空間を上手く利用したら、NARUTOのオビトの様に相手からの攻撃を透過する見たいな事が出来そうな気がする⋯⋯。

 

「⋯⋯可能だとは思いますけど⋯⋯姉様と私の間で結ばれた縛りや私の術式の相性を考慮すると、やった所で余り意味は無いかと⋯⋯」

 

「へ? あぁ⋯⋯確かにそうだわ⋯⋯」

 

 思い付いた事に対して真白が明確なツッコミを入れて来る。

 

 私は一瞬意味が分からなかったが、直ぐにあぁそういえばと思い返した。

 

 と言うのも⋯⋯まず真白の適応って相手の攻撃を受ける、または相手に攻撃を防がれる等の状況下で発動するんですよね。

 

 つまり、基本的に攻撃が当たらないと術式の効果を得られない為、攻撃の透過とかしたらそりゃあ術式も発動するもクソも無い訳で相性がすこぶる悪いんですよね⋯⋯。

 

 しかも⋯⋯私の縛りで真白に全面的に命そのものを預けてますし⋯⋯。

 

 どういう事かと言いますと、事象の共有による縛りでは真白が頭吹き飛ばされると、同時に私の頭も吹っ飛ばされ、それにより私の死亡したと言う事象が、真白に共有されるのを防ぐ目的で縛った縛りなんです。

 

 ほら⋯⋯いくら真白が術式により適応出来るとはいえ、式神事態が即死した事になったら適応もクソもありませんからね。

 

 だからこそ式神の破壊=術者の死亡にする代わりに式神が生きてる限りは、術者の死亡判定にならない縛りを結んだ訳です。

 

 まぁ⋯⋯その為、私は脳天を粉砕されようが心臓を破壊されようが、真白が完全に破壊されない限りは外的要因に対しては死亡しないって事になる訳です。

 

 まぁ⋯⋯実際、真白等が特殊なだけで式神って普通はそんなに瞬時に回復や再生なんてしないし、式神を肉盾にする手段も完全に失う上に、逆に式神を守らないといけなくなる訳ですから、縛りとしてはそれなりに充分成立してますし、当然ながら身体の半身が吹き飛んでも死なない訳だから、場合によってはかなり悲惨な事にもなる訳ですから意外とキツイ縛りだったりはしますがね⋯⋯って⋯⋯ん?

 

 私が若干遠くを見つめる中、ふと気がつくとコチラへと近付く気配に気付きそちらに目を向けました⋯⋯。

 

 てか⋯⋯刀の柄に手を添えながら、フラフラとコチラに近付く老害ジジイ(禪院扇)の姿でした。

 

 てか何か雰囲気がヤバいと言うか⋯⋯アレだ⋯⋯精神的に追い詰められて凶行に走る1歩手前の社員みたいな雰囲気⋯⋯。

 

「⋯⋯何か用ですか叔父さ──」

 

 ⋯⋯えっと⋯⋯私が体面を取り繕おうとすると、老害ジジイの奴は私に容赦なく刀を抜き切り付けてきた。

 

 余りにも唐突で自然な動きに私は思わずその一太刀を受けてしまう。

 

 まぁ⋯⋯反転で直せるんですが衣類は直せないのがなぁ⋯⋯。

 

 そして老害ジジイの馬鹿は更に追撃とばかりに流れるように二太刀目を私に向けてきたので、流石に私は距離を置いてその攻撃を回避する。

 

「何故⋯⋯私では無く無能な⋯⋯ましてや人ですらない貴様なのだ⋯⋯」

 

「は?」

 

 いや⋯⋯何か言い出したんだけど⋯⋯とはいえコレはどうしたものか⋯⋯何せ禪院家って、いくら実力主義掲げた家とは言え、結局その根元には男性至上主義がある⋯⋯だからこそ女性は性別が男性でないってだけで格下扱い⋯⋯術式があり実力があっても女性の中で権威があるだけで、男性より立場が上って訳じゃない⋯⋯。

 

 言ってしまえば入社の時点で男性は優遇し、女性より上の役職につける最低最悪な制度⋯⋯直哉の件だって当主の酔っ払いジジイ(禪院直毘人)の一言があったから何とかなってるに過ぎない⋯⋯。

 

 今の今まで大人しく上に従ってたのだって、コイツも言ってしまえば私の上司に値するから、普通に立場的に不利⋯⋯むしろ私が攻撃したらアウト⋯⋯呪術界で社会的にデッドエンドな状況で、対する老害ジジイからは一方的に攻撃されてる状況⋯⋯。

 

 いや、一応1つだけ解決する方法はあるにはあるんですよ⋯⋯要はコイツより上の存在である酔っ払いジジイ(禪院直毘人)からコイツをボコしてもいいと承諾を得れば良いって話なんですよね。

 

 今ならその程度ならある程度は発言力は有るとは思いたい所ですが⋯⋯それをすると借りを作る事に繋がるので後々が怖いと言うか⋯⋯まぁ幸いこういった理不尽は社畜時代(前世)で慣れてるので私はいいんですよ⋯⋯ただ⋯⋯その火の粉がマイエンジェルズ(私の妹達)に危害が及ぶなら流石に考えますが⋯⋯。

 

 とは言え今はこの状況を打破しないとどうにもならない訳で⋯⋯ってあっ⋯⋯。

 

 私がそんな事を考える中、私の目の前では既に行動は終わっていた。

 

「うごぉっあぐっがっ!?」

 

 いや⋯⋯うん私が切られた事でブチ切れた真白が、踏み込みからの手刀で老害ジジイの腹部に突きをぶち込み、ぶち込んだ状態から手を握り拳に変えつつ捻りながらグイッと拳をねじ込んでました。

 

 ハッキリ言って滅茶苦茶えぐいです⋯⋯老害ジジイの方も口をパクパクさせながら青ざめてます。

 

 そこから引き抜きの奴の股間目掛けて正拳突き! 余りにも早い動作⋯⋯私で無ければ見逃しちゃうね!!

 

 てっそうじゃない!!真白ォオォオオォォッ!!何やってんだァアァアアァァッ!!?

 

「大丈夫です⋯⋯殺してはいません⋯⋯後コレからこのゴミは池に沈めて来ますねっ!」

 

「ちょっ真白!? 不法投棄はアカンッて!!」

 

 私がそう言って止めるよりも早く、真白はジジイを担ぎ上げると全力疾走で駆け抜けるのでした⋯⋯。




オマケ
garaasaaさん誤字修正ありがとうございました。

Q何で生きなり七話を?

A今回の脳腫瘍の降りの内容が、高校生編の重大な伏線になる為です⋯⋯ちなみに何故、真魅が原因不明の脳腫瘍なったかを説明しますと、将を射んと欲すれば、まず馬を射よと言う用に⋯⋯九十九さんがご執心なさるお方に関する情報から、そのさるお方の関係者に接触した結果、偶然にも妊娠中だった為に真魅から貰ったお守りをお祝いの気持ちで渡し、それにより発生した悲劇ですね⋯⋯ちなみに原作では死亡してるキャラクターですが、とあるキャラクターの出産後に死亡しており、その死因は不明だったので妊娠中の脳腫瘍の悪化が原因で、出産後に暫くして死亡した事にしました⋯⋯更に言えばこのキャラクターの死亡したと思われるその時期が、逆算すると時系列的に幼少期編と重なってた為、やむを得ず幼少期編の続きとして記載した感じです⋯⋯。
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