自縄自縛の十種影法術〜平穏に過ごしたいのに、私の周囲が許してくれません〜 作:多眼犬
呪霊を確保して来る日々に、慣れてきた今日この頃⋯⋯当然ながら私達⋯⋯この
とはいえ、縛りの影響で精神以外はその環境に順応してるんですけどね!!
それよりあの
一応は
まぁ⋯⋯代わりにそれで私が死んでも咎めないって言いやがった事は許さない⋯⋯。
それとそれに便乗して、むしろ殺すつもりでやってくれって言いやがった
でも今はそれも些末な事に思えます⋯⋯現実逃避もそろそろ終わりにしなきゃならないって所でしょうね⋯⋯。
そう⋯⋯例えそれが現代最強格の
いや⋯⋯なんでこんな状況になってしまったのかって言うとこっちが逆に聞きたいです⋯⋯とりあえず今に至るまでの事を振り返る。
そう⋯⋯私は何故か
なのに来てこの
何かゾワッと来たので、咄嗟に今立ってる場所から咄嗟に離れようと────
「────ッッッ!!?」
動いたけど、時すでに遅くかろうじて命は助かったが右腕を完璧に持っていかれた。
私は咄嗟に反転術式を使用して右腕を再生させる。ココ最近、と言うよりも私と真白はお互いに受けた事象を共有する為、真白と共に呪霊狩りで奔走した結果、何度も致命傷を受けその度に真白が自らに反転術式をかける事で私の身体が自動的に反転術式を自らにかけた状態となり、それにより何度か治していたら、気付けば自然と覚えていた。
とはいえ反転がバレると、ソレはソレで厄介な事には変わりない⋯⋯ 。
そして私は右腕が再生したのを2〜3回程、握っては開いて確認し、改めてクソガキの方を見る。
「へぇ⋯⋯流石はその術式と俺以上の呪力量を持ってるだけはあるな」
私の腕を見事に粉砕した当の本人は、そう言いながら笑っていた⋯⋯それも無邪気な子供なんて生易しいものでは無く、獲物を見つけた獣のような獰猛な笑み。
てか⋯⋯私ってそんなに呪力保有してたの? 女中って基本的に呪力を使わないから全く知らなかったし、その術式ってのも多分⋯⋯六眼だけに私の術式は筒抜けって感じなんだろうなぁ⋯⋯まぁ五条にはいくら隠したところでバレるだろう事は覚悟してたけどね⋯⋯。
まぁ何にせよコチラには戦う意思は無い⋯⋯とりあえずその事を伝えて──
「よくも⋯⋯姉様の腕に怪我を負わせましたね!!」
禪院家の屋敷から飛んできた一瞬の閃光⋯⋯基、真白の奴が、
悟の奴は無下限バリアでソレを防いだ。が⋯⋯その瞬間に真白の方陣がガコンと周り始め⋯⋯冒頭に戻る⋯⋯。
いや⋯⋯うんコレどう収集つけよう⋯⋯お互いに距離を置いて膠着状態とはいえ、今更戦う意思は無いって言おうにも、真白が攻撃しちゃったせいで何言っても意味は無さそうだしなぁ⋯⋯てっん? 真白?
「いいでしょう⋯⋯少しだけ馬鹿の遊びに付き合って上げます」
「へぇ⋯⋯式神の割によく言うねぇ」
真白の売り言葉に悟の奴は言い返す中、真白は手元の退魔剣を消し、そのまま両の手の指と指を絡め祈る様なポーズを取る。
いや⋯⋯アレは掌印じゃあ? ハッまさか!?
「領域展開⋯⋯」
「は?」
「えっちょっ真白!?」
五条の奴もいきなりの真白の言葉に面食らった様に驚いた顔になる。
いや⋯⋯そりゃあそうだよね真白の奴がしてるのって普通に前代未聞の行動だもん⋯⋯いやまぁ私が真白に結んだ縛りの事を考えたら理論上可能っちゃあ可能だけどさぁ⋯⋯。
「
その瞬間⋯⋯周囲の景色は一転し空も大地も建物も全てがモノクロとなった平安宮の前にいた。
「マジかよ⋯⋯」
悟の奴はあまりの状況に思考がついて行かないのか、呆気にとられてまるで無量空処受けたかのような状態になっている。
「ハッ⋯⋯ハハッ訳分かんねぇ⋯⋯肉体も呪力も、俺の
余りにも前代未聞な事態に、明らかに引き攣るような乾いた笑い声を出す最強格さん⋯⋯。
えっと何かすみません⋯⋯でも言い訳させて下さい⋯⋯
「この領域は全てが影で形成されています⋯⋯ですがあえて必中と必殺を載せない縛りを結んでいます」
「は?」
「え? ちょっ!?」
私と五条悟は同時に目が点になる。いや⋯⋯だって術式開示したかと思ったらまさかのハリボテです宣言された様なもんじゃん。
いや⋯⋯ある意味飛びっきりの舐めプ見たいなもんか⋯⋯てか遊びに付き合ってやるってそう言う事ぉっ!?
「代わりに私と姉様以外の術式や領域の中和に殆どのリソースを回しました⋯⋯」
えっと⋯⋯つまりアレか? 相手の術式を中和させてる状態で、コチラは術式を一方的に使えれば問題ないから、必中も必殺も要らねぇ殴り合いじゃあって事?
「それでは⋯⋯オ・カ・ク・ゴ・オ♪」
「はっ? えっ? ちょっまっ!?」
いやぁ⋯⋯そっからは一方的な蹂躙でした⋯⋯いやまぁ腐っても魔虚羅のスペックで、まだ反転も領域展開も使えない⋯⋯ましてや術式も封じられた子供相手を、殴り倒すと言う悲惨な光景が目の前で繰り広げられると言う状況⋯⋯。
しかも⋯⋯空間内の影に潜り込んでの移動は、空間内全てが影で形成されている以上、何処にでも移動が出来るそので、真白はそのまま五条の背後に回り込んだ。
「なっ後ろ!」
「スキだらけ⋯⋯ですよっ!」
「グアァッ!?」
真白はそう言って五条に盛大に背後から殴り込むと、再び影を移動してまるで瞬間移動したかのように真正面に回り込み盛大に腹パンを繰り出す。
「オッゴブァッ!?」
「まだオカワリはいくらでもありますよ?」
「カッ⋯⋯アグッ⋯⋯ゲホッゴホッ!? ⋯⋯てめぇ必中は無いって言ってただろうが⋯⋯」
「えぇ⋯⋯ですので普通に私の素手で殴りましたが何か?」
五条に睨まれるが平坦な口調で、首を傾げながらそう言う真白⋯⋯確かに攻撃に関しては普通に真白の手で行っている為、術式での移動は必中には含まれないわな⋯⋯いやエグイォって⋯⋯。
「ソレにコレは遊びではあっても戦いです、戦いに置いて、お互いが如何に理不尽を相手に押し付けられるかが重要⋯⋯貴方が最強なのも無下限と六眼と言う理不尽の塊だからこそでしょう⋯⋯遊びで良かったですね⋯⋯コレが殺し合いであれば貴方は既にこの世を去っているでしょうから⋯⋯」
呆れたようにため息を吐きながら説教をする真白。
そんな真白の言葉に対し青筋を立てる五条⋯⋯いやまぁ私からしたら、自身の半身である妹が説教してる構図だけど、五条悟からしたら、格下と思ってた式神に説教されてる訳だしね⋯⋯。
「てめぇ⋯⋯」
「威勢がいいのは結構⋯⋯ですがその鼻っ柱はへし折らせてもらいますが!!」
「アガッ」
真白はそのまま盛大に蹴り上げる。ちょっ真白!?流石に顔はあかんっ⋯⋯えっ遊び用に取り付けてる領域の縛りで、領域から解放されたら反転術式で治るからセーフ⋯⋯あっはいそっすか⋯⋯。
とはいえコレって五条さんに訴えられたら、間違いなく責任案件なんですが⋯⋯真白が適応してるからい痛の心配は無いけど⋯⋯いっ今から心労が無茶苦茶ヤバいですね⋯⋯。
「あぁ⋯⋯もうどうにでもなれですね⋯⋯」
私はそう呟きながら、モノクロの頭上をながめるのでした。
ジアンさん、こにさん、汚い模範的な蛮族さん誤字修正ありがとうございました。
特撮オタク(にわか)さん高評価ありがとうございました。
とりあえず幼少期編の前半あたりはここまでですね⋯⋯次からは閑話を少し書いた後に後編と考えています。
ちなみに一応補足として、真魅の年齢ですが、五条悟と同い年です。なのでこの段階の五条悟はまだ10歳前後の子供ですね⋯⋯。
Q&A
Q真魅の性格を一言で表したらどうなりますか?
A両極端⋯⋯ですね⋯⋯好意的に思う相手には極端に甘くなりますが、嫌いな相手や苦手な相手も含めて、そうでない相手には極端に無関心になります。特に自分にも極端に甘い為、戦いは好みません⋯⋯でもどうしても避けられない様なら切り替えは無茶苦茶早いですね。
Qなんで五条悟は真魅を攻撃したの?
A禪院家が使いに寄越した相手が、宿儺の指10本分に想定する呪力量を持つ、十種影法術持ちの術者だったからですね⋯⋯ちなみにコレは⋯⋯五条悟が六眼を保有してるから分かった事であり、禪院家が男尊女卑で女性を軽視してる事と、真魅自身が女中として働いてる身で前世の記憶を思い出す以前は、呪術師の力を行使する機会など無かった事もあり、禪院家の連中も含め本人自体もその事を把握してません。
Qなんで真白は領域展開を使えたの?
A真白は真魅の縛りの影響で、式神であって式神でない存在に変貌してるからですね⋯⋯ヒントとしては真魅は真白が妹である事を承認しており、真白は真魅を姉と呼んでいる事ですかね⋯⋯その辺は番外編で話す予定です。
Q真白の実力ってどれくらいなの?
A壱話の段階では、真魅と魔虚羅の本来のスペックを足して2で割った感じです。そこから現在進行形で、時間経過と共に様々な経験や学習を得て、日々成長してます。ちなみにコレは真魅も同様だったリします。