冨岡義勇は無惨討伐一周目を思い出した   作:高橋夏帆

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柱合会議

 柱たちは屋敷の中に入り、お館様と柱による柱合会議が行われていた。

 

「皆の報告にあるように、鬼の被害はこれまで以上に増えている。人々の暮らしが、かつてなく脅かされつつあるということだね。鬼殺隊員も増やさなければならないが、皆の意見を」とお館様。

 

「今回の那田蜘蛛山で、はっきりした。隊士の質が信じられないほど落ちている。殆ど使えない。まず育手の目が節穴だ。使える奴か使えない奴かくらいは、わかりそうなもんだろうに」と実弥。

 

「人が増えれば増えるほど、制御統一は難しくなっていくものです。今は随分、時代も様変わりしていますし」としのぶ。

 

「ならば柱稽古をしたらどうだろうか」と義勇が口を挟んだ。

 

 義勇のその言葉に柱たちは驚いた顔をして一斉に義勇に注目した。

 

「柱稽古?」としのぶ。

 

「何言ってんだ義勇、まだ鬼の活動が収まっちゃいないだろう」と実弥はまっすぐ前を見据えた。

 

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会議が終わり、皆が帰る中で実弥と義勇は2人部屋に残っていた。

 

「話がある」と実弥が言った。

 

「奇遇だな、俺もだ」と義勇。

 

「お前、一周目の記憶あるだろ」と実弥。

 

「ああ」と義勇は言った。

 

「いつからだ」

 

「那田蜘蛛山からだ」

 

 そういうと、実弥はマジかぁとつぶやき、胡座を描いた。

 

「最近かぁ。俺は2年ほど前からだっていうのによぉ。」

 

「2年も隠していたのか実弥」

 

「そりゃだって、夢かもしんねぇとか思うだろ、ほら」と実弥。

 

「それでどうする」と義勇。

 

「どうするとは?」

 

「そりゃ、なるべく生かして勝利する、だろ」

 

 突然後ろから声がして振り返るとそこには宇髄天元が立っていた。

 

「やっぱりお前ら一周目の記憶あんのか」と天元は言った。「それなら話は早い。なるべく俺らの記憶を共有して、無惨を倒すまでだ」

 

「天元もかよぉ。そうは言ってもよぉ、信じてもらえるかわからねぇだろうしよぉ」と実弥。

 

「信じる信じないじゃない。勝つんだ。そのために手段を選んでる場合じゃない。それに俺は、竈門炭治郎も記憶を戻していると踏んでいる」

 

「炭治郎も?」と義勇は顔を顰めた。

 

「だってあいつ、実弥さんって呼んでただろ」と天元は言った。

 

 確かにそうだ。初対面であり、かつ柱である不死川実弥をいきなり名前で呼ぶのはおかしい。

 

「とにかくこれではっきりした。一周目の記憶は夢ではない。現実だということだ。そして俺たちは派手に二周目の人生を迎えている。なるべく記憶待ちのやつらを探し出し、生存者を多く残すんだ。そして胡蝶、なんでそこで聞き耳を立てている」

 

 義勇は天元のその言葉に驚いた。部屋の襖には胡蝶しのぶの影があった。

 

「バレちゃいましたか」と胡蝶しのぶは出てきて言った。

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