お労しい兄上(中身一般人)が紡ぐ青い青春記録 作:南雲ユカリ
廃墟に戻った俺はどう説明するか考えていた
「うーん…、いっその事遭難してましたーって事にするか…?」
今の所の候補としては
・起きたら目の前に砂漠が!?遭難の身☆
・自分より強い奴を求めて旅にでた…!修行の身
・ここに来るまでの記憶が何一つない…。アビドススナオオカミ
まぁこんな所だ
「取り敢えず、真ん中は論外だな…」
自分で考えておいてこの扱いである
「実際、現実味があるのは記憶喪失か…?」
「いやでも、自分の名前とか侍って事とか言っちゃってるしな…」
「なら…、遭難って事にした方が色々都合が良いか…?」
結論として自分は気付いたら砂漠にいてそこから歩いてここまで来た、という事にしようと思う
「自分でも何言ってんだって思うけど、今はこれで説明するしかないな…」
死んで神様にここへ転生させて貰いました、なんて言ったらまず間違いなく心配される、頭の
後は今後の方針とかだよな…
「一応、時間軸としては原作開始前って事は確定だよな…」
過去おじとかいたし
「少なくとも、ユメ先輩が死ぬより前に来れたのはデカいな…」
ここでユメ先輩を救う事が出来ればホシノが曇る事はまず無くなるだろう。それだけでも何個かのBADエンドは回避出来るかもしれん
「取り敢えず、今は寝ておくか…」
ホシノへの説明は起きた後の俺に任せよう
−−−−−睡眠中−−−−−
「んあ…、朝…」
俺はまだ完全には働いてない頭を全力で働かせながら身体を伸ばしていた
「廃墟で夜を明かす、なんて初めてだったけど身体は以外と痛くない…?」
まぁ、鬼ボディーだしな
「取り敢えず食事は取らなくても大丈夫そうだし」
「約束の時間までここらへんの探索でもしとくか…」
改めて見ると凄い景色だな…。空にはヘイローらしき物も映ってるし…。遠くに見えるデカいビルも日本じゃああんま見ないな…。アレ多分サンクトゥムタワーだよな?遠くからでも凄い目立ってるな
そんな感じで時間を潰してたら約束の時間である日没になっていたため少し急いでアビドス高校に向かった
「こうして走るとまじで凄い爽快感だな…」
「前世じゃあこんな速度で走るなんて絶対無理だな…」
明らかに人間の限界を超えた速度を出してる
「新幹線でしか見ないだろ…。この景色」
そんな事を考えてればあっという間に目的地に着いた
ホシノside
昨日会った男の事を思い出す、自分でも何故あの男の素性を知りたがったのはよく分からない。初めて会った人間の異性に対して少し緊張していたのだろう。興味が無いと言えば嘘になる、ここキヴォトスでは珍しい男の人間だ、私だってこんな見た目だが高校生だ、好奇心には逆らえない
そんな事を考えているとあの男がいつの間にかいた。さっきまでそこには誰も居なかった筈…。昨日も思ったがどんな原理なんだろうか?
「来ましたか、確か…継国巌勝…さんでしたっけ?」
「ああ…改めて自己紹介は必要か…?」
「いえ、その必要はありません」
「それよりも、昨日はありがとう御座いました」
「礼など…必要はない…」
改めてこの男、不思議な格好をしている…。紫と黒が混ざった着物に黒い袴、格好だけ見れば百鬼夜行に居ても可笑しくはない、違和感を挙げるとすれば腰元に携えている不気味な一本の刀だろう、キヴォトスじゃあ殆どの生徒は銃を使っているため刀など実際に見たのは初めてだ
「その刀…?って本物なんですか?」
「無論、私は侍だ…刀ぐらいもつ…」
人の血管の様な気味の悪い模様に至る所に付いている目、初めて見るから分からないがこれは絶対に普通じゃない…。材料を聞くのは怖いため余り気にしない事にする
「それよりも…私の素性だったな…」
「ああ、そうでした…」
刀に目が行ってしまい本来の目的を忘れていた
「私は…気が付けば…砂漠の方にいた…」
「それって…」
「ああ、所謂…遭難って奴だ…」
「砂漠の方から…少し歩いて行き…この街に辿り着いた…」
信じられない、この男は砂漠で遭難していたと言うのだ
「遭難する前は何処にいたか覚えていますか…?」
「日本…という所に住んでいた…」
「日本…恐らくキヴォトスの外でしょうか…」
「質問は…それだけか…?」
「ええ、はい…」
そもそも、私が好奇心で聞いただけだし…
「…もう一つだけ質問良いですか…?」
「構わない…」
「貴方の年齢って幾つ位でしょうか?」
巌勝side
不味いな…年齢の事についてどう答えるか考えてなかった…。ここで実際の年齢を答えてもいいが生徒として過ごしたいって気持ちの自分がいる…!
幸いな事にこの身体、見た目だけならばかなり若い…。上手く答えればこの後の行動がしやすくなる…!ここはユメ先輩の一つ下で答えるか…
「私の…年齢は16だ…」
「へぇ、高校生だったんですね…」
身長が190もある為少し驚かれている
「これからどうするんですか…?。キヴォトスの外出身っぽいですし…」
「これからの事は…まだ決まっていない…」
俺がそう言うとホシノは何か考える素振りをした後俺に向き直ってこう言った
「では暫くの間アビドスへ仮入学等はどうでしょうか…?」
よしっ
「ふむ…それは有り難いが…この地では私に戸籍などはないぞ…」
「そこは大丈夫です、仮ですので正式な生徒って訳では無く、アビドスで暫くの間面倒を見るって感じです」
「自分で言うのもなんだが…私は怪しい人物だと…思うのだが…」
「いえ、貴方には昨日助けて貰った恩もありますし、こうして話して少なくとも悪い人では無いと思ったので」
(それに以上な程、敵意…?気配…?の様な物が感じられません…気持ち悪く感じますが敵意は持たれて無いと言うことなので余り気にしない事にしておきましょう…)
「そう言う事ならば…世話になろう…」
よしっ!何とかアビドス高校への関わりを持つ事に成功した!原作の過去おじを知ってる身としては余り警戒されてない様に感じられるな。何か理由があるのだろうか?
「私の先輩には言っておくので3日後にアビドス高校へ来てください」
「ああ、分かった…」
その後は軽い雑談等をして解散となった。3日後という事なので大分時間が空いている、せっかくだしアビドスだけじゃなくて他の自治区の方にも行って見るか…
ホシノside
何とかアビドス高校誘う事が出来た、怪しい人物ではあるが悪い人では無さそうなので大丈夫だと思いたい…。もしかしたら、アビドスのこの状況を解決してくれるかも知れない、なんて自分らしからぬ言葉が頭に浮かんでしまった
「とにかく、今のアビドスには人手は貴重です…。」
私の住むアビドスは様々な問題に襲われている。砂嵐による人民への被害により殆どの人が別の自治区へ移動してしまっている、それに、アビドスの生徒会は殆ど機能していない様な物だ、果てしない借金やそれによる生徒の転校…今のアビドス高校には私と私の先輩の2人しか残っていない。
青春なんて私には程遠い存在だ。正直、他の学校の生徒を羨む事はある、それでも私はアビドスが好きだから、また昔の様に賑わせたいから、ここに残っているのだ。
だから彼が来てくれれば何か変わるかもって、少しでも青春を感じられるかもって、そう思った
「…なんて、そんな奇跡が起こる筈も無いですね…」
「私もユメ先輩に影響されちゃったかな…」
そんな事を呟いていると、後ろから声が聴こえた
「こんばんは、小鳥遊ホシノさん…」
「…またお前か、黒服…」
「ククッ、そんなに睨まないで下さい」
「…何度聞いた所で私は契約には乗らないぞ」
「いえ、今回はその事ではありません…」
「担当直入に言います、継国巌勝さんの身柄を私に引き渡して欲しいのです…」
「…!何故知ってる!」
「そう難しい事ではありません、我々の技術だと思って下さい…」
「それよりも、彼は危険ですよ…」
「彼にはナニか貴方達生徒とは違った力があります…」
「ヘイローも持たず、キヴォトスでは珍しい男の人間であり、刀という武器を使い、特別な力がある…とても異質な存在、それが彼です」
「それに、彼を引き渡してくれさえすれば、アビドス高校の借金の半分を肩代わり致しましょう…」
「?!……それをして、お前に何のメリットがある…?」
「それについては言えません。貴方はただ彼引き渡してくれれば良いのです。」
「…断る」
「何故?貴方にとっても悪い話しではない筈です…」
「そもそも、あの人をどうこうする権利を私は持っていない」
「それに、お前の事だあの人を使って碌でもない事をしようとしているのだろう」
「……そうですか、非常に残念ではありますがこの件については無かった事にしておきましょう…」
「……」
「では、私はここで帰るとします」
「小鳥遊ホシノさん、この件についても、契約についても、気が変わったのなら是非連絡を下さい…」
「では…」
黒服はそう言うと黒い穴を出して帰って行った
「…ちっ」
私は何事も無かったかの様にそのまま家に帰って行った
今回で黒服を出して見ました…
次は黒服の視点からの開始です…
おかしな部分があれば教えて欲しいです…!