怪獣自衛隊原作としては次は怪獣ホムスビなのですが時系列を少し変えてもう少し後の登場にするかもしれません。
「300m級の怪獣……ですか。」
怪獣対策閣僚会議にて話題に出たのは新たなにホロウアース洞から現れた既存のエイの形をした怪獣であった。
その時は半年前に至る。
アメリカを含めた国家はホロウアースを爆破することによって封鎖するという案が国連安全保障理事会で決まった。
当時、非常任理事国の日本の星山総理は爆破による封鎖は拙速すぎると慎重論を唱えていたものの、国連加盟国の九割が封鎖論に賛同。強行される形となった。
その結果、爆破によってマリアナ海溝の地盤が不安定化し崩落。
封鎖どころか、爆破前よりも遥かに巨大な空洞が形成されてしまったのである。
その瞬間、各国は封鎖という言葉の軽さを思い知ることになった。
その穴からは巨大な甲殻類を含めた未確認の大量の怪獣が解き放たれたのだ。
この生物たちはホロウアース生物と呼称されるようになった。
最も、ホロウアース生物の大半は水圧変化に耐えられる個体は少なく、浅海まで上がってくるモノは救いであった。
その穴から現れたヒルコやオロチのような一般的に巨大怪獣と呼ばれる種が顔を見せたのだ。
仮にこれらのすべての怪獣を御せるなら世界の覇者足りえるだろう。
幸いなことは、ヌエは未だ人類に攻撃をしたなどという情報はなく今のところは深海に居座りホロウアース生物である巨大甲殻類などを捕食していることがわかっていることか。
「怪獣を捕食する益獣ならばまだいいでしょう。問題なのは我々に牙をむくかどうかです。」
星山総理は神妙な面持ちで言う。
「呼称はヌエは問題はありません。今後は日米協力体制のもと対策を練っていきましょう。」
そしてその後もヌエは深海に居座り獲物となる生物を捕食しては休眠行動にうつるというサイクルを繰り返していることがわかった。
しかし、それもデルフィスで監視するだけでありそれ以上のことをすることはできずただ月日が経過していった。
◆
「ちょっとー!なによこれ!」
そう叫ぶのは東洋方面第一巡行艦隊所属のタカオであった。
コンゴウよりアケボノの反応消失地点の調査をしに来たタカオであったが、その先にあったのはホロウアース生物の残骸で埋め尽くされた海底だった。
巨大ロブスターのような頭部。
巨大なダイオウイカの触腕。
そのどれもが一咬みで仕留められたことが手に取るようにわかった。
タカオはソナーとセンサーに自身の演算能力の大半を使用し辺りを捜索する。
「こういうのはナチとかに任せるものじゃないの……?」
残骸の多さ故にタカオの
散らかった部屋の中から一つのビー玉を探し出すようなものだ。
正直に言って暇である。
タカオは捜索をする片手間で共有されたアケボノを撃破した怪獣の情報を見る。
巨大な牙を持ち、手足が確認できる。
全体的にその情報は断片的であり、いかにアケボノの想定外であったかがわかる。
だが、強いて言うのなら人類が定義する獣脚類などの一部の爬虫類に近い見た目であるとアケボノは判断していたらしい。
そんな気配はタカオの今いる海域に存在しない。
「……ん?」
その中で動いているモノがあった。
否、もとより動いている小さな魚影などはあった。
しかし、これは──
「く、も……?」
海底に張り付く巨大なシルエット。
巨大ともいえる鋏角。
その大きさに比類するような大きさの脚。
複数の眼。
正しく蜘蛛。多少眼の数などに違いはあれど、分類としては蜘蛛型と断言できる。
その大きさは脚を広げれば重巡洋艦高雄に匹敵するレベルであった。
きゅ
「…意、意外と可愛い声してるじゃない……。ほら、えっとあっちに巨大な甲殻類が動いているわよー」
タカオの視線の先にはたまたま生き残ったであろう10mほどの巨大な甲殻類である。
だが、タカオは知っていた。
──怪獣は、霧の艦艇を敵対視する。
アシハラが共有した情報によれば、それは事実だった。
きゅるあああ!!!
「ああ、もう!なんでこうなるのよー!」
タカオはそう言いながら砲塔を蜘蛛型の怪獣に向ける。
霧の艦艇と巨大怪獣がぶつかるのは、アシハラのミヅチとの戦闘以来、初めてだった。
「はやすぎるっでしょ!」
魚雷の一斉掃射が蜘蛛型怪獣を襲う。
しかし、そのどれ一つとして命中することなく海中へと消えていった。
というよりは蜘蛛型怪獣の狩りが上手いといえる。
巨体とは思えないほど身を捻り、海中であるにも関わらず、まるで全方向に足場があるかのように跳び回る。
急激な速度の上昇は、もはや怪獣の動きではない。
荷電粒子砲を含め、別にタカオの攻撃速度が劣っているわけじゃない。
単純に、この蜘蛛型怪獣の予測能力が異様なまでに高いのである。
幸いにして、蜘蛛型怪獣にはタカオのクラインフィールドを飽和させる火力はない。
飛び回り、距離を詰め、攻撃しては離脱。その繰り返しであった。
とはいえ、タカオがジリ貧であるのは明白であった。
蜘蛛型怪獣もそれを察しているのか、決定打を狙うでもなく、ひたすら機動戦を続けている。
「…いいわよ。やってやろうじゃない。」
タカオの甲板に並ぶVLSから放たれたそれらは本来なら目標に向かって追従しただろう。
だが今、それらはタカオの周囲に留まり、海中に静止している。
機雷という兵器がある。
接触した対象を爆発させる、極めて単純な兵器だ。
アシハラが記憶探索によって共有戦術ネットワークに挙げられた情報は何もメンタルモデルなどだけではない。
この機雷もそのうちの一つであった。
さらにいえば、この
蜘蛛型怪獣がどれだけ強固にできていようと直撃すればただではすまない代物だ。
蜘蛛型怪獣が接近さえすれば、タカオの勝利は確定するはずであった。
しかし、そんなタカオの予想に反して蜘蛛型怪獣はピタリと動きを止めていた。
「止まった……?いいや、チャンス!」
タカオの砲塔が火を噴き、蜘蛛型怪獣を貫く。
ぎゅるあああ!!!
「うっさい!」
追撃の魚雷群が海中に散布され、蜘蛛型怪獣へと殺到する。
それをかわそうと身を捻るも──
「逃がさない!」
予測演算は何も霧の艦艇にとって難しいことじゃない。
怪獣の胴体部に
空間をゆがませ、光も音も吸い込んでいく。
急激に現れ、そしてゆっくりと収束していく黒い点。
それはすべてを呑み込んだ後、痕跡すら残さず消え失せた。
蜘蛛型怪獣の胴体部には巨大な穴が残っている。
この世界で初めて侵食弾頭の兵器が使用された日。
霧の艦隊にとっては、今後の戦術選択を左右する大きな指標になった。
「それにしても…。」
蜘蛛型怪獣はクラインフィールドを飽和させるほどの攻撃力はなかった。
確かに、攻撃を積み重ねられれば危険ではあったかもしれない。
だが、タカオ等の霧の重巡洋艦より劣るものの霧の駆逐艦であってもクラインフィールドはある。
なのにアケボノはほとんど情報を手に入れることはできなかった。
これはアケボノが一瞬の間に仕留められたことを意味している。
「アケボノを轟沈させたのは、別ってわけ?」
静かな暗い海の中にタカオの声が良く響いていた。
◇
「戦闘中の停止……?」
アシハラがレパルスがいる海域についた頃だった。
共有戦術ネットワークに挙げられたタカオの戦闘ログを確認していた。
それまで機敏な動きを見せていた怪獣が急に動きを止める。
今までの霧の艦隊のすべての怪獣との戦闘ログを確かめその違和感を探す。
やがて導き出した答えは──。
「なるほど、ね。タナトニウムか。」
正確には重力子だろうっと心の中でアシハラは呟きながら艦橋に置かれた不釣り合いなホワイトボードにメモしていく。
「怪獣はわたしたちの重力子を敵視している。私たちの侵食弾頭だってタナトニウム由来の重力子の塊だもの。」
キュキュと音が響く。
「つまり、蜘蛛型怪獣は戦闘中に急に
少しだけ笑いがこみ上げる中、アシハラは呟く。
「ああ、タカオも目覚めたんだ。後で会いに行かなくちゃ。乙女プラグイン…どうなるんだろうなぁ。」
アシハラの中にある記憶ではタカオは
蒼き鋼が何かは
なければないで構わない。
だがもし、それに相当する者が現れたのならそれはアシハラにとって十分に警戒するのに足るものだ。
そう考えつつも、アシハラはレパルスとの接触をどこか楽しみにしていた。
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タカオとタナトニウムの子供……つまりNTRってこと!?
設定資料集
霧の重巡洋艦『高雄』
蒼き鋼のアルペジオに登場する重巡洋艦のメンタルモデル。
この世界では乙女プラグインの導入はされていない。
戦闘能力的には何故か戦闘能力が重巡洋艦の中では高かったりする。
◇
怪獣…名称 アラハバキ(のちにアシハラによって名付けられた)
サイズ 脚ありで約200mほど 胴体部のみだと70mほど
体重 12万トン
構造と防御性能
関節部は比較的脆いが、その他は硬質で高耐弾性
能力
粘着性の糸を出すことが可能。(作中では未使用)
聴毛で微振動であっても即時把握することができる。
神経毒の類と金属であっても溶かすことのできる酸を持つ。
備考
正直にいって機敏なこと以外別に言うことない。というかそもそも怪獣なのか……これ?みたいなノリで作られた怪獣。
モチーフ生物は徘徊性の蜘蛛全般。
(もうすでに数種類出しているけど)オリジナル怪獣の有無。
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どんどんやっちゃてー
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好きなように
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これ以上はやめてほしい。
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原作の怪獣を出し終わったなら…