ポケモン世界をゲーム知識で好きに生きる   作:ふぁいる

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12 とりいろう

 

 

「ブルー、君は珍しいポケモンが好みだったよね」

 

「そこまで知ってるともはや気持ち悪いですね」

 

じとー、とした目で私を見る博士

しまった、気分を害してしまっただろうか

 

ポケモン図鑑は欲しいのよねー…

 

 

博士の視線が私を計るように見てくる

何を見られてるんだろう

 

図鑑にふさわしいかどうかとか?

 

「うーん、可愛いよなぁ、手込めにして恋人とかに出来ないかな

こう、モンスターボールでポンって」

 

「手込めにしたらそれもう犯罪ですよ…人をモンスターボールで捕まえるとか、発想が変ですね」

 

 

急に何を言い出したのかと思えば、か、可愛いだなんて

なんだか耳が熱くなる気配

こ、こんな変態セリフで、なんだか熱くなるなんて

 

 

「ブルーに発想が変って言われるとは…唯一やったのはキミだけだろうに…」

 

なんだか不服そうにしているが、わけは分からない

とりあえずさっきほど空気に緊張感は無くなった

お眼鏡に叶わなかったのだろう

私へのポケモン図鑑はなしかなー

 

 

地上、ステイン、レッド、グリーンを見ればなんだか仲良さそうに話をしている

バトルも終わってそろそろお開きの頃合だろう

博士との話もそろそろ切り上げて、彼らのメモと研究をしないと

 

うんうんと悩んでいる博士の様子を伺う、退室できるかなーなんて思っていたら博士の背中に一瞬、謎の空間が見えた

 

「…?」

 

しゃらーん

 

突如現れたのはピンク色のポケモン

 

「あぁ、セレビィ、お疲れ様、頼み事は終わったんだね

…え?やましい気配を感じたから急いできたの?はは、まさかー、セクハラなんてしてないよ、ねー?ブルーくん」

 

顔を引き攣らせながら私に同意を求める博士

エリクサー博士

 

 

この人は……!

 

 

私はおもむろに立ち上がって博士の横まで移動、腕を絡ませる

体を寄せて、セレビィに見せつけるようにする

 

「ぇ〜、さっき恋人にしてくれるって言ったじゃないですか〜、あたし〜、博士にゲットされ……博士?」

 

我ながらイタい女の子を演じながら博士に取り入れられようとしたら

 

博士は目を白黒させながら椅子の上で脱力した、気を失っている

 

「ひゅ、む、むねが…」

 

「…博士って極度のどーてーさんですか?」

 

なんだろう、抱きしめたら死ぬんじゃないかな、この人

 

 

と、とにかく、珍しすぎるセレビィを連れてるこの博士には何がなんでも取り入れられないと!!!

 

 

 

 

ブルーは意を決したような顔、これからバトルでも始まるのではないかという表情をしながら席を立って、近づいてきた

 

正直、顔が怖いレベルだったのだが俺の腕を取ると抱きついてきた

 

腕に感じる柔らかい感覚はまさか…

鼻をくすぐる香り

人肌…温もり…

 

そんなことを頭の中を駆け巡り…意識がはじけ飛んだ

 

ここでブルーを理性をとばして襲う…ということはなく、その場で気を失った

 

なんだろう、ものすごくダサい

女性への免疫がないってレベルじゃない

抱きつかれたら気を失うって…どーてー君でもこうはならんよ…?

 

 

『ぇぇ…なさけな…こんななら私来なくて良かったわね』

 

セレビィの言葉が脳内に響く

テレパシーはこの状況でも通るようだ

悪口なら聞こえなくって良かったんだけど

 

『とりあえず研究所に連れてくかしら…』

 

 

………

 

……

 

 

キャピキャピした声で研究所を巡るブルー

エリクサーは研究所奥の仮個室に転がされている

(水は引けないのでこの複数ある個室は仮から進展することは無いらしい)

 

「すごくすごいわね〜」

 

語彙力の無くなった感想を漏らしながらブルーは奥の個室へと入っていった

 

「あ、博士…と、誰さん?」

「私はパラサイト」

 

キッ、と嫌悪感を隠さないパラサイトがエリクサーを看病するように座っていた

さながら番犬である

あと、エリクサーの手をニギニギしている

 

「ふーん、こんにちは、私はブルー」

「しってる」

 

「…」「…」

 

片方が強い嫌悪感を示せば、もう片方がいい気分はしないだろう

ブルーもパラサイトを睨み返す

 

「やるしかないわね」「ええ」

 

二人は示し合わせたようで、一緒に部屋を出ていった

始まるのだろう、ポケモンバトルが…

 

 

「…」むくり

 

「実は仲良いんじゃねーかな、あいつら」

 

二人が出ていったところでエリクサーが起き上がる

そこに窓からセレビィがやってくると、エリクサーの上にちょこんと座った

 

『ブルーにコードネームを与えるの?』

「うん、ネームドなのにコッチに取り込んでも支障が出ない人物は貴重だからね

カントー地方は時空が歪みまくってるから何人か候補がいたんだよ」

 

初代の二人、リメイクでのリーフ、ピカブイの主人公。

特に、ブルーはこれらの中でも主人公格でありながら、主人公になり得ない存在、かと言ってライバルでもない

珍しい立ち位置だ

 

「与えるのはコードネーム、レイ」

 

ブルーとレイでブルーレイってね

 

 

 

『しょうもないことを考えてるのはわかったわ…』

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