ポケモン世界をゲーム知識で好きに生きる   作:ふぁいる

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24 かえらずのあな

 

「なんやかんやで膨大な情報量だけど」

 

「もともと研究員ですから、任せてくださいよ」

 

『上手いものだな、悪くない』

 

『複雑な気持ちだ…』

 

ブルー、P2、ギラティナ、ミュウツーが集まってパソコンをカタカタしている

 

何かやっている

 

先程聞きに行って、見せてもらってなお分からなかったヴィクトリアは楽しそうな4人(2人+2匹)を羨ましそうな目で見ていた

 

 

ポリゴンのデータ、アップグレード、ミュウツーのデータ、ゲノセクトのデータ

 

これらを統合研究してるんだよ

そう言われてもヴィクトリアには分からなかった

 

ただ楽しそうにしてるのがただ羨ましかった

 

「むぅ…」

 

混ぜて欲しいが、混ぜてもらっても理解ができない

なんだか楽しくないなぁなんて思いながら腰をあげる

 

「てぃに?」

 

抱かれていたビクティニが首を傾げる

もういいの?と聞いているようだ

 

「うん、わかんないもん」

 

「ティに〜!」

 

ビクティニが片手を上げて指を光らせた

ビクティニは今日も元気いっぱいだ

 

 

「よし、次!」

 

 

ヴィクトリアが立ち去る時、4人(2人+2匹)に勝利のアイデアが舞い降りたようだ…とは誰の言葉だったか…

 

 

 

 

「おじさんは相変わらず怖い顔だったね〜」

 

「そうだね、ゲーチスはあの状態でも何か企んでいるらしい」

「ふーん、怖いね!」

「あぁ、そうだね…ボクはあっちの浮島を見てくるよ、木が沢山生えてて面白そうだ」

「はーい!」

 

 

怖いおじさんが軟禁…監禁されている浮島に立ち寄り、Nと別れたヴィクトリア

次の浮島はポケモンバトルフィールド地帯だ

 

「ベベノム!りゅうのはどう!」

「〜〜!」「がんばれー!何とか習得するんだー!」

 

メガシンカのフィールドは素人目でも危険とわかるので避けた

 

ヴィクトリアの訪れたのはステインとベベノムが壁に向かって叫んでいるところだ

正確には壁ではなく垂直な床なのだが、まぁこの破れた世界では良くあることだ

 

「こんにちはっ」

「ん、あっ、ミルちゃん」

 

「今は何してるの?」

「い、今はね、ベベノムにりゅうのはどうを覚えさせてるんだ」

「りゅうのはどう?覚えるの?」

 

「博士がベベノムの覚える技リストをくれてね、そこで進化に繋がりそうなのがこの技だったんだ」

 

「おー!」

 

「トーナメント戦は出場資格を得るだけで殿堂入りだけど、やっぱり優勝したいからね

…ミュウツーに勝つにはこれでも足りないけど」

 

「うんうん、強かったもんねー」

「うっ…そ、ソダネ…」

 

ヴィクトリアのキラキラした目がミュウツーに向けられていると知るステイン、たじろぐ、自爆だが

 

「…キシシッ」

 

ベベノムは笑うとヴィクトリアを後ろから押す

素早くステインの背後に回ってコチラも押す

 

するとバランスの崩した2人が抱き合う形で持ち直す

 

「きゃっ!?」「うわっ!」

 

「もー!ベベノムっ、危ないことはしちゃダメなんだよ!」

 

きししとベベノムは笑うと壁打ちに行ってしまった

それを見たヴィクトリアは頑張ってね、と声をかけてその場を立ち去る

 

「う、うん」

 

ステインは顔を赤くして俯いたまま動けなかった

 

 

 

 

「あら、コチラにも春が…」

 

「なに?ライトニング、何か言った?」

「いえ、何も」

 

研究所の窓際で双眼鏡で外を眺めていたライトニング

彼女は現在ブラスターの書類待ちだ

 

「あなたが処理してくれれば私のメンバー振袖計画に時間が割けるのだけれど」

 

「あなたの昔馴染みに話はしてるのでしょう?こちらに呼んで進めてしまえば?」

「いやよ、友達が嫁候補に立候補しちゃうわ」

「博士は魅力的ですからねー」

「本当に、種明かしされても好きになるんだから、酷い話しよ」

 

「はぁ…あ、ちなみに機械嫁なんてどうかしら」

「新しい…え、なに?なんて?」

 

「あら、書類はいいのですか?」

「あなたが変なこと言ったからです……それで、なんの話ですか」

「ギラティナが作りたがってるみたいでですねー

一応アローラに入り込んではいるんですが、現状データは揃ってそうで、もしかしたら本当にできちゃうかもなんですよ」

 

「話がふわふわしてて入ってこないわ」

 

「上手く行きそうならギラティナから計画書類が来ると思いますよ」

「…あの方、この世界の最高権力者なのに律儀に書類出してくるの普通に手が震えるんですよね…」

「楽しんでますからね〜」

 

 

 

「なんの話ししてるのー?」

「あら、ヴィクトリア、こんにちは」

「こんにちは!」

 

 

「新しいメンバー候補が見つかった話ですよ」

 

「おー、えっと、なんだっけ、力、食欲、花火だっけ」

「はい、よく覚えてますね」

 

えへへ〜と笑うヴィクトリア

ビクティニも嬉しそうだ

 

ライトニングの目は笑っていないが

書類、メンバー候補の書類に目を通しているカグヤも苦笑いだ

「どうやってこんなめんどくさいのを見つけるのよ…」

そんなことを呟いているが

ヴィクトリアの耳には届いていない

 

 

5の島・かえらずのあな

アキホ

 

 

「…入口は、繋いであるのね、まぁさすがライトニングといったところかしら

えぇ、確認したわ、こちらで部屋を準備しておくわ」

 

「ありがとう、ブラスター…カグヤ、いい名前ね」

「…?いい名前だよね!」

「ありがとうヴィクトリア…ライトニングは少し当てつけ気味な気がしたけれど」

「気のせいよ」

 

 

「博士はどこかしら」

「部屋で執筆中かしら」

 

「かしらん〜」

ライトニングが部屋を出ていく

ヴィクトリアが真似しながら部屋を出ていった

 

ビクティニがバイバイ変わりにピースサインをカグヤに送る

それを見てカグヤは少し笑顔になった

 

 

 

 

 

 

「それで、ライトニング、誰に合わせてくれるの?」

「メンバー候補です」

「なるほど、洞窟…にいるんだ」

「この情報の元は博士らしいのですけど…」

「ギラティナがまた弄ったんだろ、全く知らん」

「…」

「慣れてるよ」

 

エリクサーとライトニングが2人で洞窟を歩いていく

そこそこ複雑な道を進んでいくと

 

「だ、誰かしら!」

 

白い麦わら帽子、白いワンピースの金髪な女性がライトの光に照らされた

 

「お嬢様じゃん」「はい、お嬢様です」

 

「誰かしらと聞いてるの!不届き者ね!このわたくしを誰だと思って!?」

 

お嬢様がペルシアンを繰り出す

「おいで」

エリクサーがデンジュモクを繰り出した

「あら」「なんだよライトニング…暗いし…めっちゃ嬉しそうな顔してんのな」

「お揃いのポケモンですから」

 

「そ…」

「…むむ、見覚えがある気がしますわ、あとバトルはお辞めになりませんか…お、おほほ…」

「そうだね、でも不届き者かもしれないよ?」

「う」

 

お嬢様が言い淀む、普通に泣きそうな顔だ

怯えたペルシアンをモンスターボールにもどして、後退りをしようとしてその場にコケる

 

「あ、あら、こ、腰がぬけて…」

 

「うわエッ…」

「はかせ…」「ひゃい」

 

「どう彼女、俺の彼女になら……彼女いるし妻もいたわ…はぁー」

 

「なんでため息つくんですか」

「これしか決まり文句知らない…」

 

「あ、思い出しましたわ、あなた最近有名な博士ですわね!ふふん、わたくしが覚えてさしあげてるんですから光栄に思いなさい!

 

…そうね、この穴の外まで送り届ける栄誉をあげるわ!」

 

相変わらず腰が抜けたようで立ち上がれないお嬢様だが、会話相手が誰か分かって少し元気が出たようだ

 

「ちなみになんでこんなとこいるの?」

「えっと、分かりませんわ…」

「恐らく家のものから捨てられたのでしょう

かなりのワガママ、そこを知らない欲深さをお持ちのようですから」

 

「そ、そんなこと…な、ないはずですわ!」

 

「ちなみに勧誘したらどうなるか聞いていい?」

「ギラティナがご所望でして…」

「つまり…」「ええ」

 

「人の心とかないんか?」

「ポケモンですから…」

「まぁそうか…」

 

「な、なんの話しをしているのですか?」

 

「人として生を終えるならココで助けを待って

新しい生活を送るならエリクサー研究所のメンバーに招待するけど」

 

「…??」

 

「…むしゃむしゃ」

唐突にライトニングがどこからか取り出したサラダチキンを食べ始めた

 

「…なるほど、酷い話だ」

「もぐ…私だって頭は弄られたくないです、もぐ、むしゃむしゃ…」

 

 

ぐぅー…

 

お腹の音が鳴り響く、その音の発生源はお嬢様から

顔をみるみる真っ赤にして、引っ込んだ涙が再び目尻溜まる、今度は恐怖ではなく恥ずかしさからのようだが

 

 

「ギラティナって人の事改造するのに躊躇い無いよな」

「まぁ、邪神ですから」

 

「…そ、そこの人、それを一口くださいませんか?

気がついたのですが…わたくし、この暗闇をさまよって何時間か分からないほどおりまして、お腹が減りましたの…」

 

 

「暗闇で感覚が、むしゃ、狂ってるんですね、もぐもぐ、本当は数ヶ月さまよってます、もぐ、孤独の不安さでとうに、むしゃむしゃ、狂っているようで、ペロリ」

 

「ライトニング」

食べながら話すライトニングにエリクサーが注意をした

 

「はい、アキホさん、とうに狂った貴方を生きれるように救い出そうと思います」

「なぜ、わたくしの名前を…?」

 

ライトニングが動き出す、アキホの背後に回って目元を隠し、立ち上がらせる

衰弱しきったアキホはなすがままにされ、立ち上がらせられ、ライトニングに寄りかかった

 

「あ、あの…?」

 

抵抗するほどの力がないアキホ

目の前に突如空いたワープホールのような穴

それに驚き、声を上げる前にライトニングによって連れ去られた

 

 

「…俺って人間なのかなぁ」

 

エリクサーはそんなことを呟きながらワープホールのような穴に入った

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

 

「なぁギラティナ、俺って人間?」

 

『ん、変なことを聞くな、人間だぞ』

 

「ふーん…あのお嬢様は?」

 

『もちろん人間だ、オマエ、私のことなんだと思ってるんだ…』

 

「じゃしん」

 

『む、間違っては無いが…かと言ってあの女を人外にするつもりは無い

人外はゼロから作れると知ったからな』

 

「……ろくでもない、いや、逆に面白そうなことやってそうですね」

 

『あぁ、楽しいぞ』

 

「ちなみに俺って元の世界に帰れたりする?」

 

『ふっ、それは無理だ、この世界の人間基準だからな』

 

「あー、やっぱり?どんなビックリ人間にされてるんだ?」

 

『エスパー少年だ、喜べ』

 

「…はいはい、うれしーなぁ」

 

 

『もっと喜べ、ベータ版ができたからな』

「…??」

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