ポケモン世界をゲーム知識で好きに生きる   作:ふぁいる

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29 黒い水晶

 

 

「ライトニングさん」

「副支部長さん」

 

 

ライトニングとパラサイトの元に副支部長が走って来ていた

 

「代表はああ言ってましたが、裂け目はアローラ全域に発生しています、我々の力では対応しきれません」

 

「そうですね、博士には現状報告はしています」

 

 

ズズン…

 

建物が揺れた

ルナアーラの攻撃だろう

 

 

「一刻も争いそうなので、ここに直接呼びたいのですが」

 

「何とかなりますか?」

 

「まぁ、船で来ているそうで、到着する頃には全部終わってそうですし、マシにはなると思いますが」

 

 

 

ライトニングが手元のギラティナフォンを操作する

 

「普段はどこぞの扉に隠すように作ってるので

なんだか新鮮です」

 

 

ライトニングの前に次元の裂け目が現れた

 

 

そこから人が現れる

お嬢様、青年、白衣をまとった者、それに随伴する者

 

「博士っ」

「おう、これが解毒剤、パラサイトに打て

ウツロイド、この男について行ってくれ」

 

エリクサー博士が指示を出していく

解毒剤をライトニングに渡し

青年とパラサイトのウツロイドは話しながら動き出した

 

「グラトニー、保護ポケモンを癒して回ってくれ」

「わかりましたわ」

 

お嬢様も駆け足で動き出した

 

 

「まずは避難だろう、ライトニング、打ち終わった、な、うん、施設から脱出するように呼びかけてこい、地下の人とかもだ

ビッケさん」

 

「は、はいっ」副支部長が名前を呼ばれて少し驚く

「めんどくさい書類仕事をうちの秘書と合わせてくれないか?」

 

カグヤが前に出て書類を持ち出す

説明を始めたところでエリクサーはパラサイトに近寄る

 

 

「おーい、パラサイト〜起きろー」

「ううん」

「ミライヨチだと今からもっとヤバいのが来るから早くしないと海に沈むぞー」

 

「…博士は冗談が下手ですね」

「むしろ起承転結なら承だぞ」

エリクサーがパラサイトを起こして動き始める

 

 

チカ…チカ…

 

辺りの電灯がチラついた

 

 

 

 

 

 

エリクサーとパラサイトが保護区域に到着する

あちこちがボコボコ、ボロボロで被害はかなり大きい

 

それでも暴れているポケモンはおらず、静かな方だ

 

奥の方で点滅したような光が発生している

同時に叫び声も聞こえる

 

 

「はかせ、あれは?」

「本当は捕まえるのが一番だったんだけど、ここ空のモンスターボール使えないから、仕方ない」

 

 

ルナアーラが黒いポケモンに襲われていた

近くにいるNのゼクロムでは無い

 

黒い水晶のようなポケモン、ネクロズマだ

 

 

 

2匹のポケモンが一つの姿に変わっていく

 

 

既にそのポケモンからは相当な圧が出ているようで、風が吹き出しているようだ

 

「N、状況は?」

 

「あぁ、ハカセ

ツキのトモダチが」

 

「あれの準備もしておいてくれ」

「あれは…わかったよ」

 

 

近くで倒れているリーリエとその周りをウロウロしている黄色と白のウツロイドに近寄る

Nと先に行った青と白のウツロイドがまるでなだめているように見える

 

「パラサイト、押し付けるタイプの注射って使える?」

「今のコンディションじゃなければ」

 

「まぁそうか、じゃあウツロイドと話してみてくれ」

「努力はしますけど」

 

 

エリクサーはリーリエに近づく

声をかける、息の確認、脈等確認するが手元の注射は動かしてなかった

 

「ライトニングにどこに打つか聞いとけばよかった」

 

「あら、博士、カグヤさんから解毒剤の講習を受けてないんですの?」

「グラトニー、助かった、注射を頼むよ」

「わかりましたわ、帰ったら講習受けてくださいね」

「…はい」

 

 

さて

 

 

エリクサーが振り返る

 

そこにはネクロズマとルナアーラが混じりあった姿をした1匹のポケモンがいた

 

 

そのポケモンを中心に渦のような波が発生しており

同時に圧が体を吹き飛ばそうとする

引かれる力と吹き飛ばす力が拮抗し奇跡的に強風程度で済んでいる

 

ネクロズマ?はコチラを見たまま動かないが

ギギギ、と身動ぎをしているようで、苦しんでいた

 

 

「エリクサー、博士…」

 

足を引きずりながらボロボロのルザミーネが近づく

 

「……はっ、うちの秘書がビッケさんと話をまとめてる、出来ればアンタと交渉したかったんだが」

 

見とれたようにその姿を見ていたエリクサー

そう言いながらエリクサーは紙の束を出した

冊子は後2冊見えた、謎の準備量である

 

「それより、あのポケモンを」

「あれは今、自傷している、ルナアーラの力にネクロズマが耐えきれないんだ」

 

「ネクロズマ?」

 

「さっきの黒いポケモン

光を求めてルナアーラを取り込んだはいいけど、強すぎた光が自身の体を焦がしてる」

 

 

「では、待てば勝手に倒れると?」

 

「んーや、ちょー強い姿になる」

 

「なら、止めないと!?」

 

「いま倒せるのは規格外の力が必要、攻撃しても変化は止まらない」

 

「じゃあ…」

「とりあえず待つ、こっちの体勢を整えるのが先だ

…た、たとえばその服着替えるとかさ?」

 

「博士、浮気ですかぁ?」

 

ルザミーネとエリクサーの会話にグラトニーが割り込んできた

お嬢様らしく口元に手を添えているがニヤニヤした顔が隠しきれていない

エリクサーはルザミーネのボロボロの姿をチラチラ見てはグラトニーを睨んでいる

分は悪い

 

「人妻に欲情するもんかバカ」

「はは、人妻…?え?この見た目でですか?」

 

「ウルトラホールの研究も関係してる、バーネット博士と共同研究すればいいのにな」

 

 

ルザミーネは少し悪い笑顔を浮かべていたが、エリクサーがつぶやく度にその目は鋭くなる

 

『どこまで知っている?』と目が語るほどに

 

 

「それよりリーリエは?」

「今は安らかに眠ってますが確実に後遺症が残るでしょうね」

 

それを聞いたルザミーネはリーリエの元に向かった

エリクサーもグラトニーもその機敏さに目を疑う程だ

離れてからエリクサーがつぶやく

 

 

「ちなみにあの2人はアルセウス案件だから、関係持っても大変なことになるし、亡くなっても大変なことになる」

「ええ!?」

 

「ってのを最近の会議で話した」

「…きっとお腹が空いていたのですわね」

 

グラトニーは目を逸らした

 

 

 

ミシッ

 

突如、地面にヒビが入った

ネクロズマの方を向くと相変わらずコチラを見ているが今は体をほぐすように動き始めていた

 

同時に辺りの明度が一段階下がっているように思える

何となく明るくないなぁといった具合

その中で、ネクロズマはその身体を明るくしていた

ネクロズマから光が溢れるようだ

 

エリクサーもグラトニーもモンスターボールを出した

 

 

 

地面のヒビが大きくなる

 

ネクロズマが吠えた

 

 

世界が光に包まれた

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