「わかった少年、君にポケモンをあげようと思う」
「ほんと!?」
「ただ、色々と慌ただしい時期でね」
「う」
そう残念そうな顔をするなよ、話は最後まで聞くんだ
「君にはある意味でのテスターになってもらう」
「…テスター?」
「あとキミ」
「あっ、え?わたし??」
「キミは助手になれ」
「助手…でも私、ポケモン持ってるよ」
「じゃあ助手よりテスターになりたいのか…?」
正直に言おう、女性なら誰でもいいから付き合いたいという下心がある
助手と博士の立場を使ってぐへへ…
ポンッ
ぶんっ
(セレビィがラブラブボールから出てエフェクトを撒き散らしながらこだわりメガネを投げてきた)
「あいたっ!?」
『邪な波動を感じたわ!』
ビィビィ言っとるけど何もわかんないから!
ギラティナフォンがポッケで震えとるわ!
何言ってるのか予想は着くけど!
本能だけで付き合いたいってだけでアプローチの仕方とか全くわかんねぇんだから、思うだけならいいじゃんかよ
結局、カッコイイところ見せて惚れさせる作戦しかないんだから…
「あの、私より研究気質な友達がいてその子の方が」
「じゃあその子も連れてきなさい、まさか博士になれるとは…思ってなかったからね、人手不足だし準備不足だしで、何も足りていない」
「…セレビィ」
セレビィに目を向けると手にモンスターボールが握られていた
一瞬の合間に破れた世界に行って取ってきてくれたのだろう、さすがだ
『ふふん、ベベノムのモンスターボールなら持ってきたわ、トレーナーを導く気があるのね、見直したわ』
何言ってるかわかんないけど、ドヤ顔してるのは分かる
どうせお前のことなんて手のひらの上で転がすように分かるわ!だってマボロシのポケモンだもの!とか思ってるんだろな
「少年、受け取れ
その子はベベノム
君の相棒だ」
「僕の…ポケモン!」
「…明日、エンジンシティの宿、スボミーインに来てくれ、受付に話は通しておく
少年はそれまでにベベノムと顔を合わせて、キミは助手でもテスターでもいいからその予定を組めるか検討してくれ、どうなりたいかはキミが決めるべきだ」
俺はその場を後にした
◇
宿の受付には話をつけておく
部屋に戻ってからは作戦会議だ
「ちなみにどうなんだ?モンスターボールの中って」
部屋で出したセレビィに聞いてみる
破れた世界の入口は開いているからギラティナも聞こえているだろう
『うーん、さすがに窮屈かしら、新鮮な体験ではあるのだけど
あ、小さい状態だとボールから出れないかもしれないから大きいままにしてね!』
それなりに楽しんでいるようなら良いかな
話しているうちにギラティナが服屋を探してくれた
そこで白衣と黒衣を買う
黒衣はワールド団(仮)の時に着ようかなって思っている
『なんだっけ、傍から見ると痛ましい行動や言動をしている、青年期に発症しやすい心の傷』
「はいはい!厨二病って言いたいんだよな!わーってるよ!!」
このスタイルかっこいいと思ってるんだからいいの!
やるったらやる!
「今は博士の名前を決めます!」
俺今名無しだからね!!!
『グッズ博士』『アイテム博士』
『道具博士』
「…」
ギラティナさんは俺の元の名前知ってますよね?
苗字+博士でいいじゃん
名前返せよ
グッズの名前を絡ませるなら強い名前がいいよな
『世界樹の○』『○イヤルハニー』『ラス○エリクサー』『マスタ○ボール』
最後は伏せなくていいだろ
…ラストエリクサーか
エリクサー博士
うん
『厨二病ね』『カッコつけてるな』
「言うと思ったよ…」
◇
結局エリクサーとすることにした
この名前に恥じないように、希少なアイテムを作って、何かしらの形で『ラストエリクサー症候群』をこの世界で流行らせてやる
『湾曲した野望ね?』
否定はしない
改めて、「エリクサー博士」うん、悪くないんじゃないか?
『そうね、よろしく、ユーマ』
「ユーマ!?」
『じゃ、これで試験の時の名前とかを書き換えとくわね』
「あ、ちょっ!?」
セレビィはパシュンと消えてしまった
え、どっちで登録しに行ったの??
エリクサーって考えた流れでユーマはやだよ!?
バチッ…
セレビィが消えた瞬間、世界が一瞬歪んだ
『どうした…なるほど、世界が更新されたんだな』
ギラティナは今の現象の察しが着いたようだ
いや、言われたなら流石にわかる
『エリクサー博士』が世界に認知されたんだろう
つまり、アルセウスにも、行動には細心の注意が必要になったわけだな
ルルルルル…
宿の部屋の電話がなった
電話を急いで取ると、当然だが受付からの電話だ
『エリクサー博士に会いたいと仰る方がお見えになっています
えー、と、アビーと名乗っていますね』
「通してください」
そういえば、先の弟妹の名前を聞いていなかったな