ポケモン世界をゲーム知識で好きに生きる   作:ふぁいる

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06 未来の博士

 

 

アビーと名乗る女性が部屋に来た

 

黒髪ロングでボサボサ気味、どうやら怒っているようでこちらを睨みつけている

下手すればオカルトマニアな雰囲気を出しそうだが

研究気質と言えばそうかもしれない

白衣…ではなくって黒衣、みたいなロングコートを着ている

 

 

姉の方が言っていた研究気質の子だろうか

連絡して早速駆けつけてくれたとか?

後ろではセレビィがこっそりと戻ってきていた

一仕事を終えた雰囲気出してるが

自分が「ユーマ」であり、「エリクサー博士」であると認識してるあたり、セレビィはユーマの方もキメてきたのだろう

 

やられた気分だぜ全く

 

さて

 

「はじめまして、俺はエリクサー博士だ」

(ぴくっ)何故か怒っている様子のアビー

不機嫌度が増した

 

「えっと、紹介で来た子かな?」

 

「そうね、どうせ私みたいのなんか覚えてないわよね!」

 

アビー、切れた!

いや、なんでだよ

 

「私はアビー、ポケモンの特性について研究してる博士…になる予定だったのよ!!

お前のせいで!なり損ねた!また一年助手だ!!」

 

怒ったかと思えば鳴いて泣き始めた

 

情緒がバグり散らしておる

 

「いやいや、俺のせいって…」

「お前がいなければ!あんなこと書くから!わーん!あああん!」

 

「ちょちょちょ…」

 

 

怒りながら泣きながら、ところどころブツブツとキレながら話してくれた

かなり大変だったが、繋げるとこうだろうか

 

 

彼女、アビーはポケモンの能力について研究している人、特性がメインらしい

 

そして、先日の試験、事件は起きた

正確には俺がやらかしてた

 

「がんじょう」の説明について覚えているだろうか

この世界の現段階と、数年後の能力は詳細が違うということ

 

それを補足して解答していたのだ、俺は

歴史とかはなるべく抑えて書いたのだが、特性は発展すればいいな、なんて軽い気持ちで書いてしまった

 

それにより何が起きたかと言うと、試験当日に答えが変わる、というクソみたいな事案が発生した

 

「お前があんなこと書くから!私は点数が足りなくなった!戦闘試験でお前しかいなかったのは、他の候補生が軒並み点数が取れなかったからだ!」

 

「…それは、ごめん」

 

テスト当日に答えが変わるとかふざけた話だよな

 

「そうだよ、謝れよ…ごめんって…でも、もう…」

 

どんどんとしりすぼみになっていく

 

 

「お前の、新たに見つかった特徴は全部正しかったらしい

間違ったことは書かれてなかった、私も今日発表されたお前の解答の裏を八割ほど検証してきたけど

 

…全部正しかった

 

ぐすん

 

お前は正しかった」

 

 

 

アビーは俯いてポロポロと静かに涙を流していた

勢いで来てしまったが、その勢いが無くなってしまったら、残ったのは現実だけだ

 

 

…(ちなみに、アビーはかなり美人だ、割とタイプかもしれない、今なら弱ってるし)

 

唐突にセレビィから葉っぱが飛んできた

はっぱカッター的なやつ

 

ペチペチ!!

 

顔に器用に張り付いてくる、ついでにビンタっぽくて痛い

 

「〜〜!?」

 

口も見事に抑えられてモゴモゴする

 

ポワンっ

 

「あ、ありがと……せれびぃ?」

 

アビーの横に付いたセレビィが緑の淡い光をアビーに当てた

泣き腫らした目元が治っていく

アビーは真横に来たのがマボロシのポケモンと気がついたようで固まっているが

 

…(よく見ればアビー、おっきいな)

一度そういう目で見たらしばらく止まんないから、と適当に理由づけて葉っぱの隙間から見た

 

 

めきっ

 

体が薄い膜で覆われたかと思うと

全身を絞るように力が加えられた

雑巾絞りされてる!!

ヤバいやつこれ!!

ちょ、セレビィ、ねんりきだかわからんけどやめて!しんじゃう!

 

 

 

「すっっっごーーい!セレビィ!?ナンデ!?ナンデセレビィココに!?」

 

「び、ビィ…」

 

アビーはセレビィの手を取ってクルクル回っている

先程と違って空元気なんじゃと思えるほどに笑ってる

楽しそうだな

 

反対にセレビィは時間が経つほどにやつれていく

 

「な、なぁアビーさんや」

「何かしらエリクサー博士?あ!アビーだけでいいわ」

 

「あ、いや、うん、セレビィが疲れてるから離してやって欲しいな」

 

「はっ、ごめんなさい、セレビィなんて珍しいポケモン、一度掴んだら離さない覚悟じゃないとってなっちゃって」

 

いや、こえーよ

…それが普通なのか?

 

とにかくアビーはセレビィを手から離してくれた

そそくさと破れた世界に逃げるセレビィ

 

「アビーの用って非難しに来ただけか?」

「……そうね!」

そうなんだ…

 

言いたいこと言って泣いてスッキリしたのかアビーは晴れやかな表情で答えた

 

「でも!新しい用も出来たわ!」

 

え…セレビィ関係…?

 

「エリクサー博士、私にご教授ください!」

 

えっと、ご教授、だから、教えてってことだから

「………、弟子?」

「はい!」

 

あぁ、あってたか、言葉って難しいね

 

「つまり、弟子にしてくださいってことか…」

 

弟子と師匠の禁断の関係

いけるか?

(視界の端にちらりと見えるセレビィ)

 

「まぁ、いいぞ」

 

どの道、博士になったら知識をひけらかす会…じゃなくて勉強会的なのを開く機会もあるらしいし

 

「助手兼弟子な」

 

人手は何人いてもいい

 

「ありがとう!…ございます!」

「あー、敬語はどうしよう」

 

立場的には必要だが、かしこまられても困るのが本音

だってそういう人物じゃないから

 

 

先程と違ってキラキラした目で待機するアビー

いずれは彼女もアビー博士になるだろう

 

 

(俺は伝説のポケモンを手に入れるために悪の組織のような立ち回りも視野に入れている

 

それを阻止しようと立ち上がるのは、なんと弟子だったアビー博士!

師匠VS弟子

 

熱いな!)

 

「敬語は無しで」

 

「…?なんかしょーもないこと考えてませんでした?」

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