ポケモン世界をゲーム知識で好きに生きる   作:ふぁいる

72 / 76
72 ミライヨチ

 

 このところセレビィはずっと頭を抱えてウンウンと唸っている。

 コダックみたい

 このポーズの時はミライヨチをしている時で、かつ、いい未来が無く何とか探してくれている時

 

 いや、予想ではあるのだけど、何故か親近感?というか気持ちが分かるというか。何故か、本当に何故か。

 

「セレビィ、今は何を悩んでいるんだい?」

 フラフラと飛んできては膝に座るもんだから顔を埋めて吸いたくなってしまうよ

 まぁそんなことしたら念力で反撃されるんだけど。

 

 …すぅーーーー

 

『もぅ!?やめて!?いま頑張ってるんだから!』

 

 念力での反撃は来ずに、シンプルに怒られてしまった。ちょっと寂しい

 

 こうなると何を頑張っているのか気になるところ

 ギラティナ産の思考盗聴ドローンを使ってみようかな、自分も以前使われたことがあるらしいしちょっとくらい使って見てもいいじゃないか。

 

 セレビィにセットし、ギラティナフォンを確認する。視力が悪くなって世界がボヤけているような映像が映る。

 鮮明には映せないが、何となくまでならスマホに映せるという物だ。ぼやけさせることで多少のプライバシー保護も兼ねている。

 

 何となくよみとるぞー

 

 ◇

 

 

 何度、何度未来を選びみてもエリクサーが早死にする未来になってしまう。

 博士自体は超能力者のトレーナーなので最高神と邪神の大戦に巻き込まれても生き延びる。

 しかし、カグヤ達、お嫁さん達が死んでしまい、ソレにショックを受ける博士は廃人になってしまう。

 

 厄介な存在がいる。

 なんども理想の未来を打ち砕いてくるトレーナー

 

 最高神の使徒達

 ある地方のチャンピオン三人の力が圧倒的すぎてポケモンバトルの領域を超えて、トレーナーすら害してしまう。

 特にカイリューが使うはかいこうせん、どうしたらカグヤを守れる?

 

 未来を変えるには今現在の情報を増やしたり減らしたりすることで少しずつ狙った未来に近づくことができる。あまり大きく動かすとある時から不変の未来になってしまうこともあるから、慎重にしなければいけない。これは何度も時を渡ってきて分かったルール

 

 レジの名のつくポケモンは順調に集まった

 Nはこちら側に引き込んでいる

 イッシュ地方のチャンピオンはこれで別のルートになるから使徒にはならない

 ライバル達はまだ未熟

 

 どうしても既にチャンピオン格の三人は使徒化が邪魔できないし

 

 そもそも見えない使徒もいる

 どうすればいいの?

 

 

 ◇

 ゾワッとする

 身の毛がよだつような嫌な気分

 そして生暖かい視線

 『…』

 

『エリクサー博士?覗いているのわかってるかしら?』

「げ、まじか」

 

 生暖かい視線がいなくなった

 

 まったく、いったい誰のためにミライを探してあげていると思ってるのかしら?アナタのためなんだから、少しは大人しくしてて欲しいのだわ?

 

 『あれ』

 

 どうしよう

 未来の候補が少なくなってしまったのだわ…

 大きな道筋は三つ 

 

 そもそも最高神に挑まない平穏ルート

 ギラティナの邪神成分に触れることになるから平穏とは言いきれないけれど

 

 挑み、最高神に敗北するが誰も死なない、その変わり、破れた世界への永久追放ルート

 

 そして、最高神に挑み、使徒を殺す。博士たちは一応の幸せだけれど他の人からはそうはならない…メリーバッドエンドルート

 

 博士が覗いたから?

 最低限こっち側が死なない未来は確定してしまったようだけれど

 挑まないための説得は強めに訴えること

 追放は、現状このままなってしまう

 メリバは、その後の博士が不安定ね、カグヤ達に入れ知恵すればこのルートになるかしら

 

 けれど、そうね

 今のところ大丈夫な未来は引き寄せれたみたい

 これで未来への移動はできるようになってるかしら?

 

『むむむ…』

 

 どうしても、ある時間から先の未来への移動が出来なくなっている

 

 どうして?

 

 トキワタリができなくなる?過去に逃げることすら?どうして未来が閉ざされている?どうして未来が見えない?選択肢が少ない理由は?どうして?可能性は何がある?あんこくせかいのような時間の停止?もしかして世界の消滅??どうして?なんで?生命力を使い果たす?過去のどこか遠い森から貰ってくるのではいけないの?どうして?どうして??どうして???

 

 そんな、…もしかして

 

 ワタシが………

 

 

「あれ、また悩み出しちゃった。大丈夫?頭揉む?」

 

『………そうしてもらおうかしら』

「うぇ!?ま、まぁいいけど、じゃあ失礼して、あとからセクハラなんだの訴えないでよ?

 ふはー、デレビィちゃんきちゃ〜」

 

 気持ち悪い声音になった博士は声とは裏腹に優しくマッサージをしてくれた

 それはとても心地よくて、回復する機械では感じることのない至福とも言えるものだった

 

 なんだかんだと長い付き合いになったわね、貴方とは

 

 本当は貴方の中の子達についてギラティナに問い詰めたいこともあったけれど、絶妙なバランスで成り立ってるから触れづらかったのよ

 

「どう?」

 

 心地よくて目を瞑っていたけれど、目を開けると貴方の顔があった

 

『……キライじゃないわ』

 

 だから、例えワタシがどうなろうとも、最後の最後まで未来は諦めない

 

 貴方はワタシのトレーナーなんだから

 

 『ありがとう』

 

「……どういたしまして」

 そんな悲しそうな顔をしないで?

 

 

 ええ

 

 覚悟は決まったかしら

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。